Nスタ ニューズアイ 2015.09.17


最終局面を迎えた安保法案の攻防。
採決の強行、再び。
反対の声は届かないのか。
日本の岐路。
国民は今、何を思うのか。
安保法案、あなたは…今日も国会からお伝えします。
それにしましても、まさに一瞬の出来事でした。
参議院の特別委員会で安保法案の採決が強行されました。
大混乱の中で、与党が数の力が押し切った格好でしたが、国民には極めてわかりにくい意思決定だったと言えます。
これは大きな反発を招きそうです。
この国会前では、激しい雨にもかかわらず、人々がこの採決に対する怒りの声を上げています。
小林キャスターが取材中です。
そちらの様子を教えてください。
国会議事堂前、まだまだ冷たい雨が降り続いているんですけれども、多くの方々、ここを後にすることなく、むしろ人がどんどん増えているような印象があります。
先ほど、野党の議員がこちらでマイクを握りまして、採決の瞬間の国会の様子を皆さんに説明する場面がありました。
その議員は、採決の瞬間、怒号が飛んでいて何も聞こえなかった、こんな採決は無効だと語気を強めていました。
それに合わせて多くの方々が、そのとおりだと声を上げているような状況です。
まだまだ緊張感の続いている国会とこの周辺。
昨日午後6時に始まるはずだった委員会。
しかし…野党の議員たちが押しかけ、委員長が部屋に入れないようにしたため、委員会は開けない状態に。
そして今朝、なぜか早朝から委員会室に姿を見せた鴻池委員長。
そして、事態は急展開する。
昨日の反省を踏まえたのか、今日は野党議員に阻止されないよう、先に委員会室に入って、その場で理事会を開くという奇策に打って出た。
たった今、理事会の看板から委員会の看板にかけ替えられました。
混乱の中、委員長は開会を宣言。
これに対抗し、野党は鴻池委員長への不信任動議を提出。
審議は断続的に中断する。
今、理事会が始まりました。
こちら今、記者団が部屋の前へ詰めかけていまして、こちらの気温、ほかのフロアほど3度ほど上がっているような気がします。
国会の外では、雨の中、法案採決に抗議するデモが行われていた。
そして午後…今、委員会室のランプが休憩から開会に切り替わりました。
これから特別委員会が再開されます。
委員会は再開され、鴻池委員長の不信任動議が議題に。
民主党の福山議員は、長々と演説して審議の引き延ばしを図る戦術に。
そして、午後4時半…不信任動議は否決され、いよいよ本丸の安保関連法案の採決に。
与野党の議員がもみくちゃになる中、与党などが採決を強行。
賛成多数で可決した。
戦後70年、私たちが築いてきた国のあり方が変えられようとしています。
戦争しない国から戦争できる国へ、また一歩近づきました。
先ほどご覧いただいたように、委員会での採決を与党が強行し、国会はさらに混乱を極めています。
その国会内から中継。
ここからは、政治部の岩田夏弥キャップに話を聞きたいと思います。
確かに与党の描いていたスケジュールは大幅に遅れました。
でも、その結果、採決が強行されたという形になったわけですが、採決の直前に安倍総理が席を立ちましたね。
これはすべて段取りを知っていたということでしょうか?そうですね、どのタイミングで採決に踏み切るかというのがあらかじめ決まっていて、当然総理の耳にも入っていたということなんでしょう。
この採決の前なんですが、締めくくりの質疑というものを総理も入って行って、2時間ほど質疑を行ってから採決になるのではないかという見方もあったんですが、結局、その2時間の締めくくりの質疑をせずに与党側は飛ばすような形でいきなり採決という形になったんです。
特別委員会の委員長の鴻池さんなんですけれども、この方、もちろん自民党の方ですが丁寧な議事運営を心がけているなという印象があったんですけれども、突然変わったと思ったんですが、その点、いかがですか?鴻池委員長は国会審議の中で我々参議院は衆議院の下部組織ではないと、官邸の下請けをやっているのではないという発言をして非常に注目されたんですね。
そういった中で、単純に官邸の思惑どおりにはならないぞという意地やプライドを見せたかったのかなと思うんですが、ただ、そうは言っても与党の一員ですからあまりに遅らせることはできない。
