「チョイス」。
それは選択肢
実はお勧めの選択肢があるんです。
それこそが「チョイス」。
例えば前立腺がん。
男性特有の生殖器官前立腺に発症する前立腺がんは今注意が必要な病気なのです
日本では毎年10万人近くに前立腺がんが見つかっています。
治療を受けている人の数も10年間で倍増しているんです。
自覚症状が出にくいため気が付いた時にはかなり進行している事も
ところがお勧めのチョイスを選べた人は…?
こちらの方はあるチョイスで前立腺がんの早期発見に見事成功!
それはもう…
画期的な治療をチョイスした結果…再び人生に目標が出来た人も
更にある意外なチョイスをした人まで
治療じゃない治療ってそれって一体どんな治療なの?今日は前立腺がんの早期発見と治療のベストチョイスに迫りま〜す!
チョイス。
(星田)今日のチョイスは「前立腺がん」。
男性しかならないですけどやっぱり旦那さんの事で奥様方も知っとかなきゃいけない。
そうですよね。
身近で言うと間寛平さんがおなりになって治療しはってっていうのがねニュースにもなりましたけれども。
そうかそうか。
結構だから今増えてるって事なんですね。
あまり周りにはまだ…?あまりだから僕らの年代じゃなしにもうちょっと上の方がなる病気ってイメージありましたけどね。
50歳から上ぐらい…。
50歳60歳がなるっていう…。
詳しい事はあんまり分かんない…。
それじゃその前立腺がんは一体どういうがんなのかまずこちらのビデオをご覧下さい。
前立腺がんを患う木村さん。
今から2年前木村さんは体にある異変を感じました
木村さんを襲った背中の痛み。
1週間近く痛みが続いたため自宅近くの整形外科を受診したのですが痛みの原因は分かりませんでした
その後別の病院で詳しく検査をしたところ医師から告げられた病名は前立腺がん
何でもないって事はなかったからねどっか悪いっていうのは分かってましたから…
前立腺はぼうこうのすぐ下にある男性特有の生殖器官です。
精子を守るための前立腺液を分泌したり排尿をコントロールするなどの働きを持っています。
この前立腺の中に出来るのが前立腺がんです
前立腺がんは男性特有のがんで多くが50歳以上で発症します。
初期には症状がほとんどなく気が付きにくいのが特徴です。
木村さんのがんは既にかなり進行した状態だったのです。
木村さんの前立腺はがんが出来た事で大きくなり形もいびつになっていました。
更に検査をしてみると背骨のあちこちに黒い影が見えました。
木村さんのがんは既に転移していたのです。
背中の痛みの原因は前立腺がんの転移によるものでした。
既に手術による治療はできない状態でした
完治できない…。
しかも分かりにくいっていうかね。
自覚症状的にも分かりにくい…。
木村さんの場合も背中が痛い自覚症状があった。
…で病院に行ったんだけれどもどうも整形ではないと。
よく調べてみたら前立腺がんで既に転移が始まっていてその痛みだったと…。
それは背中の痛みを自覚症状とは思わないですもんね。
あそこからがんって分かったら「あれがそうだったのか」って思うけれども…。
よもや前立腺と結び付かないと思うんですけれどもでもこういう…気が付いたら転移までいっていた事は実は多いんだそうでございます。
え〜っ…。
怖い。
ちょっとこちらのパターンを見て頂くと前立腺がんを赤で示してあります。
すごい伸び。
胃がん肺がん大腸がんとありますが…。
それぞれ増えてますけれども…。
この赤の線を見て頂くと95年過ぎぐらいから急にぐ〜っと増えていてどうしてだろう?2020年東京オリンピックの頃にはなんと日本の男性がかかるがんの一番になるんじゃないかともいわれている…。
すごい。
何ででしょうね?どうしてでしょうか。
じゃあその辺りを専門家に伺いましょう。
日本大学医学部主任教授の橋悟さんです。
どうぞよろしくお願い致します。
(2人)よろしくお願い致します。
先生我々ここまでとは思わなかったんですけれども…。
