思いだすままに……（34）
「ろくさん」と言う方から丁寧な連絡をいただいている。
交通事故鑑定をされておられると言う事で、当初から、私のブログを読んでもらっているようだ。
私の疑問に適切に答えていただき、推察力、解析力には驚くべき才能を有する方だ。
その方の要請で、実況見分調書、画像、事故経過記録等、送付させていただき、現在鑑定作業をしていただいているが、公正公平な立場でのろくさんの鋭い意見には本当の正義を感じさせられる。
交通事故には、様々な原因がある。
その原因も、詳細分析すれば、被害者にとっては、聞きたくない程の冷酷な結果が出る時もあるが、遺族が求めるものは、利害でも温情でも無い。
真実だ……。
何が起きたのか、何があったのか、事故痕跡と言う結果から、冷静に冷酷に真実を再現、検証して欲しい。
たとえ、結果を確認する事で、我が身が不利益になろうとも……、
それ等を確認する事が出来た時、初めて息子との本当の惜別を決心する事ができるのだ。
このブログを、思いだすままに書き続けた結果、「ろくさん」と知り合う事ができた。
息子が巡り会わせてくれたのかもしれない……。
私は、司法、行政と言うものを美化しすぎていたような気がする。
と、言うのも、今は亡き父の謹厳実直な姿が思い出されるからだ。
父は、広島県警に在籍していた。
幼い頃、それはそれは厳しく、自身が恥と感じる事、自身が不正と感じる事については決して許してはくれなかった。正座して対する父親の怒りに満ちた顔と、膝の上に握り締められた拳が小さく震えていた事を、今は懐かしく思い出す。
毎日のように警察の不祥事を耳にする。
今でも、志を持った警察官はいるはずだ。
組織に流されないで、緊張感を持って欲しい……。
目覚めて欲しい……。
そして、襟を正して欲しい……。
あの若かりし、あの頃のように……。