衆参で審議中断225回、混迷示す 数字でみる安保国会
朝日新聞デジタル 9月20日(日)12時21分配信
戦後日本の安全保障政策を転換する安全保障関連法を審議した国会は、過去の重要法案を扱った国会と比べてどうだったのか。「数字」で見ると、有数の審議だったことがうかがえる。
審議時間は、衆院では1960年以降6番目、参院では史上3番目だ。安倍晋三首相の祖父、岸信介首相が手がけた日米安保条約の改定や、沖縄返還、国連平和維持活動(PKO)協力法といった歴史的な法と並んだ。
当初、政府・与党は衆参でそれぞれ80時間程度の審議時間を見込んでいた。だが、衆院で111回、参院で114回審議が中断するなど混乱。事実上、11本の法案をまとめて審議することになり、論点が拡散したり、閣僚の答弁が二転三転したりした。
こうした数字の受け止めは与野党で違う。
自民党の石井準一氏は19日の参院本会議で「衆院では116時間、参院でも100時間を超える審議だ」と述べ、十分な審議だったとの認識を示した。一方、民主党の福山哲郎氏は、17日の参院特別委員会で「衆参で100時間以上審議したにもかかわらず、(世論調査では)法案に反対が60%以上だ。首相は国民の理解を得ることに失敗したと言わざるを得ない」と主張した。(小野甲太郎)
朝日新聞社
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