いくつかの原因あるんですけどもまずは日本社会が今急速に高齢化が進んでますよね。
ですから先ほどのように比較的お年寄りがなる前立腺がん当然増えてくる…。
大体何歳ぐらいからが多いんですか?一般的には大体50代からだんだん増えてきて比較的やっぱり一番多く見つかるのが60代後半から70代ぐらいにかけてです。
うちの旦那さん50代だからひと事じゃないかもしれない。
患者さん自身が増えたもう一つの理由は検査の精度が上がってきて比較的早期で前立腺がんを見つける事ができるようになったというこれも大きな患者さん全体が増えた一つの理由では…。
プラスの意味合いもあるって事ですね。
じゃあ今まで潜んでいた患者さんが浮き上がってきたって事でグラフがあんなに…。
今まで分からなくてほかの病気で亡くなられて調べてみたら前立腺がんが同時にあったって方が実はかなりいるって事が分かっていてそれがお元気な時から見つけられるようになったのも増えた一つの理由です。
なるほど〜。
でも完治はしないって事ですか?いやいや早期発見すればもちろん完治できます。
早期発見は完治できる。
はい。
そこで今回の1つ目のチョイスは前立腺がんをできるだけ早い段階で見つける事ができるチョイスそれはどういうものなのかというお話からいきましょう。
私はこのチョイスで早期発見に成功しました。
ファーストチョイスの道を歩む…
今から2年前前立腺がんの早期発見に成功した鳥居さん
鳥居さんのチョイスは自宅に届いたこの1枚の紙が大きな鍵を握っていたのです。
それは前立腺がん検診の受診票でした
鳥居さんが住んでいる…
早期発見に役立つ検査を区民が無料で受けられる仕組みを作っています。
対象は55歳から75歳の5歳刻み。
つまり節目の検診なのです。
その内容は血液を調べる…
PSAとは前立腺から分泌されるタンパク質で通常血液中に流れ出る事はほとんどありません。
しかし前立腺にがんが出来ると大量に血液中に流れ出てしまうのです。
PSAの基準値は4.0以下。
それ以上の場合はがんの可能性が出てきます。
板橋区ではこの節目検診を5年前からスタート。
平成25年度にはおよそ4,400人が検査を受けました。
その中から400人近くが精密検査を受け57人に前立腺がんが見つかりました。
板橋区ではこのチョイス節目検診で多くの人が早期発見に成功してきました
今後板橋区と致しましては多くの方に受診して頂くように受診勧奨に努めていきたいと考えてございます。
この板橋区の取り組みで早期発見に成功した鳥居さん。
でも実は初めはこの節目検診に乗り気ではありませんでした。
きっかけを作ってくれたのは奥さんの和子さんでした
僕も書類ではある程度…どうせだったら私も是非受けてみようという気になりまして…チョイス。
板橋区の節目検診で前立腺がんの早期発見に成功した鳥居さん。
PSAの数値も大幅に改善。
現在も治療を続けながらこれまでどおりの生活を送っています
一応ふだん何かが症状で出ればそういう気を付けるんですけど…
(2人)う〜ん。
PSA検査って…。
あんな簡単な血液検査だけで。
鳥居さんの場合は板橋区のPSA検査で早期発見ができて治療をして値もぐんとよくなったという事なんですが…。
あの割合で見るとすごい確率で。
結構見つかるでしょう。
前立腺がんって普通のがんと比べたらどれぐらい…?普通のがんですと大体1,000人の方検診やってがんが見つかるのってその中で2〜3名なんですよね。
いわゆる0.2とか0.3パーセントなんです。
前立腺がんというのは1パーセント以上見つかると。
100人に1人とか2人ぐらいの頻度で見つかる。
やっぱり非常に多いがん…。
10倍…。
約10倍近い。
うわ〜…そんなにですか。
一般的にPSAの検査は50歳になったら一度は受けましょうと。
はまじの旦那さんも…。
そうだうちの旦那だ。
板橋区の場合にはそれで5年ごとの節目で55歳60歳というような形で…。
5年にいっぺんぐらいでいい訳ですか?そうですね。
