京都の映画館よりも客層は高いし、空いているから日本橋は素晴らしい場所だ。
六本木も悪くない。
平日の昼下がりは、新宿や渋谷や池袋の映画館に比べてずっと空いている。
正直、自分は嫌々ながらだが京都のバカ大学の頭の悪い奴しかいない映像学部とかいうところに通っていることもあり、夏休み中一つも映画を見ないというのは別にいいのだが、良くはない状態ではあった。
上映開始の数十分も前から、理系顔の男と顔がまんまるで大きくて老けている、とても背が低くてくびれがない女のカップルがこの映画を見るために仲良く待っていたようだった。映画を見ている時も、見終わった時もこの男女は仲よさそうだった。女は数年もしないうちに見れない姿になりそうだ。
本編上映前の映画館の運営会社が作った映画紹介のナビゲーターの女の子の服を押し上げているおっぱいに興奮したし、腹も立った。
いつもだが、だいたい映画の前が長すぎなので、オープニングクレジットの時にはもう飽きていた。
本編への文句は山ほどある。
正直、映画の出来、不出来なんかどうでもいいのだ。
心が叫んでいることを正直に書きたい。
あのヒロインは正直とてもクズなのだが、可愛い女の子だから周囲から許されるし、最後野球部のうるさい奴に告白されるのだった。
キモい男ならどうにもならなかっただろう。
また、主人公が東京工業大学に合格した顔が悪くなくて運動もできてセックスに不自由しない中学高校のときの同級生の男に重なってストレスしか感じなかった。
合唱祭のとき女は非常に彼の言うことを聞いた感じがする。自分の声を汚いと言いはしなかったが、そんな風に扱った気がする。そして、イヤイヤにやっているとも言った気がする。
確かに自分の声は汚かったが、やはりベストは尽くしていたし、嫌になるのは仕方なかった。
体調は酷く悪化の一途で薬の副作用で顔も今よりもボッコボコで、ベタベタで脂やら膿やらでひどかった。
高い家庭教師を父の稼いだ金で大量につけてなんとか低い成績をあげようともしていた。
結局自分はありとあらゆることが高校卒業時にはボロボロになっていたが、彼は全てうまくやった。
あいつが東京工業大学に合格したのを知っているのは、母親が河合塾の合格者の声を集めた新聞広告に自分と同じ高校出身の奴がいると、話題にしてきたからだ。
映画に戻すと、容姿の良くないものが自然と引いていく様は映画でも良くできていた。