「クリーン・ディーゼル」の嘘
9月19日、フランクフルトのモーターショーの宴もたけなわな頃、フォルクスワーゲン(VW)社の排ガス試験の不正が報道され、以来、ドイツでは爆弾が落ちたような騒ぎになっている。
問題となっているのはVW社のディーゼルエンジン車で、アメリカの環境保護局が不正を摘発した。
このニュースが巷に流されたのが土曜日であったことは、おそらく偶然ではない。株式市場の大混乱を防ぐ目的があったはずだ。
とはいえ21日の月曜日、混乱は十分に起こった。フランクフルトの株式市場が開いた途端、VW社の株価は下がり続け、その日の終値は17%のマイナス。そして、翌22日はさらにまた17%下がった。しかも、株価が転がり落ちたのはVWだけでなく、メルセデスやアウディ、そしてコンチネンタルといった関連会社も同様だ。
VW社が自ら認めた不正の中身というのは、ものすごくハイテクだ。なんと、排ガスの検査の時だけ、窒素化合物などが少なくなるソフトウェアが埋め込んであったらしい。
アメリカの環境保護局によれば、普通の走行時は、基準値の10倍から40倍もの有毒物質が排出されるという。よりによってVWは「クリーン・ディーゼル」と銘打って、これらの車種を大々的に宣伝していた。
このソフトが埋め込んであるのは、2009年から15年までにアメリカで販売されたゴルフなど48万2000台のディーゼル車で、制裁金は1台につき37,500ドルとして、単純計算で、合計約180億ドル。
しかし、火曜日のニュースでは、不正ソフト搭載の車が販売されたのはアメリカだけでなく、全世界で1100万台に上ると報道された。そういえばドイツの環境保護団体もすでに長い間、排ガス成分の公表値と実際の測量値が一致しないケースを訴えていた。
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