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思いだすままに……(50)
息子と、結婚の約束をしていたらしい彼女の話をしておくべきだろう。
今年のバレンタインデー前日、例年のように連絡が入った。
「もしもし、今年も竜介くんのチョコレートを作ったけど、明日は仕事だから、明後日になってもいいかな?」
携帯の声が嬉しそうに弾んでいる。
もう、息子が亡くなって六年以上の年月が過ぎ去ったと言うのに、まだ竜介にチョコレートを届けてくれる。
決して食べてくれる事の無いチョコレートを、短い人生の青春を共に過ごしたと言う縁だけで、可愛い娘さんがチョコレートを竜介に届けたいと言う……。
微笑みながら玄関を入って来る彼女に、家内が嬉しそうに手を差し伸べる。
まるで、息子の嫁が里帰りでもしたかのように……。
まだ、竜介の遺骨は部屋にある。
しようと思えば納骨もできるが、墓に入れる決心が出来ない。
せめて、私達夫婦が元気な内は、手元に置いてやってもいいかな……と、思っている。
彼女は、しばらく手を合わせ、近況報告でもしているのか、仏前に座っていた。
何か決心したかのように大きく頷くと、笑顔で振り返.る。
潤んだ瞳から涙が溢れそうだ。
家内が、小さく何度も頷きながら彼女の手を包み込むように握り締めた。
「元気?頑張ってる?早く良い人が見つかるといいのにね……」
家内の涙を抑えた声が震える。
「…………」
 互いの手を握り締めたままで、俯く彼女の膝に涙が落ちた。
ここにもまだ、心の傷が癒える事のない被害者がいる……。 
六年も過ぎたと言うのに……。
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