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 橋下徹大阪市長の顔写真が17日夕、市のホームページ(HP)から消えた。市の「政治的中立性を確保するための組織的活動の制限に関する条例」に基づく措置。市長の任期満了日の3カ月前から市長選の投開票日まで、「市長の政策的な主張に関する広報活動」などを禁じている。政界引退を公言している橋下市長の任期満了は12月18日だ。

 今回は11月22日に市長選の投開票が終わるまで、氏名や写真、プロフィルのほか、橋下氏の重点政策の紹介ページなども消える。市の広報紙やポスター、パンフレットにも主張や写真は載せられず、市主催の催しには出られない。市職員は集会で、録音・録画された橋下氏のあいさつを再生することなどが禁じられる。

 橋下氏は2011年の市長選で、当時の平松邦夫市長が市のHPや広報紙で大阪都構想を批判したのを問題視。選挙前に市が政治活動に関与できないようにと、12年7月に条例ができた。適用は昨年3月の出直し市長選に続き2回目だ。

 過去の記者会見の内容を確認できなくなる不便さもある。市の担当者は「趣旨を理解してほしいと言うしかない」と話している。