(又吉)中学校の同級生と気心知れたやつと漫才師を目指して上京してやってたんでそれがあかんようになったあとこう「ピース」を結成したときは割と転職に近い感覚でしたね。
ピースを組んだタイミングで髪の毛とか染めて金髪どころかなんか3色ぐらい入れてキャラを大幅に変えて何でもやらななっていう意識でやったんですけど全然ウケへんくてホンマにただの奇妙なやつになってしまって。
それこそアルバイトをしてるみたいな感覚に近いんですよね。
地に足ついてへん事やったときの下手くそさは自分で重々承知してるんですよね。
完全に破綻したと思ってまあ元の黒髪というか元の姿に戻したんですけど。
まあ転職並みのなんか変化やったとは思いますね。
なるほど。
又吉さんにもそんな経験があったんですね。
このように職場や仕事を変えることについて街の皆さんはどんなふうに思っているんでしょう?今までに転職ってしたことありますか?なぜ転職を?う〜ん。
今僕26歳なんですけど…なるほど。
今まで転職ってされたことありますか?まだ若い頃で…こっちの道のほうが…へぇ〜!転職はどういう人がやるんですかね?俺は…こんな理由があったら転職するっていう状況って何ですか?まあやっぱりもし…絶望とともに転職する。
ああなるほど!確かに転職って人生の一大事。
自分にピッタリ合った仕事ってどうやって見つけたらいいんでしょうか?経済学がヒントを与えてくれます!転職について教えてくれるのはこの方。
労働経済学が専門の安藤至大先生。
先生は転職したことありますか?
(安藤)経済学者という仕事は変わってないですね。
ただ学校はこう移ったことはあって。
なんか大学の先生たちって結構移るのって多いんですよ。
なるほど。
今回は過去に大きな転職を経験されてるこの方にゲストとして来て頂いております。
ブラザートムさんです。
(笑い声)
(ブラザートム)すいませんね。
大きいですね。
トムさんやっぱり。
そうなんですよね。
元気でしたか?直樹君。
ああ。
僕「直樹」って呼ばれてましたっけ?はい。
ムネ大先生はどうなんですか?ハハハッ。
元気ですね。
トムさん結構転職を繰り返されてるんですよね。
イメージではもちろんミュージシャンっていうイメージなんですがもともとは?フン。
僕はミュージシャンというイメージですか?イメージですよ。
えっ!?僕コメディアンだと思ってるんですけど。
ホントですか?そこでも一回転職してるんですね。
ブラザートムさんは工業高校を卒業後建設会社に就職するも2か月で退職。
その後転職を繰り返しながらお笑いのオーディション番組で優勝し芸能界入り。
アルバイト生活を経てミュージシャンとなりました。
パチパチ。
建築関係にまず。
はい。
母親を楽にさせたくてまず工業高校に入ったことが原因で建築科に進むんですけどそのあと建築関係に行ってみたんですがそこから音楽がドンドンドンドン入ってしまって。
音楽の方に行きたいんですが楽器屋さんに勤めて。
あっ楽器屋さんですか?はい。
うちの母親「手に職」っていう言葉好きなんですよ。
はいはい。
「楽器屋さんに入って手に職を無くしたのね」って言われて調律師になるんです。
ピアノの?はい。
ピアノの調律師になったあとやってみたらまた音楽にはまっていっちゃうんですよね。
調律師で作ったバンドがまた調子よくなっちゃいまして。
はい。
その作っていたバンドで「お前は歌を歌うのもいいんだけどしゃべりが面白いからとにかく行ってきて売れてきてくれ」と。
あっ音楽の前にまずお笑いでってこと?まず売れたら音楽はすぐできるから。
行って売れて戻ってみたらもうみんな会社員になってて。
ハハッ。
「もう夢なんか捨てろよ」って言われたままになってて。
浦島太郎状態やったんですね。
ずっとお笑いをやっていこうかなと思っていたのですが相棒がやってきて「お前は音楽がいい」って。
音楽に初めて引っ張られてあるバンドを組んでいくんです。
紆余曲折があったと。
でもバンドとして世に出るために一回お笑いで売れてこいって言われて世に出れるのがすごいですよね。
今思えばそうですよね。
チャッチャッと「じゃ行ってくる」って言ってそこでやるんですからね。
そうですよね。
それで世に出たのに「まあいいか」って辞めちゃうんですからね。
