【ソウル米村耕一】日本と韓国の文化交流事業「日韓交流おまつり」が２０日、ソウルで開かれた。韓国の尹炳世（ユン・ビョンセ）外相が出席して祝辞を述べ、「韓日両国が近くて近い隣国として生まれ変わり、両国民が友情を分かち合うために、両国の政府と市民社会が互いに信頼を積み重ねていくべきだ」と訴えた。韓国外相の出席は昨年に続き２度目。１０月末に韓国で開催される予定の日中韓首脳会談を前に、日韓関係の改善に前向きな姿勢を示した。

　尹外相は「世界のどの地域でも隣国同士で緊張や摩擦のないところはない。困難をいかに管理し、どれだけ信頼の根を深く下ろすことができるかが重要だ」とも指摘。「長年の友好関係の積み重ねと正しい歴史認識を土台に、今年の国交正常化５０周年が新しい未来を切り開く転機になるよう努力すべきだ」とも強調した。

　日韓両政府は日中韓首脳会談に合わせ、安倍晋三首相と朴槿恵（パク・クネ）大統領との首脳会談を開催する方向で調整を進めている。日韓交流おまつりは１９、２０の両日、ソウル市内２カ所で開かれ、計約９万人（主催者発表）が参加した。昨年は、尹外相が就任以来初めて別所浩郎駐韓大使と会談していた。