しかし、当初は与党側は昨日の夜ぐらいの段階で何とか採決したかった。
それがここまで、半日ほどずれ込んだというのは、ここは鴻池さんが何とか参議院のプライドを見せたかったのかなというところもありますね。
採決から大体1時間以上がたったわけですが、今現在、どういうことが行われているんでしょうか?まず野党側は、今回の採決が無効だということを、与党・野党の国会対策委員長が議長に申し入れに行っています。
一方、鴻池委員長はこの後の参議院本会議の中でこの法案を緊急上程するようにと進言しているんです。
この後の国会の流れですけれども、この採決、当初、夜の辺りに行いたかったのがずれ込みました。
その結果、問責決議案、それから内閣不信任案というのもずれ込んでいくことになります。
民主党の枝野幹事長は先ほど記者団に、野党5党、民主、共産、維新、生活の党首会談が行われましたけれども、この中で問責や不信任を駆使していくことを合意しているんだと。
最も効果的な方法で対抗していくと語っていまして、徹底的に審議を延ばしていく、採決に反対をしていくということになっています。
この問責決議案というのは、議員の言動に責任を問うものであるときに判断した場合に提出されるものであって、こちらの内閣不信任案というのは、衆議院だけに認められたものであるということです。
全国的に政治に対して、れこほどいわば普通の人たちが怒りを持って抗議の声を上げ続けるという光景は、ひょっとしたら、戦後初めてかもしれません。
国会前から小林さん?国会議事堂前、冷たい雨がまだまだ降り続いています。
気温も下がってきましたのでここに立っていましても、指先、また足先、非常な冷たさ、寒さを感じます。
この現場なんですが、お年寄りの方も数多く見受けられますので、皆さんの体調という面でも非常に気遣われます。
採決・可決の瞬間というのは、何とも言えない雰囲気がこの一帯を覆いました。
えーっと、怒りですとか、悲しみのまじった声が上がると同時に皆さん、信じられないといった表情で言葉を失った方の姿も多くいらっしゃいました。
皆さんとにかく時が止まってしまったかのような、そんな感覚に陥ったとおっしゃるんですね。
しかし皆さん、ここから立ち去ることはしないと、皆さん一様におっしゃるんです。
ある方は、こちらで立ったまま軽食をとる姿がありました。
まだまだ夜遅くまでここにとどまり続けるという意思表示であるというんです。
ある60代の女性は、シルバーウィークを挟めば今回のことを忘れるとでも思っているのか、そんな国民はもう決していることはないと、自分はずっと覚えているという意思表示をするためにも、ここにずっととどまり続けて声を上げるんだと力強くおっしゃる姿が印象的でした。
昨日午後6時過ぎ、国会前にズラリと並んだ警察車両。
冷たい雨が降りしきる中、安保法案に反対する1万人以上のデモ隊と警察のにらみ合いが続いていた。
ちょうどその頃、国会には安倍総理が到着。
デモ隊の安保法案に対するノーの声はさらに過熱。
反対の声は安倍総理に届いているのか。
国会内では、委員会が始まらず、こう着状態が続いていた。
ヒートアップするデモ隊と周辺を固める警察との間に走る緊張。
安保反対の波が押し寄せ、警察と衝突。
一部のデモ参加者が暴徒化。
そして、ついには…逮捕者が出る事態に。
20〜70代くらいまでの13人が公務執行妨害の疑いで逮捕された。
雨足が強まっても衰えることを知らない反対のうねり。
野党議員のこの人も姿を見せた。
一方、参議院議員会館の前に陣取ったのは、安保法案の反対を訴える憲法学者たち。
その後も反対を訴えるデモは今日の午前4時半頃まで続いた。
午前5時過ぎの国会前。
デモに参加した人たちがゴミを片づける姿があった。
安保法案に対する国民のうねりは、今も全国で巻き起こっている。
こういっうねりを見て、日本に新しい民主主義が根付き始めたという指摘もあります。
ご覧いただいたような国民の連日のデモだけではなくて普段は政治に対して発言しない人たちも、実は議論の中に入ってきているんですね。
例えばこういった方たちです。
ノーという声が広がり続けています。
こうした声に、いわば耳を塞ぐ形で政府・与党は法案成立に突き進んでいます。