その転職への思い切りというかね。
すごいですよね。
普通はそもそもお笑いで生きていきたいと思っても名が売れるのにすごい苦労する。
いや時間かかりますよ。
普通は。
トムさんが何度も転職されたその理由っていうのを考えるとやってみたらあんまり合わなかったから次に行ったというよりはゴールが心の中にあってそこに行き着くために必要ななんか要素を集めながら。
そうですね。
進んでる感じはしますね。
建築の仕事に入ったときにこの前引っ越ししましたらそのころに書いてた日記が出てきまして悩んでんですよ。
「お前はこのままでいいのか?お前は夢はないのか?」って。
ずっと自分に語ってる日記が出てきて。
へぇ〜!あっこんなに悩みながらも僕は少しずつ少しずつ音楽に近づこうとしていたんだなと思って。
ふ〜ん。
実際どれだけの人が転職をしているのでしょうか?現在就労中の男性のおよそ半数が転職を経験。
女性はさらに多く30代〜50代で見るとおよそ2/3が転職を経験しています。
結婚・出産でいったん仕事を辞める人が多いことが理由の1つです。
だから転職にはこう自己都合でもっと自分に合った仕事に移りたいっていうタイプの転職もあれば例えば会社がこうちょっと規模を縮小するから人が要らなくなっちゃったとかでクビになっちゃったとか。
まあいろんなタイプありますよね。
芸人をずっと10年ぐらいやっててもちろん10年やるってことは劇場でちゃんとウケてないと劇場の出番もらえないんでウケてるんですけどなかなか世に出るタイミングがなくてまあその辺のタイミングでほかの職業に移る後輩とか同期とかはやっぱりいましたけどね。
やっぱり音楽もそうですし芸人さんですかそういうことやってる方もそうなんですけど自分だけが才能がないことを知らない人いるじゃないですか。
ハハハハッ。
ある日突然自分が才能ないことに気付いて辞めてものを売るという才能が実はあってそっち側に伸びてってとんでもなく伸びた連中とかいっぱいいますよね。
別の能力があるという事ですよね。
本当はそっちだったんだなって。
へぇ〜!それってホントに難しい問題で…この3つが全部そろったらすごい幸せなんですよ。
そうか。
だからそれも一発でしかも就職するときって高校卒業してとか大学卒業してのそこの時に自分で判断するのって難しいですよね。
徐々にだんだんわかってきたりしますもんね。
訳のわかんない子供が判断してんですからね。
そうっすよね。
ホントに自分にこの職業は合ってるのかっていう以外の理由で職業を探すってことがあるんでね。
芸人になるときトムさんおっしゃってたのに近いかもしれないですけどわかんないじゃないですか。
できるかできひんか。
でもできないっぽいじゃないですか。
みんななりたい人いっぱいおるけどやっていけんのって一部やから。
やってみて全然あかんかったら諦めそこで1個ついて次行けるっていう。
そのそれで一回やってみようかなというのはあったんですけどね。
やっぱり自分に向いた仕事だったり向いた会社に出会うってとても難しい事だと思うんですが。
難しいですよね。
こう自分が働ける場所と出会うのにはなかなか苦労するというのが現実だと思うんですよ。
はい。
こういうこう自分が……っていうことを経済学では「サーチ理論」と言われる分野で考えたんですね。
サーチ理論。
サーチって探すっていう意味ですね。
そういう時にはその摩擦があると。
この「サーチフリクション」「摩擦」っていう意味ですけれども探す際に摩擦がある。
こう相手と出会うのにいろんな手間暇かかる。
例えば現在又吉さんが自分にふさわしい勤め先を探しているとしましょう。
しかし会社はたくさんあって自分が納得できる仕事内容や労働条件の会社がどこにあるのかよくわかりません。
そのため会社との出会いを繰り返し一つ一つ確かめなければいけないのです。
この出会いを繰り返す手間お金時間がサーチフリクションです。
このサーチフリクションが小さいほど自分に合った会社が見つかりやすくなります。
同じことを社会全体で考えてみましょう。
人を探してる会社もあるし働きたい人もいるのになかなか失業が減らないというのはよくあることでこれは景気がよくなったとしてもですねやっぱり「自然失業率」という言葉があるんですが一定割合の人っていうのは仕事を探してる状態にあると。
