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母親だって人間ですけどね。

1歳の長男を育てる兼業主婦で妊婦の24歳が綴る、若者世代における子育ての本音と現実。

一体、育児の何が辛いのか

小言

自分で産んだ可愛い我が子のお世話をしていて、辛いことなんかあるか?この世で何よりも大切な、何にも代え難い、目に入れても痛くない、そんな子供の面倒を放り出して遊びに行くなんてどうかしてる。虐待なんて絶対ありえない。怒鳴りつける母親を見ると腹が立つ。自分が母親なら絶対にあんな風に怒らない…疲れた?休みたい?自分が望んで産んだ子だろ。親なんだから甘えるな。

…そう思っていた時期が私にもありました。目に入れたら悶絶するに決まってるのに。

 

今日は、一児の母である私が育児に対して辛いと感じるポイントと理由を冷静に分析してみることにしました。毎分毎秒必死なママたちはパパたちが理解できるように自分の感情を論理立てて説明することが困難ですから、たまたま冷静でいられている今、自戒も込めて書いてみます。

日々頑張っているママはもちろん、パパたちに是非読んでほしいです。もちろん全てのママの代弁者になったつもりはありませんが、こういうママも中にはいるんだよということでご自身の環境とリンクさせつつ腑に落としながら読んでみてください。

 

・欲求がこれでもかというほど抑えつけられる

まず私が個人的に何よりも辛いと感じるのはコレです。特に完母だったので尚更かとは思いますが、人間のありとあらゆる欲求を全て我慢し尽くさなくてはいけない事態に陥り、あぁこれは壊れる、と思ったものです。

食べたいものが食べれない、眠いのに継続して3時間も眠れない、たまには夫とも仲良ししたいのにお互い疲れていてタイミングが合わなかったり子供が起きたりしてできない、妊娠期間〜授乳期間はずっとお酒も飲めない、トイレもゆっくりできない、湯船でリラックスする時間なんてない、美容院に行く時間もネイルする余裕もない、ランチに行く場所も選ぶしゆっくりなんて当然できない、自分のペースで行動することは一切できない、趣味に使う時間もない…軽く思いつくだけでもまず三大欲求が潰されているうえに、女としての身だしなみに気を使う余裕さえも当然なくなります。

「たまには息抜きしなよ」って、言ってくれる人はいますが、制限だらけの中でどうやって息抜きしたら良いのでしょう。子供の面倒を三日ほどつきっきりで見てくれるのでしょうか。それでもママは「安心ができない」と、それはそれでまたストレスに繋がってしまうのです…手放しで息抜きなんて、絶対にできません。

 

・自信と達成感が得られない

人が自尊心を保つためには一定の達成感と自信を必要とするのではないでしょうか。自尊心は行動力に繋がる大切な気持ちですが、その自尊心が充分に満たされていない状態だと「どうせ…」「だって…」「でも…」と、ネガティヴな思考回路になりやすいような気がします。

育児には終わりがありません。子供の成人、自立という区切りはあれど、ゴールなど死ぬまで訪れません。「これでよかったのか」「言いすぎただろうか」「間違えたのではないか」と不安と反省と後悔を繰り返しながら育児に向き合うママは多いはずです。少なくとも私自身が「もうちょっとうまいやり方があったなぁ」と日々反省しながら長男と接していますから、自信を得るのはまだまだ先、それこそ何かの節目や区切りがつく頃だろうと思います。

育児という大きな枠だけではありません。日常の細かい作業ひとつ、満足にできないのがママです。掃除をしていても子供が泣けば途中で中断をし、トイレで用を足していても子供がドアを叩いてくれば途中で切り上げて(汚くてすみません)急いで出る、寝てる隙に離乳食の準備をしていても突然起きて、今度はお腹が空いたと泣き始める…今準備してるのに…と、日常のありとあらゆる作業が全て満足に行えません

これでは達成感など得られるはずもないし、子供やパパに対して「ちゃんと家事をやれていなくてごめんなさい」といった罪悪感をおぼえてしまうママもいるでしょう。それはママとして、妻としての自信の喪失に繋がってしまいます。

自信を失うとエネルギーも失っていき、頑張る気力が損なわれていってしまいます。気力さえ保っていれば多少疲れていても頑張れるはずなのに「もう疲れたから」と投げやりになってしまう、そして罪悪感を覚えて余計に自信を失っていく…そんな負のループに陥ってしまうのです。

 

・パパ(サポートしてくれる人)とのズレ

ママからすれば「パパのサポートが欲しい」のは当然であり、パパも「できる限りサポートしたい」と思ってくれているはず。実際にママの手助けをしているパパも多くいるでしょう。しかし、ママの望むサポートとパパが与えるサポートって結構ズレてるんですよね。

