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国産キャビアの海外輸出解禁 今年度中にも第1号
経済産業省と水産庁は18日、国産キャビアの海外輸出を解禁したと発表した。キャビアが採れるチョウザメは、絶滅の恐れからワシントン条約で国際取引が制限されている。解禁に先立ち、生産施設の登録や容器に国際統一ラベルを貼るなど、輸出に必要な制度を導入した。順調に進めば、今年度中にも第1号が輸出される見通し。
キャビアの輸出には公的な登録制度の実施や、容器に原産国・採取時期などを記す国際統一ラベルの導入などの決まりがある。生産・販売に力を入れる宮崎県の要望を受け、水産庁が養殖場や加工施設の管理体制を審査し、施設登録書を発行するほか、経産省が輸出許可書を発行するなどのルールを整えた。
チョウザメの卵を塩漬けにしたキャビアは世界三大珍味の一つ。ロシアやイランが主な産地だが、チョウザメは淡水で飼育できるため、国内では宮崎県や岐阜県などで養殖が行われている。宮崎県は2年前から政府に輸出ルールの整備を求めていた。