だからどんどん景気がよくなったとしても…常にもっといい会社に移るために一回前の会社を辞めて仕事探してる人とか人を探してる会社こういうのが共存してるような状態っていうのがあるんですね。
いくら景気がよくなっても失業者が一定数いるのはこのサーチフリクションがあるからです。
そしてサーチフリクションが小さくなれば失業者が減り世の中全体も幸せになると考えられます。
ここで会社と人が出会いました。
はい。
というときにお互いいろんなことを考えないといけないと。
その労働条件の全体を見て給料であるとか残業がどのくらい多いとかまあいろんなこう判断基準があると。
こういうのを「留保水準」と言います。
留保水準。
はい。
自分の中で労働者だったらどのくらい以上魅力的な会社だったら働いてもいいと思うか?そういうものを何らか心の中に持ってるはずなんですね。
はい。
今働いていたこの組み合わせの人が会社辞めてほか行こうかなと思ったときにでもこのどういう条件だったら転職してもいいかそういう留保水準を考えながら仕事を探すんですね。
なるほど。
つまり留保水準とはここで決めるかさらに探し続けるかを判断するぎりぎりのラインのことです。
夜中の11時ぐらいに4人ぐらいで飲み屋探してるときに2時までかみたいな。
ああ。
2時今から2時。
あっちょっともうちょい探しますみたいな。
で行って朝までやってるけど個室ないとか。
うん。
それすごいいい例だと思います。
いろいろ回って結局最初の個室ありの2時のとこがいいんちゃうと言って戻ったら「いっぱいになっちゃってます」。
そうなんだよね。
その留保水準を考えてるうちにでしょ?はい。
わかるな。
店開けてみてさガラガラの店で飲みたいんだけどあんまりにもガラガラだと嫌じゃない?味大丈夫かなとかね。
何か問題あるんじゃ…。
ちょっと行ってこようかみたいな。
帰ってくるといっぱいすぎて入れないところ。
開けたところでこのお店にするかそれとももう一軒次探すか?この判断基準を決めておかないと探し続けてなんか始発の時間になっちゃったら意味ないわけで。
仕事探しで言えば出会った会社で働くことの満足度が「留保水準」以上であれば…しかし「留保水準」に満たなければ…この「留保水準」をしっかりと見極めておかなければ納得のいく転職はできなさそうですね。
う〜ん。
それはある意味恋愛にすごい近いですよね。
そうですね。
だから留保水準というのを例えば恋人とか結婚相手にもそれぞれ持ってるって事ですね。
この人やったらつきあうけどこの人のここが嫌やからつきあわへんとか。
僕の場合恋愛も仕事もとりあえず行ってみるかっていう。
あっ一回働くんですね。
とりあえず働いてみるか。
とりあえずつきあってみるかっていう。
あかんかったらやめる。
やめる。
開けるたびに「いいじゃんここで。
とりあえず飲もうよ。
あんなまた行くの。
いいじゃんここで」って。
ずっと「いいじゃん」って言ってる人がいる訳ですからね。
というと留保水準が?低いと。
そういうことですね。
留保水準が高い彼はもう一軒だけ見てみようよって行くわけですね。
そうなんですよ。
だから3軒目ぐらいでその1軒目の2時までで個室ありが出てきたらよかったんですけどいきなり来たもんやからもうちょい探したらあるんじゃないかと。
まだね。
会社でも絶対ありますよね。
3軒目とか5軒目回って全然ないでいい条件やったらそこに決めるけど1軒目でいきなりいい条件来てしまったときにもっとあるって勘違いしちゃう可能性ありますよね。
まだまだ探し続けるか?決断するか?実は同じ人でも「留保水準」は時間を通じて変化していきます。
ああなんかわかります。
例えば今夜11時です。
11時でお店探す段階ではもう一軒行こうって思うけど夜だんだん遅くなると開いてるお店減っちゃうんでもういいやここでっていう水準変わるじゃないですか。
就職で考えたとしても例えば前の…もう仕事辞めてから1年たちました。
ちょっとぜいたく言ってられないかなと考えるとハードルをちょっとだけ下げてみる。
それを探しやすさが何でしたっけ?サーチフリクションってことですか?サーチにかかる摩擦の大きさによって変わるわけですよ。