それは一定の基準があってPSAの値によってそれを見た医師が3〜4か月ごとに来て下さいとか1年に1度でいいでしょうとか判定をしてその後フォローアップしていく…。
なるほどなるほど。
前立腺がんは本当にこのPSAが非常に優秀なマーカーなんですね。
ですからこれを測っておいて頂けるとまずほとんど前立腺がん見落とす事はないといわれてます。
これもう心強いね。
これさえやっとけばっていう…。
これが先ほどのその数値なんですけど4.0という値までは正常と。
じゃあ4を超えたからといって即がんという訳ではない…?前立腺肥大症とか前立腺炎という組織の中でちょっと組織が壊れて今言ったタンパク質が血液に漏れ出るようなそういう状態であるとがんでなくても少しPSA上がってくるんです。
4を超えてると我々泌尿器科がやる事はまず直腸から指を入れてしこりがないかどうか触診します。
あとよくやるのはエコーです。
超音波の検査で前立腺の中の様子を見たりして…。
最終的には前立腺生検というお尻から針を刺して調べるこういう検査をします。
ここで前立腺がんが組織で顕微鏡で見て確認されたら初めてここで前立腺がんという診断になります。
前立腺がんの早期発見につながるPSA検査。
50歳を過ぎたら一度調べてみる事をお勧めします
PSA検査でやっぱりがんでしたと最終的に分かった時にどういう治療法があるかというとまずここに置きます手術。
これは分かりますね。
それから放射線治療。
がんですからね。
それからもう一つはホルモン治療があるんだそうですが…。
前立腺がんの主な治療というとこの3つになります。
手術とか放射線治療は基本的にまだがんが前立腺の中にとどまっている状態。
広がってない状態。
転移とかしてない状態。
手術っていうのはもう分かるようにがんのある前立腺を普通は全部取ります。
摘出します。
だから従って完治が期待できる治療法ですね。
放射線治療はこれもかなり完治期待できます。
体の外かあるいは前立腺の中を照射する事によってあまり体に負担をかけないで治せる。
そして前立腺がんの場合放射線の治療の効果がかなりいいんです。
ほかのがんと比べても?比べていいです。
手術と放射線はほぼ同等の効果があるという事です。
ですからこの2つが2大…そういう前立腺の場合とどまってる前立腺がんの治療法です。
ホルモン治療法はこれ前立腺っていうのは男性特有の生殖器ですから男性ホルモンに応じてがん細胞といえども増殖しやすくなったり逆に男性ホルモンがない状態だと増殖がブレーキかかるんですね。
男性ホルモンを餌にする…?餌にしてます。
生殖器ですから。
ですからその男性ホルモンをブロック体から除去してやる。
そういう治療法をやってあげると前立腺がん細胞はがん細胞といえども小さくなったり…。
でも男性ホルモンを除去してしまったらちょっと体に変化というか…。
そういう事もある。
乳房が膨らんだりっていう…。
…事もあります。
でも実際に病気になりました治療しますって時にどんな治療法を選べばいいか選択に悩んだ方がいらっしゃいますのでまずそのケースを見て下さい。
前立腺がんが見つかり治療の選択に悩んだ…
実は小林さんはボディービルダー。
日本最高齢の優勝記録を持つすごい人なんです
そんな小林さんが前立腺がんと分かったのは今から3年前の事でした
もうびっくりしましたその時は。
前立腺のこの部分にがんが見つかった小林さん。
当時78歳という高齢だったため手術はできませんでした。
医師から勧められた選択肢はホルモン療法でした。
しかし…
この方ボディービルのトレーニングをされて…
当時現役のボディービルダーとして数々の大会で優勝。
本格的なトレーニングに励んでいた小林さんにとって筋肉の減少はどうしても避けたい選択でした。
更に放射線治療にも不安がありました
そういうものが出てくるといけないという事で…。
しかし厳しい状況の中小林さんはある治療のチョイスをしたのです
チョイス。
そのチョイスとは一体何?
