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抗日パレード見ないと非国民!? 中国の“ゆがんだ愛国心”
共産党・政府は今年、抗日をテーマにした記念活動やイベントを全国で開催し、中国人が団結して旧日本軍を打倒する内容のテレビドラマや映画を連日放映している。
こうした宣伝活動の下、国民の間で「愛国なら多少のことは許される」という雰囲気が生まれている。上海のアイスクリームチェーン店は、極東国際軍事裁判(東京裁判)で「A級戦犯」とされ、絞首刑となった東条英機元首相の顔をかたどった棒アイスを販売した。
「ファシズムそのもの」
河南省洛陽市の観光地では4日、A級戦犯として処刑された広田弘毅元首相らの名札を掲げた人形が並べられ、1000人近くが棒で人形をたたいたり目を突き刺したりするイベントが開かれた。またタイの空港では同日、中国人観光客の集団が航空機の遅延に抗議して大声で中国国歌を合唱した。
行き過ぎた愛国行動は国内で問題視され、当局も警戒を強めている。
党機関紙、人民日報系の環球時報は、極端な愛国行動の真の狙いは「(国が鼓舞する)愛国主義をおとしめることにある」と分析。習指導部が言論統制を強める中、愛国を口実に体制を揺さぶろうとしているとの見方も浮上している。