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【プロ野球】

虎の自力Vが消滅 首位並ぶチャンスに大和スクイズ失敗

2015年9月22日 紙面から

6回裏1死満塁、スクイズを試みるもファウルとなり座り込む大和(右)とホームに突っ込んできた福留(持木克友撮影)

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◇ヤクルト5−2阪神

 阪神は133試合目にして、ついに自力優勝が消滅した。ヤクルトに今季4勝無敗の藤浪を立てながら連勝ならず。悔やまれるのは2−2の同点で迎えた6回。笛吹けど、兵は踊らなかった。

 「うん、何とか勝ち越したかったな」。和田監督の口調が弱々しい。よほどショックだったのだろう。

 リリーフのロマンが制球を乱し、3四球で1死満塁と絶好機を提供してくれた。ここで和田監督が仕掛ける。三走の福留がスタートを切る。打者・大和の初球、スクイズを敢行した。だが、スライダーをファウル。結局は強攻して三ゴロ。本塁で封殺され、藤浪の代打・新井は空振り三振に倒れてしまった。

 「ストライクゾーンだったからな。一発で決めてほしいところだった」

 勝敗を分ける1球となった。1点を奪えば藤浪の続投も「アタマにはあった」と和田監督。中西投手コーチも「藤浪は150球、8回ぐらいまでは考えていた」。勝ち越せず、直後に救援陣がつかまった。

 4月にもスクイズを失敗している大和からは、さすがに血の気が引いていた。「ストライクゾーンなので、決めないといけなかった」。シーズンの行方を左右する局面で小技を決められない脇役。この勝負弱さは阪神に染み付いたままだ。

 首位ヤクルトと並ぶチャンスを逃し、その差は2ゲームに逆戻り。3位巨人には再びゲーム差なしに迫られた。「まだ目指しているものは変わらない。(自力優勝は)ついたり消えたりするもの。何とか復活させるよう頑張ります」と和田監督。残り10試合は逆転優勝を狙いつつ、Bクラスの恐怖とも戦うことになる。

  (吉川学)

 

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