阿蘇山噴火:警戒レベル3に引き上げ…気象庁が初の速報
毎日新聞 2015年09月14日 10時21分(最終更新 09月14日 13時28分)
気象庁は14日午前9時43分ごろ、熊本県の阿蘇山が噴火したと発表した。噴火したのは阿蘇山・中岳第1火口で、噴煙が2000メートルまで達した。これを受け同庁は、阿蘇山の噴火警戒レベルを「2」(火口周辺規制)から、「3」(入山規制)へ引き上げた。
熊本県警は、火口から約1キロ離れた「阿蘇山上広場」にいた観光客ら約30人を避難誘導した。全員無事という。一方、気象庁はこれまでよりも規模の大きな噴火が確認されたとして、8月の運用開始後、初めて「噴火速報」を出した。
気象庁によると、この噴火で、火口から弾道を描いて大きな噴石が飛散するのが確認された。火口から2キロの範囲では、噴石や火砕流が発生する恐れがあるとして注意を呼びかけている。これを受け、熊本県阿蘇市などは火口周辺1キロだった入山規制を2キロに広げた。中岳第1火口で1979年9月に観光客ら3人が死亡するなどの噴火が発生。昨年8月には、火山活動が高まったとして噴火警戒レベルを「2」に引き上げた。同11月にはマグマ物質が地表に噴き出す小規模なマグマ噴火が発生。今月に入ってまた火山活動が活発になっていた。【藤野基文】