2001年9月11日に起きた米多発テロ事件から14年が経ったが、いまだにアメリカでは、イスラム系移民に対する偏見が根強く残っているようだ。
以前に、体にニセの爆弾を巻き付けて女子をダンスパーティーに誘ったイスラム系男子生徒が、停学処分になったニュースをお伝えしたことがある。そして今回は、イスラム系男子性が作った時計が爆弾と間違われ、一時拘束される騒動が起こったのだ。
その後、誤解が解けて釈放された男子生徒は、なんとオバマ大統領にホワイトハウスへ招待されたというのである!
・自作した時計が爆弾と間違われて一時拘束!
米テキサス州アービングに住むイスラム系のアフメド・モハメド君は、機械工学に熱心でエンジニアになるのが夢だという14歳だ。そんな彼が、自作した目覚まし時計を学校に持って行ったところ、教師に爆弾と勘違いされて警察に通報されてしまったのだ。
学校に駆け付けた警察により逮捕されたアフメド君は、時計に殺傷能力がないことが判明した後に釈放された。アービング警察署は、少年を起訴しないと発表して誤解は解けたものの、学校からは停学処分を受けてしまったのである。
・オバマ大統領からも励ましのメッセージが!
今回の騒動で、イスラム系の少年が偏見のため不当な扱いを受けたとして、各界の著名人やセレブがSNSを通じてアフメド君をサポート。Facebookの最高経営責任者マーク・ザッカーバーグや米次期大統領選に出馬中のヒラリー・クリントン氏から、励ましのメッセージが続々と届いている。
なかでも、オバマ大統領からのメッセージが印象的で、「カッコいい時計だね、アフメド君。その時計をホワイトハウスに持って来たらどうだい? 他の子供達に、君のように科学を好きになってもらいたいからね。インスピレーションがアメリカを良い国にするんだ」と、Twitterに投稿している。
・なんと少年がホワイトハウスに招待されることに!!
‟その時計をホワイトハウスに持って来たらどうだい?” とコメントしていたオバマ大統領だが、本当にアフメド君が、ホワイトハウスに招待されることになったというのだ! 2015年10月19日に開催される科学者や宇宙飛行士が集うイベント「Astronomy Night:アストロミー・ナイト」に、アフメド君も参加することになったのである。
とんだ騒動からホワイトハウスへ招かれることになったアフメド君は、メディアのインタビューで、サポートしてくれた多くの人々に感謝の意を述べている。
イスラム系移民に対する先入観と偏見が根強く残るアメリカでは、きっと、これからも似たような出来事が起こりそうだ。だが、こういった騒動を反面教師に、移民が増えつつある日本でも、 ‟●●人だから” と型にはめて人を判断することのないようにしたいものである。
参照元:Facebook @PBS NewsHour、Twitter @POTUS、Mashable、The New York Times(英語)
執筆:Nekolas
▼自作の時計を爆弾と間違われて拘束されたアフメド君のインタビュー
▼こちらが爆弾と間違えられた時計とのこと
▼オバマ大統領から励ましのメッセージが!
▼Facebookのマーク・ザッカーバーグも騒動についてコメント
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