2015-09-23
■Googleが使えない国に来た 
野暮用で西塘に来ている。
「どこだそこは?」と思うかもしれないが、Mission Impossible IIIのクライマックスでトム・クルーズ扮するイーサン・ハントがダッシュしたあの村である(ダッシュ村ではない)。
なるほどまさしく東洋のヴェニス、といった佇まいだが、実際に来てみるとなんとも。
確かに封鎖しやすくてロケに適した場所だなあ、という印象。こういうところでああいう映画が撮れるのは素直に凄い。
ここに来るまでには上海から言葉も通じないバスで1時間30分。
しかし絶望的に言葉が通じない。英語の案内もない。
バスに乗れたのが奇跡なら、帰って来れたのも奇跡のように思える。
なにしろこちとら中国語らしきものはほとんど喋れないんだから。
VPN経由ですらGoogleにアクセスできる場所が極端に制限されている。
この徹底ぶりには舌を巻く。
ごくごく特殊な状況でのみ、GoogleやLINEやFacebookにアクセスできるようだ。
たとえばホテルのWiFi+VPNならFacebookにはいけるがGoogleにはいけない。
モバイルWiFiルータ+VPNは全部ダメ
日本のスマホ+国際ローミング+VPNならLINEとFacebookはいけるがGoogleはダメ。等など。
この制限のおかげで国内の統制は取れているようなのだけれど、Tumblrで見つけた面白そうなGoogleのディープラーニング関連のブログがまるごと見れない。
面白そうなのに見れない。
もどかしい。
しかしもっと可哀想なのは、むしろ当地の研究者たちなのではないか。
せっかくGoogleやその他の会社がノウハウや教材を無償公開してくれているというのに、そういった最新の研究に触れるのが難しい状況では研究者の絶対数が減ってしまう。10億人も居るのに。これは実に勿体無い。
ちなみにはてなもVPNなしではアクセスできない。
危険思想が書かれていると当局に判断されているのかもしれない。
たしかに極端な内容のものがあったりするしなあ。
と思ったら、ホテルのWiFiではダメでもモバイルルーターならいけた。謎
最近、どこへ行っても「ディープラーニングに手を出したいが人材が足りない」という悩みにぶち当たる。
正直、今のところ目に見える範囲では、ディープラーニングがちゃんと理解できて使いこなせる人材は東大あたりにしかいなそうに見える。もちろん全ての東大生ではない。東大の中でも、それがそのまま使えるのは数十人といったところだろう。
これを日本の名だたる企業と世界の名だたる企業が奪い合いである。
しかしディープラーニングを端緒とした現在の第三次人工知能ブームがホンモノだとすれば、もはや東大だけに頼ってはいられないのである。
にも関わらず、中国は、せっかくタダで読める情報をわざと締め出していることは理解に苦しむ。
いや、もしかすると国策として、そういう英語の論文を普通語に翻訳してどこかにひたすらアップロードする仕組みがあるのかもしれないけど。
そして日本も国策で人工知能の研究に予算を付けるのではなくて、海外の論文を積極的に翻訳してみんなが知識を共有しやすくすることに予算をつければいいのに。そのほうがずっと有意義でずっと裾野が広がるだろう。英語で書かれた論文を英語のままで理解する(むしろその方が容易い)のはさすがに東大生だけだと思うが、日本語に翻訳された論文であれば多少の間違いがあろうともなんとか読んで解った気になる中学生高校生が増えれば、我が国の将来も安泰ではないか。
と、思うんだけどねえ
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