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【朝鮮半島ウオッチ】
「訪中は大成功」と有頂天の朴槿恵大統領 キムチも中国色に染まる対中依存に危うさを感じないのか?
キムチの中国味に慣れたからでもないだろうが、朴大統領の訪中成功に韓国世論は沸いた。今年6月、中東呼吸器症候群(MERS)の影響で就任以来最低の29%まで落ち込んだ朴大統領の支持率は訪中後、54%に急上昇した。任期後半の大統領支持率では歴代最高の記録となった。
一体、訪中の何が評価されたのか。韓国政府は「新たな能動的外交で、韓国の存在感を高め、強固な米韓同盟と中韓戦略的協力パートナー関係を同時に進めることができた」などと自賛している。
世論には、政府の中国一辺倒を批判する声や、中国との半島統一協議には慎重論もある。だが政府サイドはこの訪中を「歴史的なターニングポイント」と位置付けている。
尹外相は訪中直後のラジオ番組で、北朝鮮による地雷事件をめぐり、「解決に向けて中国は背後でさまざまな役割を果たした」と暴露したり、首脳会談では「北朝鮮の核問題で中国は積極的な役割を果たす考えを示した」と語った。
中韓関係がいかに緊密化したかのアピールだったとはいえ、外相自らが相手国の水面下の動きを語るのは外交儀礼上はあり得ない。こんなところにも期待と熱望の韓国外交の中国に寄せる「熱い思い」が現れているようだ。