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【朝鮮半島ウオッチ】
「訪中は大成功」と有頂天の朴槿恵大統領 キムチも中国色に染まる対中依存に危うさを感じないのか?
韓国の“エビ・コンプレックス”は克服された?
韓国には「クジラのけんかでエビが潰れる」(強いもののケンカで弱い者が被害を受ける)ということわざがある。米中は「クジラ」、韓国は「エビ」である。そして朴政権が中国傾斜を強めて、安全保障を米国、経済を中国に後ろ盾を求め、両国の意向にも気をもむようになったことを「エビ・コンプレックス」と呼んでいる。
一例は、米国が韓国側に駐韓米軍の配備の了解を求めている戦域高高度防衛ミサイル(THAAD)問題と中国のアジアインフラ投資銀行(AIIB)への韓国の参加問題だった。韓国はこの問題で米中のはざまに立った。そんな韓国を「ソウルエビ」などと揶揄(やゆ)して、その外交戦略の危うさを指摘した欧米メディアもあった。
朴大統領は先月、訪中を前にしてのセミナーの演説でこの「エビ・コンプレックス」を取り上げた。そしてこう述べた。「私たちは世界史に類例がないぐらい成長を成し遂げたのだ。“クジラとエビ”の話を口にするのは敗北主義だ」
このところ韓国政府は訪中問題を「国民は誇りを感じ、米国など友好国は理解や共感を示している」とコメントし、訪中は米国とも緊密に協調してきたなどと強調して、「エビ・コンプレックス」の払拭に懸命だ。