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渋谷の隣駅にあるラーメン店に「外国人観光客」が集う意外な理由

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(写真=はんつ遠藤)

 東京では1年間に約500軒もの新店がオープンするほど、昨今のラーメンブームは目覚ましい過熱ぶりだ。そのような状況の中では「おいしいのは当たり前。」で、いかに他店と差別化を図るか重要視される。

 東京都渋谷区の京王井の頭線神泉駅前にある「辛味噌煮干らーめん・つけめん 六」も、差別化を図っている1軒だ。

スタッフ全員が創作日本舞踊の舞台役者

 もともとは2012年7月にマイルドな魚介トンコツテーストのスープでオープンしたが、より個性を持たせるのが生き残る道と判断し、2014年12月に味をリニューアルした。

 九十九里で採れた片口イワシに、創業百年を超える金沢の老舗「ヤマト醤油味噌」が誇る伝統の「蔵出し味噌」と、“アフリカの悪魔”と呼ばれ純度の高いカプサイシンが抽出できる唐辛子「バーズアイ」を加えたスープは、食材が相乗効果を生み出し、まったく新しい”辛味噌煮干”というオンリーワンなラーメンを創出。さらに今夏には“つけ麺”バージョンも考案し、評判となっている。

 このように巷のラーメン店は独自性(オリジナリティー)をアピールして、「いかに顧客に忘れられないようにするか」が必要条件となっている。そこには「おいしくないから訪れない」のではなく「あまりの店舗数の多さに、いつしか忘れられてしまう」ために、黒字化できずに撤退を余儀なくされるラーメン店の現実がある。

 しかし、「六」は既存のラーメン店と根本的に違う概念を有している。確かに経営面では黒字化が当然の流れだが、「六」はスタッフ全員が、80年の歴史を受け継ぐ、金沢が生んだ創作日本舞踊の流派「孝藤流(たかふじりゅう)」の舞台役者たちで、ラーメン店は彼らの収入を支える一助にもなっているのだ。 

「それだけではないんです。僕らが視野に入れているのはインバウンドなのです」と話すのは代表の角田和弘氏。

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創作日本舞踊をしているだけあって背筋の伸びたスタッフの雰囲気もいい(写真=はんつ遠藤)

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