駐インドネシア北朝鮮大使解任=北人権行事を阻止できず

駐インドネシア北朝鮮大使解任=北人権行事を阻止できず

 北朝鮮が非常に神経質な反応を示す人権問題関連行事がインドネシアで開催されたことを受け、北朝鮮がインドネシア駐在大使を突如解任した。その結果、これまで伝統的友好国とされてきた北朝鮮とインドネシアとの関係に、少しずつ亀裂が生じ始めている。

 北朝鮮人権市民連合は18日にインドネシアのバンドンで北朝鮮人権行事を開催したが、その際、同連合は北朝鮮大使館からの妨害に備えて現地の警察に警備を依頼し、当日は3人の警察官が会場警備に当たった。これに先立ち16日と17日の2日間にわたりジャカルタで開催された人権行事では、北朝鮮大使館の職員らが会場で脱北者らに暴言を浴びせ「犯罪者を許さない」「このようなことが何度も行われれば、良くない結果をもたらすだろう」などと脅迫したため、バンドンでは最初から徹底した備えが行われたようだ。韓国大使館からも支援の要請を受けたインドネシア警察は、脱北者など関係者がバンドンを出発するまで身辺警護に当たった。そのため北朝鮮大使館職員らは警察の目を意識し、会場に姿を現さなかった。このような中、北朝鮮は19日付でイ・ジョンユル・インドネシア大使を解任し、新しい大使にイ・グァンイル氏を任命したと発表。これを受けてインドネシア現地の外交関係者の間では「北朝鮮人権行事を阻止できなかった責任を追及されての人事だ」などの見方がささやかれている。

 ある韓国大使館職員は「インドネシア駐在の北朝鮮大使館ではわずか数カ月前まで、科学や文化面での両国の大学間交流に向けた覚書を交わしたとしてお祝いムードだった」「しかしその後、インドネシア大学の正門に北朝鮮人権行事開催を伝える大きなポスターが貼られ、これらの行事が大々的に開催されると、北朝鮮大使館関係者は非常にとまどっていた」と語る。北朝鮮大使館は行事の開催を阻止するため、インドネシア政府に対しても全力で働き掛けたが、結果は失敗に終わった。

ジャカルタ=キム・ミョンソン記者
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