相手と出会うのがすごい難しい状況だったら今を選ぶかもうちょっと探すかって言ったときに次出会えないんだったらもう今のでいいか。
このぐらいの妥協した条件にしないといけないよねっていうふうになるのでそうすると留保水準が下がるんですね。
はい。
うんなるほど。
じゃ頻繁に出会える場合には?ああ。
もうお店がすごい並んでて。
全部ビルの中にお店しか入ってないようなとこね。
出会いやすければ留保水準上がると言ってるわけです。
とりあえずとりあえず開けとくよね。
「田中いる?」って僕は使ってますけどね。
ああ。
自然に閉められるように。
「あっいない。
いないいない」って。
それいいですね。
そんな技があるんですか?はい。
いたらどうするんですか?えっ?田中いるって言ったら「あっ小林はいません?」って。
(笑い声)2人目出すんですね。
やっぱり大事なのはサーチのこのフリクション。
摩擦が大きいとハードルを下げてもう本当は自分に向いた会社じゃなくてもまあこのくらいで妥協するか。
いいか。
これはもったいない事なんですね。
だって本当は世の中にもっと相思相愛になれる会社や労働者がいるのに出会いが難しいからという理由でそこそこの留保水準に設定してお互い妥協しないといけない。
ああ。
こういう状況だと出会いを円滑にしてあげる。
うん。
何かいいアイデアないですか?出会いやすく?はい。
例えば…ほかにもいろんな例ありますね。
例えば…やっぱりそういう場所なんですかね?出会うための。
場所?はい。
例えばある場所があってそこに行くと相手探ししている人がいるみたいな。
はい。
やっぱり不動産家とかでもネットで見るとどれも大体どの会社から見ても一緒でで実際不動産屋行ったらなんかたまに全然違う直で大家が持ってきてるやつが出てきたりすること…。
掘り出し物みたいな。
転職だったらどうでしょう?知り合いに聞くっていうのが1つ。
そこで働いてる人とかその業種のプロの人に相談するっていうのはもしかしたら近いかもしれないですね。
ああ。
僕の友達でね。
はい。
勤めたい会社があってこっちの会社に勤めてて辞めてどうしても向こうの会社に勤めたいときにこの会社の近くにある飲み屋さんで夜飲んでたっていう男いましたよ。
ハハハハッ。
それでこの会社の人たちが出てくるじゃないですか。
で何となくいつの間にか話してるうちに「どうなんですか?景気はね」とか言ってここでいろいろ調べてるやついましたけどね。
それで見事にこの会社狙って入ったんですよ。
へぇ〜!それは賢いですね。
自分でその場所をそのサーチする場所をちゃんと見てるっていうことですよね。
そういうのいました。
例えばおつきあいする相手を探してる男性がクッキングスクール料理教室に行くといいみたいな話ってありません?独身の女性がたくさん居そうな所に行くと相手が見つけやすいとか。
なるほど。
…っていうのあるかもしれないですね。
という事はあれですか?出会いで言うならば人の結婚式に出るというのもそれも出会いが。
そうですよね。
だから結婚適齢期の人たちが結婚しててその周りの人たちはみんなそういう状況に近い。
ブーケトスで群がってる女性は独身のはずだと。
そうですよね。
ああわかりやすい場所だってことですよね。
さてやってきたのは転職支援サービスの企業。
その業務内容はまさに仕事探しのサーチフリクションを小さくすることです。
おはようございます。
(渡辺)本日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
じゃあご案内します。
はい。
現在こちらの企業に登録している転職希望者は10万人。
そして求人数は12万件に上ります。
毎日300人を超える人がこの場所に訪れるのだとか。
ここで転職の相談をするんですね〜!頑張って。
あのいつも私お客さんとカウンセリングでお会いするときにこの各お部屋でお会いをしています。
ああ。
いっぱいありますもんね。
夜になると結構埋まって。
皆さんお仕事終わったあとに来ていただくので。
この環境だと集中してお話できそうですよね。
そうですね。
大体1時間〜90分ぐらいお時間いただいて。
はい。
へぇ〜!最近はどのような転職が増えてるんですか?はい。
業界を変えて。
全然違う業界で今までの経験を生かされるとか。