何だろう?でもすごい自分をお持ちの方なのでちゃんとはっきりとそれは嫌だそれは嫌だってこういうのも先生大事ですよね。
非常に大事ですね。
自分の人生のためにっていう…。
前立腺がんは早期に発見するといろんな治療の選択肢があるんですよ。
ですから是非ご自分でよく考えて選択してもらいたい。
小林さんの場合は当時78歳でご高齢だという事もあって手術はやめておきましょうという事になったので放射線かホルモン療法だったんだけれどもこの2つについても結構悩んでらっしゃいました。
どうするかっていうのでもう一回前立腺がんの治療法を見てみますと…。
手術はやはり全部きれいに取る訳ですから完治が可能だというイメージ。
デメリットはやはり前立腺を取って尿道とぼうこうをつなぐんですけれども前立腺のすぐ下に尿道…括約筋という筋肉があるもんですからどうしても少しそこが障害受けます。
ちょっと尿漏れが…。
あともう一個はいわゆる性機能障害です。
一般的にはペニスに行く神経を前立腺のすぐ脇通っているので一緒に切除する事が多いんですね。
そうするとどうしても性機能障害いわゆるEDが起こるんです。
最近はただ神経温存手術をやると7割ぐらいの方が術後ちゃんとEDにならないでいわゆる性生活ができるといわれてきてはいますがこういうデメリットがあります。
放射線治療なんですけどもこれは一般的に多分手術よりはきっと体への負担少ないだろうとお分かり頂けると思うんですよね。
患部だけに直接放射線を…。
今当て方も外から放射線当てるのもいろんな方法あります。
非常に進歩してきてまして本当に前立腺になるべくたくさん当たって周囲のぼうこうとか直腸にはなるべく当たらないようにするそういう技術が非常に進歩してるので以前よりはだいぶ副作用少ないんですがそれでもやはりぼうこうに少し当たるとぼうこう炎になるし…。
前立腺のすぐ後ろに直腸があります。
この直腸に当たるといわゆるちょっと出血するような直腸炎。
先ほどの患者さんも心配されてましたけどもそういうものが手術後も1年2年と少しずつそういう状態が続く事もありえるんです。
あともう一個のデメリットは外側から放射線を当てる場合にはどうしても一定の期間通院しなきゃいけない。
通院が困難だと入院しなきゃいけないって事があるんですね。
例えばどれくらいの…?一般的には大体ひとつき半から2か月ぐらい…。
一番最短でも?ええ。
月曜から金曜日までは通院して土日はお休み…。
え〜っ!週5で。
外側から照射する…。
時間はどれくらいの時間ですか?時間自体はそんな長くないです。
本当に10分とか20分で照射自体は終わってしまいますがただそういうふうに通院が必要…。
照射したあとも全然元気に仕事行ったりはできる…?普通にできます基本的には。
体への負担が少ない…。
手術よりはやっぱり負担が少ないのは確かです。
…でホルモン療法。
ホルモン療法はですねこれいろんな方法あるんですが最近は注射ですね。
皮下に注射をうつと3か月間ぐらいはそれで男性ホルモンの非常に低い状態を作れるようになってます。
3か月に1回注射をうてばいい?いいです。
あと飲み薬もあります。
飲み薬をのむと更に男性ホルモンの働きをより完全にブロックできると…。
注射プラス飲み薬。
そういう両方をお使いになってる方も多いです。
