最悪の場合、開発中のKFXの初期量産型にはAESAレーダーではなく旧型の機械式レーダーを搭載することもあり得る。韓国国防部(省に相当)の関係者は「目標はAESAレーダーを付けることだが、研究開発は(目標年度までに成功し得ると)自信を持って言うことができないため、1号機から何号機かまで、旧型のレーダーを積むこともあり得る」と説明した。昨年の時点で防事庁は「F35を配備する韓国空軍のFX事業に伴う技術移転で、25年ごろまでにF16戦闘機より優秀なKFXを開発できる」と説明していたのに、その防事庁が相次いで言葉を翻しているため、不信が強まっている。
また防事庁は、4件を除く残りの21件の技術について、既に米国政府から移転承認が出たかのように説明していたが、こちらも「今年11月に決定が出る」と前言を翻した。防事庁の関係者は「21件については、国防総省で前向きに検討し、現在は国防総省で最終検討を行っているところ。これまでのところ特異な事項はないようだ」「そんなことはないだろうが、21件の技術のうち一部でも持ってこられなかったら、KFX事業は困難になると思う」と語った。
防事庁は、11月に米国政府が21件の技術について最終的な移転承認を出せば、防衛事業推進委員会(委員長:韓民求〈ハン・ミング〉国防部長官)を開き、米国政府が移転を拒否した中心技術4件を開発すると結論付ける予定だ。それまでは、具体的な代案を決められないということになる。