川内原発:1号機、フル出力…10日にも営業運転 九電

毎日新聞 2015年08月31日 11時54分(最終更新 08月31日 12時40分)

川内原発1号機(中央右)
川内原発1号機(中央右)

 九州電力は31日、川内(せんだい)原発1号機(鹿児島県薩摩川内市、出力89万キロワット)について、原子炉で発生する熱を最大に保つ「フル出力運転」を始めた。川内1号機は9月9、10日に原子力規制委員会による最終検査を受ける予定で、合格すれば10日に営業運転を開始する。

 川内1号機は復水器に海水が混じり込むトラブルがあったとして今月21日に出力上昇を延期し、穴が開いていた配管などをふさぐ作業をして27日に出力上昇を再開した。フル出力運転の開始は当初の予定より6日遅れた。川内1号機は今月11日に新規制基準に基づき全国で初めて再稼働した。14日に発電と送電を始めたが、九電は川内1号機が約4年3カ月間運転を停止していたため、慎重に出力を上げてきた。今後は最大出力を維持するため、九電はトラブルが起きる可能性は低くなるとみている。

 九電は川内原発2号機についても、9月上旬に原子炉に核燃料を装着し、10月中旬に再稼働する方針だ。【遠山和宏、浅川大樹】

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