長期に続けるとやはり骨塩が下がるいわゆる骨が弱くなるという…。
それも女性特有の…。
同じです。
女性が更年期で長い間骨粗しょう症になりますよね。
それと同じで男性は比較的女性に比べて少ないといわれてるんですがやはり男性ホルモンを完全にブロックするのでですから骨が弱くなる。
小林さんはボディービルやってはるから骨が弱くなったりしたら筋力も弱くなるし…。
それはやっぱり嫌われてこちらの方の治療を考えるそういう事なんだと…。
もし声が高くなってしまったらどうしよう。
勝手な偏見のイメージなんですけどそういう変化もありますか?女性らしくなる訳ではないんですがでもやはり少しポチャッとした感じになったりとかあと患者さんによっては少し乳房が大きくなるような感じがするとか…。
そっか〜。
男性でも体の中で女性ホルモン作ってますから男性ホルモンをブロックすると少しその方の特徴が出てくる…。
決して女性化はしませんけれども。
なるほど。
あと先生やっぱり大事なのはお値段になってくると思うんですけどそれぞれ費用というか…。
いろんな方法によって手術も今言ったようなおなかを切ってやる手術と腹くう鏡でやる手術とあと最近はロボットの支援下に腹くう鏡で行う手術とあるので大体やはり100万円200万円という形の金額がかかります。
放射線治療も大体同じぐらいかやり方によってはもう少しお安くなる事もあるしという大体同じぐらいだと考えていいです。
ホルモン療法は1回の治療費はもちろんこちらに比べれば安いんですが基本的には完治を目指す手術でないのでず〜っと継続する必要があります。
ですから10年20年と長くなればやっぱりそれなりの金額にはなると…。
ただ全て全部保険で日本では受ける事できますからそれはその方に応じてお金は決まってくるという事です。
前立腺がんの治療は大きく分けて3つ。
1つ目はがんそのものを取り除く手術です。
完治する可能性が高い反面尿失禁のほかに勃起障害や射精ができない性機能障害などの副作用を伴うリスクがあります。
2つ目は放射線治療。
手術に比べて体への急激な負担が少ないのがメリットですが治療中の副作用として頻便排便痛頻尿や排尿痛などの影響が挙げられます。
3つ目は男性ホルモンの分泌や働きを抑えるホルモン療法。
注射や薬でがんが増えるのを抑えようとする治療法です。
副作用として男性ホルモンのバランスが崩れるため性欲の低下や勃起障害などの性機能障害が現れたりほてりや手のこわばりなど女性の更年期障害に似た症状が起こる場合もあります。
更に長い間治療が続くと骨が弱くなる骨粗しょう症につながる可能性もあります
だからやっぱり自分の年齢であったりいろいろ仕事生活スタイルによっていろいろこれの中から選ぶ…。
そうですね。
だからお金の金額で選ぶというよりはやはり患者さんご自身のお考えとかライフスタイルとかそういうものを重視してあとはもちろんその腫瘍の悪性度と進行程度に応じて私たちがこういう治療法がいいんじゃないかっていう事をご助言しますから。
そこで小林さんですけどボディービルダーの小林さんはどんな治療法をチョイスしたんでしょうか。
続きを見て頂きます。
治療のチョイスに悩んでいた小林二郎さん。
最終的に選んだ治療法は…
小線源です。
一体どんな治療法なの?
