「これまでよりも大統領府と米ホワイトハウス、外交部(省に相当)と米国務省、そして国防部とペンタゴン(米国防総省)間の『超高速共助』は緊密になっている。いかなる状況でも韓米同盟は無敵(invincible)だ」
韓国外交部の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官は17日、韓米協会が主催した「韓米親善の夕べ」で、韓米同盟に関して自画自賛的な発言をした。尹長官は韓米関係について「これに勝るものはない」「最も堅固な状態」という表現が米国から出ていると紹介、「外交長官としてこうした描写に全面的に共感する」とも述べた。
これについて18日、外交関係者の間では「いくら行事の趣旨が韓米同盟の重要性を強調する点にあったと言っても、外交長官の発言としてはやや軽率だ」と指摘する声も上がった。元外交官のA氏は「最上級の表現も気になるが、『超高速共助』『天下無敵』などは非外交的な言辞(言葉遣い)」と言った。ナムグン・ヨン韓国外国語大学教授は「朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の訪中以降、韓国に対するワシントンや米国民のムードは良いものばかりではない。そのことを意識してあのような発言をしたのなら行事の性格上、理解できるが、実際に韓米関係が最上だと考えているなら、これは深刻な問題だ」と言った。
こうした指摘に対して、外交部当局者は「招待をしてもらった米軍関係者らの士気を高揚し、堅固な韓米同盟を強調するため、多少強い表現を使ったのであって、自画自賛をしたわけではない」と言った。大統領選挙時、尹長官と共に朴槿恵陣営にいたある人物は「尹長官はときどき大げさすぎる時がある」と語る。尹長官自身、今年7月に報道関係者の親睦団体「寛勲クラブ」の討論会で「学生時代、ほら吹き(韓国語でポンイ セダ)ということで『ポンセ』というあだ名を付けられた」と話している。
これまでも尹長官の発言をめぐっては外交関係者の間でいろいろ言われてきた。今月10日の外交部国政監査でも、野党外交通信委員らは尹長官に「我田引水・自画自賛をやめるべきだ」「誇張された評価は不愉快だ」と指摘していた。