ソウル=東岡徹
2015年9月17日22時58分
旧日本軍の慰安婦だった韓国人女性10人が日本政府に対し、1人当たり慰謝料1億ウォン(約1千万円)を求める訴訟を検討していることが17日、わかった。原告の弁護士が明らかにした。弁護士によると、韓国内で日本政府を相手取った損害賠償請求訴訟は初めて。
訴訟を検討しているのは、元慰安婦が共同生活を送る「ナヌムの家」(韓国京畿道広州市)に暮らす女性ら。女性らは2013年8月にソウル中央地裁に民事調停を申し立てていた。しかし、日本政府側が、今年6月と7月に定められた調停の期日に出席しなかったことなどから、調停を打ち切り、訴訟を検討しているという。
日本政府が民事調停を拒んだのは、1965年の日韓請求権協定で慰安婦問題は完全かつ最終的に解決済みとの立場をとっており、政府間でも話し合っていることなどが背景にある。訴訟が正式に提起されても、本格的に進展するか不透明だ。(ソウル=東岡徹)
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朝日新聞国際報道部
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