東前頭12枚目の勢(28=伊勢ノ海)が、西前頭15枚目の英乃海(26=木瀬)を押し出し、1敗を守った。立ち合いから前に出て相手の腕をきめると、その後は下がりながら腕を抜き、いなして体勢を崩すなど、動き続けての5勝目。

 「まだ立ち合いが高いけど、そこから攻められたので。前に出ようと思っていたので、それが良かった」とうなずいた。

 今年に入り痛みが増した左肩に悩み続けたが、夏巡業を休んだ8月に水と血の塊を摘出する処置を受けた。「水がたまっていたのが2カ所、血の塊が1カ所あって神経を圧迫していた。1つはドロドロになってて抜けなかったんですけど、他を抜いてから神経に余裕ができたので、痛みがなくなってきました」という。

 05年春場所の初土俵以来、本場所を含めて協会の行事を休むのは夏巡業が初めてだった。「悔しかったけど、師匠も1回きっちり診てもらえ、と言ってくれたので。不安はあったけど、血と水の塊がなくなったので、気持ちの面は違います」。肩への不安が消え、今場所は力を発揮している。