へぇ〜!あっもう全然違う。
今までとはまた別の職業に。
そうですね。
職種を変えられるケースもありますし職種はそんなに変わらないんですけど業界を変えて新しい形でチャレンジされるみたいなケースも増えていて。
会社の状況がよくなくなってしまって…へぇ〜!この会社のサービスを使って転職した人のうち業界を変えて異業種の企業へ移った人の割合はおよそ6割。
新しいスキルを必要とするような職種を変える転職も3割を超えています。
ここにはさまざまな業界の情報が集まっているため転職希望者にとって未知の業界でも希望や能力に合った仕事を提案してくれます。
さらに書類作成のアドバイス面接の練習などをしてくれることでサーチフリクションを減らし「留保水準」を高めに維持することができます。
その業界の事をまあ経験がないのでよくわからない方が多いのでその業界ってどういう業界構造になっているよとか。
その中の例えば経営陣ってこういう方たちでその中で一緒に働く現場の方ってこういう性格でこういうキャラクターの方だからあなたのこういう面が響くんじゃないですかみたいな。
結構中の情報も私たちのほうで収集してアドバイスをさせていただいたり。
ああ。
そんな情報まで持ってるんですか。
そうですね。
芸人として16年ぐらいやってきたんですけどそういうのを生かせる業界とかありますかね?そうですね。
私の勝手なイメージですけど……始めていただいて…。
はい。
今からっすか?ウフフッ。
ムチャクチャ大変そうですね。
結構こう真面目にコツコツやられる方がすごい活躍できるマーケットだと思いますしあのう結構ですね未経験で30代入られてからの業界チェンジで転職されるケースもあります。
へぇ〜!どんな職業にするにしてもその修業期間というかそれは必要やからそう考えると何かちょっとだけワクワクしましたね。
あっ本当ですか?はい。
よかった。
やってみたいかなって…。
かなって。
フフッ。
あのう仲人さんがさ「なんだかんだあなたが言ってるけどとりあえず信じてこの人と一緒になりなさい」って言われたら長い目で見るとやっぱりこの人でよかったみたいなことでしょう。
いやだから…それは会社かもしれないし不動産だったら不動産会社ありますしまあ普通のお友達とか親戚のおばちゃんかもしれない。
又吉さん結構引っ越しされてましたよね?引っ越し何回もしてますね。
そういう時って不動産屋さんにお願いするわけですよね?やっぱり不動産屋利用しますね。
職業がお笑い芸人なんでそれ言うと「無いです」って言われるんですよね。
多分僕もねむちゃなこと言ってるんでしょうね。
5万円で風呂もトイレもあって駅からまあ5〜6分でとか。
むちゃな条件を言ってたと思うんですけど。
それぐらい言ってこうよ。
そうすよね。
言ってこうよ!だから仲介者の役割として「いやそれだと無いですよ」と。
だったらどこかは妥協しましょうみたいなことって必要なわけじゃないですか。
同じ条件だったら駅からあと10分歩くんだったらありますけれどもそうじゃなかったら風呂トイレ共同みたいなのは我慢しましょうとか。
そうやって提案をしてくれればまだ判断できるのに「ああ無い無い」って言うんじゃ駄目ですよね。
そうですよね。
築が古くなってもいいんですもんね。
全然いいんすよ。
だから仕事でも多分同じで。
はい。
自分にとって100点満点の会社とか職場って無いと思うんですよ。
はい。
給料だってそりゃもっと高いほうがいいし休みだってもっと多いほうがいいと。
まず大事なのは自分の中で優先順位を決めておくことだと思いますし条件にマッチしてなかったらどこから順番に妥協していくのかみたいな事はアドバイスというか情報もね大事ですよね。
そうですね。
僕が言うのもあれですけど人つきあい大事ですね。
はい。
そこから得られる情報とか信憑性の高い情報とか。
はい。
あとやっぱり誰かに「お前にはこれが合ってる」と言ってもらうこととか。
そういうのがすごい重要やなっていうのを聞いてて思いましたね。
(若者)僕にピッタリの美人で優しくて家事ができて稼ぎがいい彼女を仲介してくれないかな〜。
(中年男性)私も出会いの頻度を高くするため結婚式に出ることにするかな。
(キャリアウーマン)あなたに釣り合う女性ってどこにいるのかしらね?
