姫路城:国宝にドローン衝突、大天守窓枠に傷5カ所…兵庫
毎日新聞 2015年09月19日 18時49分(最終更新 09月19日 22時36分)
19日午前6時15分ごろ、兵庫県姫路市にある世界遺産・国宝の姫路城で、大天守6階南面(地上約35メートル)に小型無人機「ドローン」が衝突するのを巡回していた警備員が目撃し、市が110番通報した。市の姫路城管理事務所によると、窓枠の水切り銅板に、衝突でできたとみられる約1〜5センチの擦り傷5カ所が見つかった。5階の屋根に落ちたドローンを回収したが、操縦者は見つからなかった。県警姫路署は文化財保護法違反容疑を視野に捜査している。
市によると、銅板は雨などが室内に入り込むのを防ぐために、戦後の修理の際に窓に取り付けられた付属物。漆喰(しっくい)壁や屋根瓦などの被害は確認されていない。当時、警備員が城に接近して南から北へ飛行するドローンを地上から見つけた直後、「バチーン」という衝突音を聞いたという。ドローンにはカメラが搭載されていた。管理事務所は「国宝の城がドローンで傷ついたのは初めてではないか」と話している。
2013年以降、ドローン飛行の目撃情報が約15件あり、市は自粛を呼びかけてきた。今後、大天守や三の丸広場周辺の飛行を禁止するとしている。【加藤敦久】