社会人応援企画!仕事の見方が変わるようなマンガまとめ の第2弾です。今回もレビューを6つご紹介します。栄光なき天才たちから健康に注目したマンガまで、休日の時間を1分も無駄にしないマンガです。それではお楽しみください。
①新社会人応援企画 第7弾!三井・三菱をも凌いだ幻の総合商社があった!!『栄光なき天才たち』第3巻(角野信彦)
私がこの『栄光なき天才たち』を新入社員に読んで欲しいマンガとして選んだ理由は二つある。ひとつは、「買い占めの鈴木」として、金子直吉が情報をお金に 変える姿が活き活きと描かれ、ビジネスにおける情報の重要性について考えるきっかけになること。もうひとつは、商売の天才、金子直吉が出る杭は打たれる日 本社会で米騒動を通じて泥沼に嵌っていく経過がリアルに描かれ、この描写から学ぶことが多いと思ったからだ。
三井物産の資本金が大正14年に1億円に対して鈴木商店が8,000万で三菱商事が1,500万である。今では幻と呼ばれる鈴木商店は明治大正を通じて三井物産の強烈なライバルだった。後に神戸製鋼所、帝人、サッポロビール、豊年精油、日本セメントとなる企業集団をも配し、三井にもまけない新興コンツェルンとして絶頂に達した鈴木 商店が昭和2年の昭和金融恐慌をきっかけとして経営破綻していくまでのストーリーがこの『栄光なき天才たち』第3巻の鈴木商店編である。
栄光なき天才たち、鈴木商店の話は電子書籍化されていないので、コミック版3巻のみで読むことができます。
②新社会人応援企画 第9弾! スーツ(戦闘服)の着こなしと熱い職人魂―『王様の仕立て屋〜サルト・フィニート〜』 (苅田明史)
20代前半のビジネスマンの見た目を決めるのは、ずばりスーツでしょう。サイバーエージェントの藤田社長も『渋谷ではたらく社長の告白』において、営業先に行くときはオッサンくさいダブルのスーツを着ていたと語っているほど。まぁそれが着こなしとして正しかったのかどうかは置いておいて、そのくらい第一印象を決定づけるスーツというものは大事なんです。
③新社会人応援企画 第10弾!理不尽な社会で生きるために、心に気高き物語を『テレキネシス~山手テレビキネマ室~』 (兎来栄寿)
歳を重ね、大人に近付くごとに実感したことがあります。それは今回紹介する『テレキネシス~山手テレビキネマ室~』で交わされる上記の会話にあるような、世の中の理不尽さです。私は「大人になる」とは、襲い掛かる理不尽や伸し掛かる責任と上手く折り合いを付けて生きて行く能力を得ていくことだと思います。
人は生まれた時から不平等な理不尽さに晒される運命にあります。子供の頃から家庭や社会といった枠組みの中で、大小様々な摩擦や軋轢を経験して成長して行きます。自分が悪くなくとも叱責・罵倒され頭を下げなければいけない時、やりたくない事をやらねばならない時、どうしようもない災難に見舞われる時……
④新社会人応援企画 第11弾! 「生きるための武器」を手に入れる 『ジェラールとジャック』 (芳野まい)
教育とか人を育てるということは、「生きるための武器」を手に入れることを助けたり、助けられたりすることだと思う。フランス革命を舞台にしたよしながふみの『ジェラールとジャック』は、人が育つ、人を育てる、ということを深く描いたマンガだ。
マンガ界で「熱血」と言えば、だいたい島本和彦先生であり、さらに「逆境」という必殺ワードを加えると100%島本和彦先生になるのですが、「燃えよペン」はこの島本先生が生み出した熱血マンガ家「炎尾燃(ほのお もゆる)」を主役に据えた、魂の漫画家マンガです。この作品、一見マンガ家を目指す人向けに描いてあるように思えますが、実は社会人として心にとどめおくべき、いや魂に刻みつけるべき大切なことが、惜しげもなく詰め込まれているのですよ。しかも初っ端から!
そして最後に、優しい食マンガを一挙紹介です。
⑥新社会人応援企画 第8弾! 元気に働くための食マンガ詰め合わせ(佐藤茜)
今回はちょっと視点を変えて食に関するマンガを紹介します。目の前の仕事に全力で取り組むた め、まずはエネルギー源である食事を大事にするのも、広義でビジネススキルの一つになるかと思います。 自分以外の人(恋人、親、嫁or旦那)が作るから食マンガは必要ないよ、という幸せな方も純粋に物語を楽しめるものばかりですので、ぜひご一読いただけま すと幸いです。
とにかく体によいヘルシーフードを求めるならこちら。
脂っこいものを食べすぎて体型が土砂崩れをおこしてきたときもこちら。
メインの1品だけでなく、献立を毎回紹介(ここがすごく大事)、しかも手順をものすごく丁寧 に描写しているので、野菜の切り方や入れるタイミング、主菜を 煮込んでいる間に副菜を作るなど、ただ料理を作るのではなく、手際よく作る方法がわかります。庶民的且つ実践的。舌を噛みそうな野菜や見知らぬ器具とかは 使ってません。
男子高校生が、母親の入院をきっかけに弟や妹の面倒をみるため食事を作り始める物語。途中、一瞬ですが、これ異常なく腹立たしい叔母が出てくるのもポイント。こういう大人にはならないようにしようと反面教師になります。
キャラ弁とかじゃなくて実践的な弁当が作りたいんだよ、という方はこちら。お弁当用の調理の仕方なども詳細にまとめてらっしゃいます。もちろん、家庭用の料理も。主婦暦30年の節子さんの料理のアドバイスが的確ですばらしい。
実際にお取り寄せできる絶品の逸品を毎回紹介。ひと手間を加えて更においしくなる方法なども書いてあります。主人公がIT企業勤めのプログラマという設定なので、夜遅く帰ってきてからの食事としても。
お酒とそれに合う食事がテーマの話です。基本的には、女性が一人で飲んでいきます。読むと外食したときに組み合わせを試してみよう、という気持ちになります。
突然寒くなり、雨ばかりの日が続きますが、みなさま体調は大丈夫でしょうか。このままだと10月の運動会シーズンには冬になってしまうのでは・・・?と心配になります。私はめちゃくちゃ体調を壊してしまったので、食マンガとテレキネシスを支えに健康を取り戻していこうと思います。
記事へのコメント
コメントする »
会員登録いただくと、記事へのコメントを投稿できます。
Twitter、Facebookにも同時に投稿できます。
※ 2014年3月26日以前にHONZ会員へご登録いただいた方も、パスワード登録などがお済みでない方は会員登録(再登録)をお願いします。