(主婦)あ〜新たな恋に火がつくかも〜!あの転職先は働きながら探すのかもう完全に辞めてから探すのかで結構大きな違いがありますよね。
うん。
僕は一度辞めてちょっとの時間作ってからこの間に探してますね。
なるほど。
結婚もそうなんですけど離婚してから次の相手探してます。
なるほどなるほど。
それでいいんですよね?はい。
これ結婚してる最中に次の結婚を考えながらつきあってってさ「え〜こいつと別れたらこんな幸せなことができるんじゃないか」と思ってる。
こういうことが大嫌いなんですよ。
一回やめて。
なるほど。
次。
はいはい。
仕事も辞めてちゃんとなってから自分で考えて次に行くというのが好きなんですけどね。
だからサーチの問題出会いの問題を考えるときには恋愛とか今の仕事とか住宅とかいろいろありますけれども例えば住宅だったら一回賃貸のおうちを解約して住む所なくなってから次探しますという人なかなかいない。
そうですね。
あっそうね。
ですよね。
今の仕事を続けながら転職先を探すことを「オン・ザ・ジョブ・サーチ」と呼びます。
住宅探しは普通これと同じ状況ですね。
一方仕事を辞めてから探すのが「オフ・ザ・ジョブ・サーチ」。
恋愛ならこちらでないとひんしゅくを買ってしまいます。
だけど転職先探しならばどちらもありえますねぇ。
これどっちがいいかというのはまさにこうサーチフリクション。
相手と出会うためにどのぐらいの時間とか費用がかかるか。
一回辞めてから次見つけるのがなかなか難しいんだったら安全策を取って今の仕事を維持しながら探す。
探したらすぐに見つかる。
だったら安心して辞められる。
オン・ザ・ジョブ。
今仕事をしていると同業他社の情報が集まりやすいとか情報があると出会うのも簡単。
はい。
こちらの一回仕事を辞めてると一日職探しに使えるという意味では時間はたくさんある。
いろんな会社調べることができるから。
両方魅力ありますよね。
なるほどなぁ。
友達でいました。
いました?物件が…この物件嫌じゃないですか。
はい。
お金も高いし。
「いいや」。
出ちゃって車の中に荷物入れて。
はい。
次のうちが探せなくてうちにずっと居たやついました。
それ若い頃ですか?そうでもないです。
ある程度大人になってからですか?随分大人になってからですけどね。
へぇ〜!そういうのもいましたね。
物件でもだから「オフ・ザ・ジョブ」もあるんですね。
人によっては。
けどなかなか少ないと思いますけどね。
住宅だと少ない?なんで僕の周りには多いんですかね?そいつがいなくなると次のやつ入ってきますけどね。
フフフッ。
みんなに情報が伝わっててトムさんちは泊めてくれるよっていう。
そういうことか。
トムさんだったらこれお友達がこれ悩んでると言われたら…。
「辞めちゃえ」って言ってます。
「すぐ辞めちゃえ」。
悩んでる時間がもったいないので。
ああ。
それはありますね。
一回切ってしまって。
諦める時間がほしいので諦めて次の仕事へ向かう。
僕のすごい個人的なことなんですけど「オン・ザ・ジョブ・サーチ」がいいのは緊張感が切れない。
それを僕はいい事と思うんですが。
一回休んじゃうともう2度と働きたくなくなる可能性があるんですよね。
もう駄目だ。
無理だ。
もう…その…筋力がもうなくなって2度と立ち上がれない。
でもそうするとさ例えばコンビでやってるとするじゃない?モノを。
はい。
その最中に次のコンビの相手を探してるってことだよね。
だからメチャメチャ急いで探すってことです。
僕前一回解散してるんですよ。
はいはい。
3年目の時に一回解散して。
でみんなに言われたんですよ。
すぐ組む。
新しいコンビで活動し始めると反感を買う。
でも僕今言った理由があるから8月に解散して9月にもう舞台立ってたんですよ。
やっぱりそれまで応援してたお客さんからすごい手紙「前の相方の気持ちどう思ってるんですか?」って。
はいはい。
そうなるでしょうね。
いや違うんだ。
もう俺は2度と舞台に立てなくなるから…その…そうじゃない。
その…。
仕事を探すのと仕事を辞めるのって結婚とすごい似てて。
辞めるのすごいパワー必要なんですよね。
(2人)ああ。
辞めるためのパワー。
離婚もそうなんですけどやめるためのパワーのほうが必要で。
だからこっちのパワーに疲れちゃってるのでやっぱ少し休んだほうがいいっていう気はするんですけどね。
僕の今さっき言ってたやつ結婚でやるとちょっともうやばいですよね。
そうかもしれないですね。
あの疑われそうですね。
それはちょっと慌てすぎですよね。
でもこれからの仕事探しはそんなこと言ってられませんよ〜。
これからの時代自分にピッタリの仕事はますます探しにくくなるかもしれません。
テクノロジーが加速度的に進歩し人間の労働力が必要とされる分野がどんどん変わっていくのです。
例えば開発が進む自動運転の車が実用化すれば将来ドライバーの仕事がなくなってしまう可能性があります。
Doyouhaveanyrequests?
