お母さん遠足に付いて来て下さい
娘の心臓病について 移籍の際 教育委員会さんと煮詰めた話と違う・・・ とはいわないけど 学校側は 娘の障害について理解しているのか不安(今年から体育が2時間連続授業になる)など これは特別支援級(病弱児も受け入れ可能な場所)ではなくて 完全に養護の知的障害児学級のミニバージョンだよなぁ・・・ などと漠然と思っていた1学期。
支援級移籍前 (昨年の12月頃) では フォンタン術後症候群が大人の難病になることが決定したことを 当時の教育委員会・指導部先生には 産経新聞の切り抜きをコピーし見せて話し合った。 先生は一瞥してお終い。 見たとも見ないとも言える態度。 むしろ面倒臭い事いう親だなぁ・・・くらいに扱われていた態度だった。 それが2学期目前の 話し合いの事態を引き起こした。 あれだけ娘の出来ないことリストを つきつけられ決断を迫られた。 障害者総合支援法に病名が登録されたからといって3年生の教科書は配布されただけで指導されていない支援級に慣れた娘が 普通学級に戻れるものでもなく それを子供社会(社会)は受け入れないことを 身をもって 娘ともども思い知った。
そんな矢先 遠足と運動会を どうするか担任から電話連絡を 頂く。 当初 私が留守だったので 夫が対応した。 例年は 普通級だったからか 電話連絡ではなく管理職立ち合いの元で クラス担任と保護者・場合によっては養護の先生も交えて話し合う。 それが当たり前だった。 電話ということは この会話は二人だけのもので誰も証明できないのである。 また別の目線では管理職・担任・保護者と三者のスケジュールが一致しなければ 話が前にすすまない。 つまり1年生の時の様に 散々 50M走の練習を繰り返した1週間前になってドクターストップと言い出す始末になる。
管理職としての仕事を簡素化するために 娘を支援級に移動させたと思える今日この頃。 そんなひねくれた心の私と話をしようとした担任の先生。 運動会については なんとなく夫と話がついていた。 親が当日・・・ 行かない訳ないじゃん・・・ 来てくれればOKという。
遠足は 「お母さん付いて来てくれますか」 というお伺いから始まった。 シフトは入れてなかった。 そのつもりだった。
「ついていけない場合は どうなるんですか・・・」 とりあえず聞いてみた。
予算の話と人手不足の話である。 何度聞いてもうんざりした。
「子供の自立は どうなるんですか?」
昨年までと言ってることが 180℃違うよ!!! と直接対話は避けた方が よいくらい私の神経を逆なでする言葉が並んだ。 彼らにとって娘の心臓病は今初めて知った事実のような扱いだった。 動揺は分かるけど 私から見たら4年目の話し合いだった。
「要は 娘が心臓障害児であるから 娘だけ親の同伴が必要ということですね。」
遠まわし 遠まわし 遠まわし (=予算) な話にうんざりして直球を投げた。
「はい。 そうです」
担任は 私の直球にひるむことなく率直な返事を返した。
「では・・・ 私の都合が 仕事の都合がつかなければ 娘は遠足を 欠席して欲しいということですね。」
次は 少し躊躇して 「はい・・・ そうです。」 と担任は答えた。
「これ(親の同伴なしに娘の遠足参加なし)は 学校側の依頼と受け取ってよろしいんですね。」
夫が9月1日に校長室で担任3人の前で 学校側が責任もって決断せよと校長に依頼した。 これは心臓病だからという理由で遠足を 親の同伴なしでは許可できないのであれば 学校理由の欠席なので 出席にカウントせよというのが主な主旨らしい。 法学部をかじった人間は違う。 っていうか ・・・ そういう問題ですか ・・・ というのが大学行ってない私の感想。
だって 小学校に留年ないし 出席日数って 稼ぐもの? ってゆうか就学猶予希望なので別に冬の欠席多くて留年するなら させてくれてもかまわないし・・・ というのが母親の見解である。 ここでも夫婦意見不一致である。 でもとりあえず聞いてみた。
「はい。 これは学校からの依頼です。 そう受け取ってくれてかまいません。」
これは電話での担任と二人の会話である。 この先生の決断が支援級担任3人の一致した意見なのか 校長(管理職)と話し合った上で回答したのか 私は知らない。
「わかりました。 では上司と相談してなるべく娘に付き添えるように前向きに検討させて頂きます。」
「ありがとうございます。 ご理解頂けてなによりです。」
そんな会話を 家族はきくとは無しに聞いていただろう。 いつも電話中は静かにせよと怒鳴ることもしばしばあるのに 学校からの電話中 誰も声を立てる者はいなかった。 静かに受話器を置いた瞬間 私が向かった先は トイレである。 涙をこらえ これから夕飯を作るので 口から出るのは胃液だけだった。
個室から出た私を待ち構えるように 夫が言った。
「高尾山には 俺が 付き添うからと担任に伝えてくれ」 と。
そう思っているなら 私に電話を取り次がないで 自分で担任にそう言えば このストレスを重ねるだけの会話をすることはなかったのに・・・ と思い私のイライラはピークに達した。
そんな折 娘が口を開いた。
「今日ね 先生がね 次の遠足は山登りだけど 皆と一緒に(同じペースでという意味か不明)登れるか すっごく疲れるけど大丈夫か聞いて来てきたのね。 ねぇ ママ・・・ 私 すっごく疲れるだけの遠足なら 行きたくないなぁ・・・」
呆れてしまった。 娘のペースで高尾山登山OKを主治医が出したことを校長室で伝えた。 あれは大人の話し合いである。 そして電話で遠足の同行確認である。 それ以前に学校で既に娘を洗脳していた。 無理して来なくてもいいよ・・・ と言わんばかりの誘導。
娘のお願いは無邪気なお願いだった。 その無邪気さが 見ていられなくって個室に再び閉じこもった。 現金を 夫に渡し お願いだから3人で外食してくれと 私を一人にして ・・・ そして泣かせてくれ とお願いした。
仕事を始めて 現金収入があることの ありがたさを 再び実感した。
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