現金を持ち歩いてスリにあう可能性と、クレジットカードを作って不正被害にあう確率って、果たしてどっちが高いのでしょうか?
個人的にもその数値に興味があったので、今回はどちらがどれだけ多いかを調べてみました。
スリに合う可能性と、カード被害にあう可能性を調査:
まずスリ被害にあう可能性ですが、こちらのサイトによるとスリの年間発生件数は役6,000件ほど。人口10万人あたりの数値になおすとだいたい5人程度が、毎年、スリ被害に合っている計算になります。
平成6年には、25,000件を超えていたすり。最近の認知件数(平成25年)は、6,000件を下回り、近年減少傾向になっています。
窃盗被害は10万人あたり700件程度:
更に範囲を広げて窃盗全般でも調査。
警察のデータによると窃盗の発生率は10万人あたり700件程度で、だいたい140人に1人が窃盗被害にあわれているようです。人数にすると毎年90万人くらいがなんらかの窃盗に遭っていることになりますね。
クレジットカード犯罪の被害件数:
次に肝心のクレジットカード関連犯罪の被害件数はどうなのかというと、こちらも警察白書に統計データがありました。
こちらによると平成24年に発生したカード関連の犯罪件数は3279件。ただこの件数にはプリペイドカードやキャッシュカードによる被害件数も含まれているので、純粋にクレジットカードのみでいえばもうすこし少ないと予想されます。
ただこの数字は犯罪件数であり、被害者人数ではありません。「カード犯罪の被害人数」についてもネット上で探してみましたが、詳細は数値は出てきませんでした。そのため、実際にどのくらいの方が毎年、クレジットカード不正被害にあっているかの数字は予測しかできない状況です。
カードの不正被害額を調べてみた:
そこで参考までに不正利用による被害額を調べてみました。こちらを調べればだいたいの被害人数が把握できると思ったためです。
上記、日本クレジット協会の情報によると、年間のカード被害額はだいたい100億円程度。前述の犯罪発生3279件でこの金額を割ってみると、不正犯罪1件あたりの被害額は300万円になります。結構デカいですね、これ。
つまり不正犯罪1件あたりの被害者の人数はそれなりに多いことが想定されるので、下記のように仮定を元に算出してみました。
- 1件あたりの被害額1万円:3279×300=983700人
- 1件あたりの被害額5万円:3279×60=196740人
- 1件あたりの被害額10万円:3279×30=98370人
- 1件あたりの被害額30万円:3279×10=32790人
仮に1件あたりの平均被害額が1万円だとすると約100万人が毎年、カードの不正被害にあっていることになりますが、さすがにそこまで被害額は少なくないと思われるので、だいたい5万円で想定しておくと20万人、10万円なら10万人…といった被害人数がいることがわかります。
不正利用に遭う確率は高い?
まとめます。予測込みの数字になってしまって恐縮ですが、調査によると下記のような結果となりました。
- スリの被害件数:年間6,000件
- 窃盗の被害件数:年間90万件(警察の件数)
- カードの不正利用被害者数:年間10万人~20万人
正直、この文章をつくりはじめた時には「だからカード払いって安全でしょ?」という流れにしたかったんですが、なんとも微妙な数字になりましたね、これ…(苦笑)。
まぁスリや窃盗の被害件数というのは警察が把握している件数=被害届が出された件数であると思われるので、実際の数値としてはもっと多いのだとは思いますが、それでもカードの不正利用に遭う可能性というのは決して低くないようです*1。
カードには盗難保険が付いている:
尚、日本で発行されているクレジットカードには盗難保険という保険がついているため、仮に不正利用をされた場合でも被害者が負担しなくてはいけない費用は0円で済みます(所定の手続きを踏んだ場合)。そういった意味では現金を持ち歩くよりもカードを持ち歩いたほうが安全と言えますよ。
- スリにあって現金を盗まれた:被害額は戻ってこない可能性大
- スリにあってカードを盗まれた:不正利用されても被害は0円
詳しくは下記記事なども参考にしてみてくださいね。
以上、現金を持ち歩いてスリにあう確率と、クレジットカードで不正被害にあう確率。果たしてどっちが高いのかを調べてみた…という話題でした。
*1:どこかで計算が間違っているようなら、どなたかご指摘くださいm(_ _)m。ただ国内だけで2億5000万枚も発行されているクレジットカードなので、このくらいの被害件数があっても普通なのかもしれませんね。比率にするとかなり低いとは思います。