(スマートホン)「ご希望はありますか?」。
自動翻訳システムの開発も進められています。
政府も東京オリンピックが開催される2020年の実用化に向けて研究開発しています。
例えば日本語と英語がこう我々がしゃべってるだけで全部すぐに英語に自動翻訳されてテレビから流れるようになったりすると世の中変わっちゃうわけですよ。
そうしたらお笑い芸人の仕事も多分ミュージシャンとかの仕事も世界的にみんなと戦わないといけなくなるわけで。
全く一緒になっちゃうってこと。
同じ土俵で戦っていかないといけない時代が。
そういうことか。
すぐそこにあるわけですよ。
急に焦ってきた。
さっきまで余裕だったのに。
アハハハハッ。
ハハハッ。
急がなくちゃ。
無くなる仕事があるっていうのはちょっと困りますね。
まあこういう時に大事なのが仲介役の人にいろんなアドバイスをもらえると実はタクシーのドライバーやってた人は旅行業で都内の地理とかすごい詳しいから役に立つとか出番があるとか。
こういう情報が手に入るとみんながそんなに不安に思わなくてもよくなってくるかもしれない。
じゃああんまり重く考えすぎずにフットワークを軽くしとくってのも大事かもしれないですね。
そうですね。
転職ってとんでもないことやってあまり思いすぎないほうが。
そうですね。
はい。
はい。
でもまあ仕事をね変えないといけないとかそういう時代が来るというようなことを考えたときに自分に向いてる仕事ふさわしい仕事「適職って何なの?」って難しいですよね。
うん。
難しいですね。
難しいしえ〜向いてるじゃなくて「できる」がもうね年齢的にもできる仕事が減ってきますからね。
う〜ん。
今すごい少子化子供の数が少ないので15歳から65歳までの働ける人たちどんどん減ってくわけですね。
そうすると限られた労働者で世の中の仕事をやっていかないといけないから仕事をチェンジしないといけないという可能性がどんどんあるわけですよ。
これから。
やばいな。
そうですね。
パイロットになれって言われるかもしれない訳でしょ?まあ適材適所というところが必要なわけですけれども。
パイロットできるのがトムさんしか思い当たらへんって言われる可能性もあるってことですよね。
当然あるかもしれない。
誰がどういう仕事をやるかとかこの役割分担を考えたときに経済学で「比較優位の原理」というものがあります。
比較…。
優位。
優位。
新人の社員とベテランの社員がいてベテランの社員はもうコピー取るのも早いし売り込むのも書類作るのも全部で優れてる。
新人は全然駄目だったとするじゃないですか。
でも先輩社員はコピー取りの仕事は若手に任せてその空いた時間でさらにできる仕事をやったほうがもっともうけが増えるよと考えることができるわけです。
はい。
この理論を突き詰めて考えると…そういうことを意味してるわけですよ。
うん。
確かに会社で若いやつが入ってきていろんな仕事を見ているこの場所を作ってくれてるこちら側とかいっぱいありますもんね。
…では誰にでも出番があると言えるんですけども現実の世の中を見たらそうじゃないですよね。
なんか仕事がムッチャクチャ多くて死にそうな人もいれば仕事がなくて死にそうな人もいる訳でこの比較優位の原理を生かせてないのが現状なわけですね。
ハハハァ〜。
なるほど。
なのでこれをいかに生かしていくか。
これが世の中を豊かにするために大事なポイントなんですよ。
なるほど。
なんか公民館みたいなところにいろんな人の用事が書かれてて。
で自分が若手のもっと若手の時デビューしたての頃とかお金全然なくて時間が有り余ってるわけじゃないですか。
そこに行ってその札を見てこれをやったらいくらって書いてて。
ほなもう今いくら必要やからこれとこれを今日やるみたいな。
へぇ〜!とかできたらいいなっていう話ですけど。
そのシステムがあればなぁ。
でも。
うん。
これをやってほしいっていう人とこれならできるっていう人がもっと簡単に出会えれば役割分担が簡単になるかもしれないですね。
そうですね。
うん。
(主婦)そうね!私にも出番があるはずなのよね!
