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思いだすままに……(21)
平成21年5月の空は、東名高速を千葉県銚○市に向かう私達の車を、初夏を感じさせるような熱気で包んでいた。
弁護士は、前日に入った東京から直接銚○市に入るとの事で、銚○駅前で午後4時の待ち合わせをした。
渋滞を避けるために東名川崎ICで高速を出て、東京湾アクアラインへ向かう。
行き交う車中の窓越しに家族の楽しそうな笑顔が見られる。
爽やかな海風が頬を撫でていく。
私達家族にも、あの笑顔はあった……。
千葉県に上陸して銚○に着いたときには午後3時になっていた。
京都を出て12時間程、途中、休息を取りながら走り続けた。
息子の真実を知りたい想いが、私と家内を、多分、一生来る事は無かったであろう○○へと招いた。
「もう少し、他の用で来る事が出来ていたら楽しかったでしょうね……」
 家内が紙コップのコーヒーを口にしながら言った。
 淋しそうな眼差しが一点を見詰めている。
約束の時間、弁護士が電車から降りて来た。懐かしい戦友に会うかの如く、顔には笑みがある。心強かった。
この人は、理不尽な事故で亡くなった息子の事を分かってくれている……。
弁護士を車に乗せて、千○科○大学へ向かう。
海沿いにある大学は、リゾート地へでも迷い込んだかのような立派な建物が並んでいた。
正門で、警備員に嶋○教授への面会を伝えると、広大な敷地の見取り図を示され案内された。
靴音が廊下に反響する。
教授の部屋をノックすると細面の顔がドアーの向こうに立ち上がった。
「嶋○教授、今日はお手を取りまして本当にすいません。検証内容をお聞きしたくて、やってまいりました」
「それは、それは遠い所を……、どうもご苦労さまです」
 教授の顔には穏やかな笑みがあった。
 早速、教授の鑑定結果の詳細を聞く。
 嶋○教授は、コンピューターに入力した数値から交通事故を再現させた映像を見せてくれた。何処からか入手した軽自動車の展開図を広げる。
 モニターに5cm程の大型貨物車が南進移動している。1cm程の小型車が北進し、対向車線を越えて大型貨物車の右前角に衝突した。小型車は右回りに弾き飛ばされて中央車線あたりで静止する。
 アニメのような画像が動く。只の数値入力で構成された画像だ。
 作成された画像には、感情も命も生活も無い。
思い出す、あの時を……、家内の目に涙が溢れる。
私は歯を食い縛って耐えた。
「確認できるだけの情報を数値にして、コンピューター入力すると、このような形態になります。
 しかし、実際の事故はコンピューター通りとはいかず、実際の事故再現は不可能で、あくまで推測でしかありませんが……」
 工学博士嶋○教授の声が、何の感情も無く響いた。
「教授、今回の鑑定結果は結果として受け止めますが、中○氏の鑑定書、デクラ社の鑑定書については、どのようなお考えですか?」
 弁護士が質問する。
 教授の顔に、一瞬、ためらいが浮かんだ。
「えーっと、それはですね、ドイツデクラ社も中○氏も車前部バンパーの鋼板の厚みを計算ミスされていますね。このような事故が起きた場合、大型貨物車の前バンパーは、実は非常に軟らかい物でして、軽自動車が激突した場合、大型貨物車の前面下部に潜り込むと言う現象は起こり得ます」
 弁護士の質問に続いて、私も堰が切れたように質問した……。
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