時代の正体〈88〉知らんぷりできない

辺野古新基地建設考(4)

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米軍普天間飛行場に代わる新基地建設反対を訴える山城博治さん=4月17日、沖縄県名護市

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苦悩

 助けたいという発想自体が「おごりだった」と気が付くまでに時間はかからなかった。

 ゲート前で知り合ったおばあは言った。「海上で抗議活動するために、78歳で船の免許を取ったんだよ」

 こうべを垂れるほかなかった。

 「助けてあげよう、などという人たちじゃない。この人たちはずっとこうやって生きてきたんだ」

 そもそも、自分はなぜ座り込みに参加したいと思ったのか。なぜ基地建設に反対しているのか。

 「そんなに基地反対と言うのなら、東京に基地を持っていってよ」。冗談交じりの地元住民の言葉にはっとした。助けたい、と言っている時点で基地問題は人ごとだった。

 ある日、本土から「基地建設に反対している」という女性が来た。反対派住民が警察官ともみ合いになっている様子に「私、こういうのちょっと無理」。

 「ふざけるな」と思った。同時に、自分を見ているようで後ろめたかった。テントに滞在した42日間、「ずっと罪悪感が胸にあった」。

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