【ベルリン、ロンドン=共同】内戦が続くシリアなどから難民や移民が押し寄せているハンガリーの警察当局は10日、難民ら3321人を9日に拘束したと発表した。ロイター通信が伝えた。警察は1日に拘束した人数としては過去最多としている。
ハンガリーでは3日にも難民ら3313人が拘束されていた。隣国セルビアからハンガリーに入国し、ドイツなどを目指している難民らは9月だけで約2万2千人。難民らが9月に入ってから急増している実態が裏付けられた。
オーストリア鉄道は10日、ハンガリーから到着する列車の定員超過が続いているため、両国国境を越える列車の運行を一時停止すると発表した。
ドイツのガブリエル副首相は10日、今年ドイツに入国した難民らは既に約45万人に上ったと明らかにした。8月には約10万5千人が流入。9月の最初の8日間だけで約3万7千人が押し寄せた。
また、ポーランドのコパチ首相は10日の記者会見で「生き延びるために避難してきた難民を受け入れるのは責務だ」として、難民らの受け入れを予定の2千人から増やすかどうか検討していると明らかにした。欧州連合(EU)諸国による難民の受け入れ分担義務化については消極的な姿勢をあらためて示した。
一方、デンマークの警察当局は9日、難民の入国が急増したため、自国とドイツを結ぶ鉄道や高速道路を封鎖したが、10日になっていずれも解除された。
デンマークに入国する難民の大半は、移民受け入れに寛容とされるスウェーデンに向かうとみられている。高速道路の封鎖時には約300人が歩いていたという。
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