再び、国会内の竹内さん。
今日見た、採決の場面というのは最も慎重であるべき法案の採決で最も醜い姿をさらした国会だったなという気がどうしてもするんですが、いかがでしょう?大混乱の中でも、手続はとられていたというんですけれども、あの採決の様子は私たち国民には全く何が起きているのか理解できないものでした。
与党議員たちは、この法案の特殊性というものをもう一度考えるべきだと思います。
安保法案というのは憲法という国会の最高法規を犠牲にしててでも、現実の国際情勢に対応しようというものでして、一歩間違えると法治国家の根幹を大きく揺さぶりかねないものなんです。
お伝えしているように、与野党の一進一退の攻防の中で、安全保障関連法案は先ほど参議院の特別委員会で与党によって採決が強行されまして可決しました。
この後は参議院本会議をめぐっての攻防となっていきます。
そのほかのニュース、明日朝、日本に津波到達の可能性があります。
南米チリの中部沖で日本時間の今朝、マグニチュード8.3の巨大地震が発生した。
気象庁は、日本への津波の第一波は太平洋沿岸を中心とする広い範囲で明日の朝5時半頃から8時頃にかけて到達し津波の高さは、津波注意報発表基準の20cm〜1m程度になると予想している。
ただし津波注意報を実際に発表するかどうかは、ハワイで観測される津波の状況が判明する明日午前0時頃に最終的に判断するという見通しを示している。
TPP=環太平洋パートナーシップ協定をめぐって交渉に参加する12の国は今月30日からアメリカ南部のアトランタで閣僚会議を開く方向で最終調整に入った。
TPPの交渉は7月末にハワイで閣僚会合を開いたものの医薬品の特許の保護期間などをめぐって各国の溝が埋まらなかった。
日本やアメリカなどは30日からの閣僚会合で大筋合意を目指している。
こちらはペルー人の男。
警察は埼玉県熊谷市で、幼い女の子2人を含む6人が殺害された一連の事件にこの男が関与した可能性があると見て調べを進めています。
事件は閑静な住宅街で起きました。
4人が殺害されるという凄惨な事件から一夜明け、現場では午前中から現場検証が行われています。
埼玉県熊谷市で数日の間に6人が殺害されているのが見つかった一連の事件。
最初に明らかになったのは、今月14日、田崎稔さんと妻の美佐枝さんが殺害されているのが見つかった事件。
そして…昨日午後4時頃、田崎さんの家からおよそ1km離れた熊谷市内の住宅で白石和代さんが浴槽の中で殺害されているのが見つかった。
さらに、警察が周辺を捜索すると近くの住宅で2階の窓から包丁のようなものを持った男が顔を出しているのを発見した。
これはそのときの様子をとらえた写真。
男がいる住宅に向け、拳銃を構える警察官。
6分間にわたって降りてくるように説得したが、男は、住宅の2階から飛び降りた。
男はペルー人のナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン容疑者。
現在、意識不明の重体。
ナカダ・ルデナ容疑者が立てこもった家では、加藤美和子さんと娘の美咲さん、春花さんの3人が殺害されていた。
現場の靴跡などから警察は、ナカダ・ルデナ容疑者が一連の事件に2015/09/17(木) 17:50〜18:15
MBS毎日放送
Nスタ ニューズアイ[字]

取材経験豊富な竹内明を中心に、佐古忠彦も新加入。TBSアナウンサー・加藤シルビアらがお届けする大型報道番組。ニュースを速く、深く伝えます。

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番組内容
きょうのニュースを速く深くわかりやすく。徹底取材したVTRに加え、今さら人に聞けないニュースのポイントもわかりやすく解説。政治・経済・事件はもちろん、身近なニュースや生活情報もお伝えします。「Nトク」では全国各地で起きているホットな出来事を徹底的に掘り下げます。
出演者
【Nスタ ニューズアイ】
竹内明(TBS報道局)
佐古忠彦(TBS報道局)
加藤シルビア(TBSアナウンサー)
制作
▽番組HP
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