小線源療法とは放射線治療の一つ。
これは低線量の放射線を出すカプセルです。
大きさは僅か5ミリほど。
これを前立腺の中に50から100個ほど埋め込みます。
埋め込む場所は事前にシミュレーションで決めます。
画面の赤い部分が前立腺です。
緑の細長いものがカプセルを示しています。
白い部分が放射線が当たる範囲です。
できるだけほかの臓器に放射線が当たらないように位置と数を決めていくのです。
手術は肛門から超音波装置を入れ位置を確認しながら針を通して体の中に埋め込みます
前立腺の中に埋められたカプセルはおよそ1年間放射線を出し続けます
手術にかかる時間は僅か1時間ほど。
こうして前立腺がんを治療するのです
前立腺がんと分かった小林さんはこの小線源療法をチョイスしました。
そのおかげでPSAの値も11.21から0.06へと大幅に改善
その後希望どおりに再び本格的なトレーニングを再開できたのです
すごい…。
小線源すごい治療。
いわゆる外からじゃなしに真隣に敵っていうかやっつけるやつを50から100…。
まさにピンポイントグサグサ…。
24時間ずっと放射線で治療してるような状況って事ですよね。
すごいな〜。
これ先生あんなに「うっ」ってやってポロッて出る事はないんですか?大丈夫です。
4個ぐらい出たみたいな事ないんですか?力入れても。
多分大丈夫。
ハハハ…。
ボディービルダーとしてトレーニングを続けたいと望んでいた小林さん。
この3つの治療法の中から選んだのが放射線の中でも小線源療法という治療でした。
これでPSAの値も改善致しまして小林さん再びご本人の希望であった本格的なトレーニングを再開できたんですね。
小線源を持ってきて頂きました。
え〜っ!そのままではちょっと問題があるので小線源ではありません。
実物と同じ模型ですね。
この一番下のこれが1つの小線源…。
そうです。
チタン製のカプセルで中には放射線を出すものが入れてある。
カプセルなんですか?中に入ってるんですね。
この上の…。
上のはですねこれ先ほどのVTRでもあったように針で中に入れてましたよね。
ちょっと前までは一粒一粒入れてたんですよ順番に。
だけどやっぱり手間がかかるという事で最近はそういうふうにカプセルとカプセルの間に透明な部分ありますね。
これがいわゆるスペーサーっていう間の間隔を…これも全部計算に基づいて一番いい間隔で入れるものを全部この針からはこの3連結のものを入れるとか…。
今までは小線源こうやって隙間空けのもう一個あとから入れてたのをここに透明な部分があるから一気にズズズ〜ッと計算して。
この透明な部分はしばらく時間がたつと溶けます。
えっ!溶けて無くなる…。
小線源はそこでとどまる…。
いや〜…。
ず〜っと入れっぱなしでいいんですか?基本的にあれず〜っと入れっぱなしです。
死ぬまでず〜っと?そうです。
(浜島星田)ほう〜。
その間ずっと出し続けて…。
はい。
ただ半減期が大体2か月なんです入れたものがね。
大体1年たつと放射線をほとんど出さなくなるので1年以降はあまり働きはないんですけどわざわざそれを取り出す必要はないのでそのままにして…。
次また追軍の50個から100個入れるって事ですか?いや基本的にはちゃんと治せるという…。
過不足なく十分な線源を入れてるはずなので追加っていうのはあんまりない。
数値もすごかった一気に…。
それもだから部分とか角度とかそこに何個っていうのもちゃんと綿密な…。
いわゆる前立腺の大きさ形個人で違いますよね。
がんがどこにどのぐらいあるのかとか最大限前立腺がん細胞をやっつけようという。
それをコンピューターが全部計算してくれてそれでここに置きなさいって答えは出るんです。
でもず〜っとここにあるって事はちょっと被ばくのようなイメージがあるんですけど内臓が…。
入れた直後はやはり例えば小さいお子さんお孫さんのような小さいお子さんを膝の上で長時間だっこするのは避けましょうとかそういう生活上の注意は何個かあるんですがそれさえ守ってもらえれば全く退院後は普通の生活です。
治療効果なんですけども大体ですねあまり悪性度の高くない前立腺がんである場合は手術と同等かあるいはむしろいいぐらいのデータが最近…。
これ何か僕が今漠然と考えたらこれが一番楽かなっていうかやっぱり手軽っていうか…。
安心感があって…。
小線源療法の場合…
高額療養費制度を利用すると更に少なくなります
強いて挙げるならばデメリットは何ですか?デメリットは比較的やっぱり放射線治療の中でもこれ一番副作用少なくていい点ではあるんですけれどもまず最初が前立腺の内側にとどまってるがんじゃないと駄目です。
ちょっと外に出てたらそこ届きませんよね。
そうかもう無理だ。
周りの臓器になるべく放射線かからないようにする治療なのでだから中にとどまってくれている事。
