「北の人権問題に関心を」留学生と脱北者がソウルで懇談会

 「この人たちが渡るのが(中朝国境を流れる)豆満江です。ある人にとっては空気のように当たり前の自由を求め、命を懸けて脱出するのです」

 23日午後、ソウル・中区の一角に展示された写真を指し、大学生のチョン・グァンソンさん(26)が声を張り上げた。チョンさんは2006年に脱北した。北朝鮮の政治犯収容所、浮浪児、市場の風景などを収めた写真を見ていたある外国人は「北朝鮮の人権状況は話に聞くよりもっと悲惨なようだ」と話した。

 駐韓外国人留学生連合(ISAK)の会員15人と脱北青年団体「ウリハナ」所属の大学生5人はこの日、北朝鮮人権問題などへの関心を促すため、北朝鮮写真展と北朝鮮の人権をテーマにした懇談会を開いた。懇談会で、北朝鮮の電力不足について説明を受けたアゼルバイジャン出身の大学院生(24)は、信じられないといった表情で「平壌以外の地域では水道、電気、ガスの使用が難しいというのは本当か」と繰り返し尋ねた。

 中国経由で「空輸」してきた北朝鮮の菓子も披露された。脱北した大学生が小さなアメを指し、金日成(キム・イルソン)主席と金正日(キム・ジョンイル)総書記の誕生日や特別なときに食べていたと説明すると、留学生の間からはため息がもれた。

イ・スンフン記者
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