例えば、ママは「洗い物をして欲しい」のに、パパは「子供の面倒を見ている」場合。

パパが「俺が子供と遊んでる間に家事を済ませちゃいなよ!」と気を使ったつもりでも、ママにとっては「またパパは遊んでるだけ。大変なことをこなすのはいつも私」と感じてしまい、鬱憤が溜まってしまうのです。

こういった誤解といらない喧嘩を避けるためにも、ママはして欲しいことを伝え、パパは何をしたらいいか聞くといいかもしれません。

あとね、少し愚痴みたいになっちゃいますけど(笑)、仕事で疲れていてもパパはママにそれをぶつけるのやめてあげてくださいね。兼業主婦にそんな言い訳はあり得ないですし、専業主婦に対しても同様に禁句ですよ!そんなもん家事と育児で相殺なんですから。

むしろ外へ働きに出ているほうが気楽だと思っているママたちはとても多いです。先に述べた達成感や自信も仕事においては得ることができるし、一人になる時間もある。コーヒー缶を開けたら飲み干すことができる。休憩中には自分のペースでトイレにだって行ける…とはいえ、パパからしたら家で家事したり子供と一緒にいるママが気楽に見える理由もわかりますよ。好きでもない仕事を家族のために一生懸命やってくれているんですもんね。疲れますよね。いつもありがとうございます。

もちろんそんなこと思ってないママもたくさんいると思いますし、仕事が忙しすぎて達成感なんかずっと得られていないパパもたくさんいると思います(笑)

そもそもママとパパどちらが大変なんて比べること自体おかしいことなので、お互いがお互いに気を遣い、歩み寄り、支え合えう。そういう夫婦でありたいです…(もはや自戒です)

 

・自分が自分ではなくなる

これが一番どうしようもなくて一番コントロールが効かなくて一番厄介なものです。

妊娠、産前産後、授乳、生理の再開、排卵…女性の体は出産という命を預かる一大事においてホルモンバランスが短期間で目まぐるしく変化します。その影響で、感情も目まぐるしく変化してしまうのです。

大げさではなく、パパが箸を落としただけでイラッとすることだってあります。でも後になって考えると、そんなどうでもいいことにイラついた自分が全く理解できないのです。

例えば…出産という超超超体力を使う大仕事を終えた瞬間からずーっと子供と一緒にいて、休む暇なんてないママ。出産の疲労を引きずったまま、日々の疲れも蓄積されていきます。そこに前述した色々な要素が加わり、さらにホルモンバランスが乱れます。そして寝静まった住宅街、我が子が夜泣きをはじめます。三時間が経過した頃ママは嫌になってきてしまいます。五時間が経過する頃には抱きかかえていた子供を乱暴に置き、次の瞬間「うるさい!!」と怒鳴りつけてしまうのです。

…とても痛ましい話ですが、似たような経験は誰もがあるのではないでしょうか?

私も当然ありますが、ふと我に返ったときにとてつもない罪悪感に駆られました。同時に「あ、これエスカレートしたら虐待しちゃうかもしれない」と不安も感じました。自分は絶対に大丈夫だと信じていたのにコントロールが効かなくなってしまった、赤ちゃんは悪くないのに…と、どんどん自分を責めてノイローゼになりかけてしまうんですよね。

こればっかりは男性に理解することはできないと思うのですが、何故かコントロールが効かなくなってしまうんです。本来の私なら、いつもの私ならこんなこと微動だにしないのに!と、自分でもどうしていいのかわからなくなってしまうのです。

こればっかりは「そういうものだ」と認識してもらうしか方法がないし、そうならないように日々ママ自身が自分の頑張りを認めてあげて、「ホルモンバランスだから仕方ない、明日から気持ち切り替えてまた頑張ろう」となんとか保つしかありません。

漢方が効くとかピルが効くとか言いますが、妊娠授乳期には色々摂取することもできないのでとにかく授乳が終わり生理再開して落ち着くまではどうにかやり過ごすしかないですね…はぁ…

 

 ・まとめ

ママだってね、子供の生きた年月と同じだけしかママやってきてないんです。ママだからって万能じゃないし、ママだからって無条件で強くなんかないんです。

今日、私は夫に「最近すごく頑張ってるね」と急に声をかけられました。「そう?ありがとう」と返すと「こちらこそ、いつもありがとうございます」とお礼を言われました。思わず泣きそうになってしまいそれ以上返事をすることも夫の方を見ることもありませんでしたが、また明日から頑張ろうと思えたし、私のやってきたことは決して無駄ではないしちゃんと伝わってるんだってこともわかりました。

改めて愛する夫から分かり易い形で労ってもらえると、日々の生活では得られない自信を取り戻すことができます。これは、パパにしかできないことですよ。

 

低学歴らしい拙い文章でしたが、ママたちの苦悩の理由が少しでも伝わればいいと願っています。ママと子供達の負担がたったひとつでも減りますように…。

あなたも、そして私も、一日お疲れ様!明日も頑張ろうね!