あとは前立腺がんも悪性度の比較的低いものから高いものまでいろいろあるんですよ。
一定の基準がありましてあまり悪性度の高いすごく成長が…どんどんどんどん大きくなって外に広がりやすいようながんの時には少しこの小線源は不十分な可能性があるという事です。
でもこれを使えるには前立腺から出てないがんそしてそんなに悪性じゃないって事はやっぱり早期…早けりゃ早いほど遅くなるとやっぱり使えなくなっちゃう…。
早期のがんであればできる。
ただ1つだけこういう放射線治療全体に言える事なんですがもしも残念ながら局所で再発してしまったその場でもう一回がんが再発したような場合にはそこでじゃあ手術ができますかというとちょっと手術はできないんです。
え〜っ!どうしてですか?無理してやればできない事はないという先生もいらっしゃいますけれども世界中全体で統一した意見といわれてるのは放射線かけるとやっぱり組織に癒着が起こります。
くっついちゃうんですね。
どうしても。
一般的には小線源を含めた放射線治療をやった場合にはそのあと「やっぱり手術して下さい」と言ってもそれはできないっていうそれだけは強調しておきたい。
でもかなり有効な治療法が見つかってきたと思うんですけども今その治療法も手術だ放射線だホルモン療法だとあって更に小線源療法というのも出てきました。
前立腺がんを更に早い段階で見つけると更に負担が少ない小線源療法よりも更に負担が少ない治療法を選ぶ事ができると。
どんな治療なんだろうかという事でご紹介します。
今から3年前ごく初期の前立腺がんと分かりました
ああ前立腺がん…。
私の家系では前立腺がんって聞いた事ないし私だけが何でなるんだろうというような気持ちでしたけども。
鈴木さんが医師から勧められた内容は意外なものでした
前立腺がんと分かってから3年。
鈴木さんは年に1回前立腺から12か所の組織を取り出しどれくらいがんが進行しているかを調べる検査を受け続けています。
鈴木さんが行っているのはたったこれだけ。
では肝心の治療はというと…
先生の方からまだ小さいし…変な治療だなあとは思ったんですよね。
がんなのに見てるだけって一体どういう事?
チョイス。
いや先生これは怖いですわ。
がんを観察…ほったらかす訳でしょ?放置するって事ね。
放置したらだんだん組織が大きくなってどんどんひどくなるってイメージあるから怖いよね。
鈴木さんの場合は早期に発見してがんが見つかったと。
そこで行った治療は年に1回がんを監視するという…。
俺怒ってます。
医者の怠慢だろう!やっぱりでも心配ですよね。
心配ですよ先生これ。
監視する事自体が治療の一環だと考えているんですけど最近分かってきたのは全ての前立腺がんが本当に治療しなきゃいけないがんじゃないかもしれない事が分かってきていて…。
すごい。
特にご高齢の方とかあと悪性度が低いがんですね。
そういうものですと非常に大きくなるスピードも遅くてあと前立腺の外から出て転移したりする可能性も低いという事がねそういうがんもあるって事が分かってきたんです。
だから人間の何歳まで生きるって余命を考えた時にがんの進み具合悪さのやり具合が全然ゆっくりだと…。
治療をしないでそしてPSAの推移とかそれ以外のいろんな検査の結果を見ながら慎重にですよもちろん放置しないですよ。
PSA監視療法って言い方します。
監視するように医師が寄り添って一定の基準でそれで見ていってもしもその条件から外れてちょっとこれやっぱり進行するかもしれんぞと患者さんの命を縮める可能性があるぞと思われる時には一定の基準がもう決まってるんです。
そうしたらその時に初めて治療をしましょうというふうに…。
そして治療をすると。
だから悪さがゆっくりゆっくりやねん。
パンチがおっそいって事でしょ。
だからまだあのパンチ届くまで全然時間かかるからほっとこうや。
ほっとくっていうか見とこうや。
急にパンチが速くなってきたらすぐ治療する…。
そうやって選べるという事なんですよね。
確かにそうやんね。
出来たら治療するって事はちょっとでも体に負担かかる訳ですから…。
手術にしても放射線にしてもホルモン療法にしても何らかの体に負担とかあるいは生活に少し影響及ぼすのは当然ありますよね。
ですから本当に治療しなくても大丈夫そうだという基準を設けてその方はしばらく様子を見ようと。
そしてそうじゃなくなった時に治療をしても全然手遅れにはならないっていうそういうちゃんと証拠がエビデンスがあるんですね。
それに基づいてやってると。
なるほど。
ごく初期のがんであれば選択できるPSA監視療法。
定期的な検査を続けながら治療が必要と判断されるまでがんの様子を見守ります。
どれくらいのペースで検査をするのかというと…?
