20年くらい昔の話。
父親は、母親に折檻と称して私の目の前で母の尻を露出させ、手の平で何度も叩いていた。
少なくとも、10回以上はしていたと思う。
「悪いことをした女子供はこうされるんだ」というようなことを言っていたと思う。
母が何したかはほとんど覚えてないが、特別悪いことをした記憶はない。家事を失敗したとかそういうことだと思う。
もちろん、私も悪いことをすると父親に同じようにされていた。
当時は、母がされているのだから当たり前のことだと思っていたが、むしろそれが異常だったのだ。
小学校高学年か、中学にあがったぐらいから、私に対してのその折檻はなくなった。同じ頃から母に対する折檻も見ていない。
ただ、強圧的で怖い父親は健在だったし、事あるごとに母や私を泣かせていた。また父も涙脆かった。
母は私が高校生の時に病気で死んでしまった。そして、父親も精神的に弱ってしまい、以前のような怖い存在ではなくなった。
今の父は歳をとった普通の父親だ。再婚はしていない。私が帰省すると喜んでくれる。
ところで、私は異性とまともに付き合えない人間だ。
何故そうなったかは明確な理由があるわけではないだろうが、やはり父の影響は強いと思う。
普通に対等な恋愛をして、結婚してというビジョンが見えない。別の世界のように感じる。
初めて付き合った人は10歳以上年上の人で、バイト先の社員だったのだが、父に似て怒ると高圧的な人間だった。
首を絞められて恫喝されたこともある。何度もビンタされたこともある。
でも、当時は別れられなかった。自分では嫌なのに、強力な引力のようなもので、その人に引っ張られていた。
その後付き合った人たちも、多かれ少なかれそういうタイプの人間で、私もいわゆるメンヘラだったんだろう。
擬似的ではあるが、死と隣り合わせの恋愛だった。私は、そういうタイプの人間にいつも見つけられていたのだ。
今はもう3年以上恋人はいない。マトモな恋愛をしようと決意して、結局付き合う相手は出来ていない。
この事で、父親を責める気にはなれない。
まず一つは、そんな話を今更したくないからだ。口に出したくもない。それはずっと変わっていない。
虐待児テンプレみたいなもんだから割りと本気でプリントアウトして病院行くといいよ