(中年男性)私は得意のジョークで会社のみんなを和ませるとしよう。
フフッフフフフッ。
(キャリアウーマン)うわっ!まあクーラーが要らなくなるわね。
僕たちの頃は。
今はいいですよね。
たくさん職種が分かれてますけど。
犬の散歩屋さんもやってみたいですしとか今はある職業なんですけど前はなかったので。
難しいのはまさにトムさんおっしゃってるみたいに新しい仕事ってどんどん生まれるわけじゃないですか。
恐らく親は自分たちの常識でこう安定した大きい会社に行きなさいって言う可能性ありますよね?うん。
そうじゃないですか。
こちらをご覧頂きたいんですがこれは学校を卒業しました。
中学校高校大学それぞれ卒業して就職した人のデータなんですけれども。
何のデータかというと新卒者が就職してから3年以内に会社を辞めた割合です。
中卒者の場合は全体の65%高卒者では40%。
大卒者では32%です。
この割合は以前からあまり変わっていないそうです。
いや〜やっぱりそうじゃないですか。
でも。
まだ中学校だと15年間の中で見てきてないものも多いですし。
中学卒業して外に出て初めてお笑い生で見たとか音楽のライブ行って「こんなすばらしいんや」ってなってやりたくなる人もいるでしょうしね。
また大学まで行くとあらゆるものを一とおり見たうえで選んでるから。
まだ。
それでもやっぱりねえこんだけ。
うん。
お年を召した人生の先輩たちは言うわけですね。
「最近の若者はこらえ性がない」と。
「入ってもすぐ辞めちゃう」と言うわけですが新しい仕事に気付くであるとかやりたいことが見つかるとか。
そういうふうに前向きなね前向きな転職というか仕事を移るっていうのもあるのでせっかくだったらもっと早い段階で自分に向いた仕事に出会えれば辞めないで済むっていう面もあるので。
僕は企業の新入社員教育っていうのやってるんですよ。
へぇ〜!そういうのやってるんですか?はい。
「早く辞めてくれ」って言ってます。
へぇ〜!一日も早く。
辞めたいなら早く辞めてくれ。
会社側は金を使うのが無駄だし君たちは一日を使うことが無駄だから。
働こうじゃなくて辞めようとしてこの会社を見たとき今辞めるべきかそれとももうちょっといたほうがいいのかを考えて辞めてくれっていう言い方してますけどね。
転職はやっぱりこれからの時代はそんな特別なことじゃなくて必然的に転職をせざるをえない人がいるっていうことをちゃんと自分でもあのう頭に置いておこうと思いました。
転職考えてんの?考えてないんすよ僕。
考えたことなくて。
考えてんだよね俺。
えっ!?次何なさるんですか?帽子作って生きていこうかなと思って。
今日も2つかぶられてますもんね。
次もっとかぶってたらもっと気持ちが高ぶってると思ってくれる?7個までいったら多分転職…。
いくんだと思う。
そうでしょうね。
もうその時は。
転職っていうのは降ってくるチャンスだと思うんですよね。
だからそのチャンスを気付くかどうかが。
気付いていればきっと「あっ僕はこれから7080になったときにあっ何か面白い仕事できるかも」って今思ってしまったので。
チャンスしかないんですね。
そうですね。
やったぁ。
フフフフッ。
ハハハハッ。
「同じ仕事でも変化が求められる時代」。
僕たちはいつのころからか「それ」を曖昧にしてきた。
2015/09/18(金) 00:30〜01:15
NHKEテレ1大阪
オイコノミア「転職時代の天職探し」[字][再]
今より自分にぴったりの仕事、どうしたら見つかる?多くの人が一度は悩む「天職探し」=「転職」に、経済学でアプローチ。ハッピーになれる仕事の探し方、教えます。
詳細情報
番組内容
「16年間芸人をやってきた僕に、できる仕事ってなんですか?」又吉直樹、まさかの転職!?今回は、多くの人が一度は悩む「天職探し」=「転職」に、経済学でアプローチ。今より自分にぴったりの仕事があるかもしれないけど、どうしたら見つかる?実は、あることに注目するとうまく行くんです。芸能界屈指の転職経験者、ブラザートムさんも大いに語る!自分もハッピー、社会もハッピーになれる仕事の探し方を探ります。
出演者
【ゲスト】ブラザー・トム,弁護士…圓道至剛,【出演】又吉直樹,【解説】日本大学大学院総合科学研究科准教授…安藤至大,【語り】朴ろ美
ジャンル :
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32721(0x7FD1)
TransportStreamID:32721(0x7FD1)
ServiceID:2056(0x0808)
EventID:27878(0x6CE6)