Updated: Tokyo  2015/09/19 01:05  |  New York  2015/09/18 12:05  |  London  2015/09/18 17:05
 

商品関連ETF、リターン上位-原材料価格が数十年ぶり大幅下落でも

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    (ブルームバーグ):商品相場はここ数十年で最大の下落を示したが、一部の投資家はそれによって他の資産クラスを上回るリターンを上げている。

ブルームバーグが株式や債券、混合型などの上場投資信託(ETF)1600本余りを追跡したデータによれば、米国のETFの過去1年間のパフォーマンスで上位10本のうち8本は原材料価格下落の恩恵を受けていた。5本については資金が2倍以上に増えた。

供給過剰を背景に商品相場が16年ぶりの安値近辺まで下げたことから、金属や穀物、エネルギー価格に連動するファンドからは資金が流出している。ただ、レバレッジによるショートポジションを保有し、より高いリスクを取っていた投資家にとってリターンは大きくなっている。これまでのところ首位の「ベロシティ・シェアーズ3xインバース原油ETN」の16日までの1年間のリターンはプラス241%。この間にニューヨーク市場の原油相場は50%下げた。

マニング・アンド・ネイピア(シカゴ)のオルタナティブ・ストラテジーズ担当マネジングディレクターとして20億ドル(約2400億円)相当の運用に携わるジェイ・フォイエルシュタイン氏は「われわれは1年間ずっと売り持ちだったので好調だ。商品市場のトレンドはかなり一貫している。下落方向へのモメンタム(勢い)がある」と指摘する。

米ゴールドマン・サックス・グループやモルガン・スタンレーなどの銀行は原材料価格がさらに下落すると予想。22銘柄で構成するブルームバーグ商品指数は年間ベースで5年連続の低下となる可能性が高い。5年連続で下げれば、データ集計が始まった1991年以降で最長。

売り持ちに積極的な投資家が利益を上げている。石油・ガス生産会社と幅広い商品バスケットに対して売り持ちとなっているファンドは、16日までの2カ月間に少なくとも19%のリターンを達成した。

原題:Commodities Top Returns Even in Worst Meltdown of a Generation(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Luzi Ann Javier ljavier@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: James Attwood jattwood3@bloomberg.net

更新日時: 2015/09/18 12:24 JST

 
 
 
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