相川「ナミちゃん。。。ようやく運命の相手に巡り会えたよ。」




私「!!!」




なるほど!!!


そうだったのか!





私「おめでとうございます!」





私は微笑んだ。






相川さんは、ずっとお見合いを続けていた。





離婚してから、


次のパートナーを探していたので


結婚相談所へ真面目に通ってたのだ。






会費を何万も払い、


女性を紹介してもらう。




何度も、何度も、女性と会っていた。



真面目な交際がしたくて。



しかし、女性は、



やれ、年収はいくらだとか、


やれ、貯金はいくらだとか、



そんな事を聞いてくる人ばかりだと、



相川さんは、いつも、肩を落としていた。







相川「僕は山口県出身だけどね、今回の相手は、同じ山口県の、隣町の女性でね。一目で、好きになったんだよ。」





相川さんが、キラキラしてる。






私「良かったですね、努力が実って。」





相川「マスター、マスターも一杯呑んでよ!海斗君も!」




相川さんは、マスターと、最近入ってきたマスターのBARの新人の海斗にも、ビールを進めた。





マスター「おめでとうございます。頂きます。」








私「マスター、、、もう、相川さん、彼女が出来ちゃったから、私のお店は卒業みたい。」





マスター「いえいえ、相川さんは、お優しいですから、そんなことはないと思いますよ」







私「ううん。相川さん、もう、だめよ。夜のお店に来ては。新しい彼女さんを、大切にするのよ。」




相川「ナミちゃん。。。ナミちゃんが可愛いから、たまにはこうして会いたくなるだろうけどね。」





私「あはは!ダメよ!しばらくは彼女が一番!ちゃんとロマンチックなデートをたくさんするんですよ!」




相川さんは、照れ臭そうに笑った。





私「今日は、私がおごるから、さ、呑んだ、呑んだ!」




相川「いやいや!そんな訳にはいかないよ!」





私「いいのよ、お祝いじゃない!ほら、海斗も、のみなさーい!」





お祝い事に、お酒は必需品。






相川さんは、とても気分よく、飲んでくれた。



こんなにいい顔してる相川さん、
初めて見るかも。



本当にいい出会いがあったんだなぁ。




良かった良かった。




私たち夜の女が、相川さんの寂しさを埋めれるのは、お店でだけだもんなぁ。。。





こうして、精神的に、幸せになって、



こんな笑顔でいれれるなんてことは、




私たちには、出来ないことだ。




将来への希望。


相川さんの、新たな門出に乾杯だ、、、!








そして、


少し飲み過ぎた私。



タクシーで帰ろうと、相川さんに言ってもらったので、



一緒に乗せてもらうことに。




タクシーが着く前に、


お手洗いに行く。





お手洗いを出てきて



お会計をマスターにお願いすると





とっくに相川さんが、払ってた。





私「もう!私が奢るって、いったじゃん!」




相川「気持ちだけで嬉しいよ。今日は付き合ってくれてありがとう」





私「もうっっっ。こちらこそ、今まで、たくさん、ご馳走になりました。ありがとうございました。」






私はとびきりの笑顔で微笑んだ。




そして、



二人でタクシーに乗って、


BARを後にした。。。








end