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【社会】

福島第一 汚染水8回目の流出 排水溝あふれ

 東京電力福島第一原発で十七、十八の両日、建屋周辺の汚れた雨水などを集める排水溝の水が、堰(せき)を越えて外洋に流出した。暫定的な対策を講じた四月以降、確認されただけでも八回目となった。

 東電によると、福島第一では十七日深夜から翌未明にかけ一時間当たり一〇ミリ前後のまとまった雨が降り続いた。溝の出口付近でせき止められた水は、八台のポンプでくみ上げ、専用港につながる別の溝に流し込んでいる。しかし、ポンプの能力が追いつかず、十七日午後十一時二十分ごろから翌十八日午前二時すぎまでの間、三回にわたり堰を越えて外洋にあふれ出た。流出量は不明という。

 大雨の際には、敷地の汚れた土砂も交じり、溝を流れる水の放射性セシウムなどの濃度は一リットル当たり数百ベクレルまで高くなる。法的に認められる放出基準の数倍に当たる。東電は抜本対策として、溝を専用港に接続する付け替え工事を進めているが、来年三月ごろまでかかる見通し。

 

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