監視療法ってこまめに病院に行かなくてはいけないんですか?そんなにこまめじゃなくてよくて大体3〜4か月に1度ですね来て頂いてまずPSAは普通測ります。
あと直腸から前立腺を触診したりあるいはエコーとかあるいは時々MRIとか画像の検査を入れてあとVTRの患者さんがおっしゃってた年に1回検査をするのはあれいわゆる前立腺生検というそういう検査。
ちょっとこれが患者さんによっては負担に感じられる方もいるんですがなぜそれをやるかというと前立腺生検というのは大きい前立腺の中を針で何か所か刺すんですが全ての組織見てる訳じゃないので1回目の生検でさっき言ったようにあまり悪性度の高いがんじゃないからPSA監視療法が始まったんですが1年とか2年って時に定期的に生検をやってみると時々実は悪性度がちょっと高いがんがほかにあったと。
そこに針が当たって検査してみたら実は悪性度の高いがんが見つかったって時にはそういう時は治療しましょうというふうになるので定期的な生検。
普通は1年から3年ぐらいの間に定期的に生検をしましょうというふうになってます。
完璧にこれ以上来たらやっつけるぞっていうのは…。
決まってます。
もうしっかりと決まっていてその基準の中にあるうちはずっと観察していく。
よく刑事ドラマで見るけど医学でも泳がすってあるんやね。
泳がしてるんですね。
完全に監視はしてるんや。
本人は気付いてない思うてるかもしれんけど。
確かに。
あとは患者さんご自身の考え方ですよね。
やっぱり非常に不安が強くて治療しようかなって言って途中から治療する方もいますけれども逆に今いろんな自分の仕事だとかライフスタイルとか先ほどのような治療によって起こるデメリットを考えると僕は監視療法を選択するっていう最近そういう方も日本人はそういう方少ないっていわれてたんですが今決してそんな事なくてかなりの方がそういう事を選択するようになってます。
という事で浜島さんご主人の健康の事について。
いや〜もうひと事じゃないですよね。
50代の夫がいるからとりあえず人間ドックには絶対組み込んでねって今日帰ったら言っておきます。
この番組いっぱいやってきましたけどこんなに何て言うかからっと…これ結構とりあえず検査で見つけたら何も怖ないぞみたいな…。
最初にPSA検査で早期に発見したら一切怖くない病気じゃないのっていうのを感じました。
何にしてもPSA検査っていう…。
まずはそうですね。
まず早期にPSA検査をして早期に前立腺がんを見つけてもらえれば今日見てきたようないろんな治療法の選択肢があるって事です。
どうも今日はありがとうございました。
(一同)ありがとうございました。
2015/09/19(土) 20:00〜20:45
NHKEテレ1大阪
チョイス@病気になったとき「どう対処? 前立腺がん」[解][字]
最近急増する前立腺がん。比較的進行が遅いため、年齢やがんの進行度、どんな生活を希望するかにより様々な治療が考えられる。自分にベストな治療をチョイスするためには?
詳細情報
番組内容
最近急増する前立腺がん。比較的進行が遅いため、年齢やがんの進行度、どんな生活を希望するかによりさまざまな治療が考えられる。自分にベストな治療をチョイスするためには?【出演】星田英利、浜島直子、徳田章アナウンサー ほか
出演者
【出演】日本大学医学部教授…高橋悟,【司会】星田英利,浜島直子,【リポーター】徳田章,【語り】佐藤真由美,江越彬紀
ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
福祉 – 高齢者
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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