いということになると、食生活を含めた日常生活がきわめて大事
になってきます。
この「食べる」ということに関連して、科学者を悩ませている
ある謎があります。それは、「ニワトリと卵」の命題です。舩瀬
俊介氏の本から引用します。
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ニワトリが菜っ葉を食べて卵を生む。ただ、それだけなのに、
不思議な現象が存在する。エサの菜っ葉に含まれるカルシウムを
1グラムとする。
ところが産まれたタマゴは殻を持つのでカルシウムは11グラ
ム。差し引き10グラムのカルシウムは、いったいどこから来た
のだろう?小学校1年生レベルのクイズだ。しかし、なんと現代
科学はこの素朴な問いにいまだ答えることはできない。
──船瀬俊介著
『STAP細胞の正体/「再生医療は幻想だ」
復活!千島・森下学説』/花伝社刊
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考えられることはひとつしかないのです。カルシウムがニワト
リの体内で生じたのです。そんなことがありうるでしょうか。
フランスの生化学者のルイ・ケルヴランは、この現象について
次のように述べています。
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その現象は、菜っ葉の成分のカリウムが、カルシウムに元素
転換したのである。 ──ルイ・ケルヴラン
──船瀬俊介著の前掲書より
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ルイ・ケルヴラン(1901〜1983)は、生体内における
酵素やバクテリアの作用によって、ひとつの元素が別の元素に転
換するという生物学的元素転換という理論を提唱したことで知ら
れる学者です。
ケルヴランは、フランス政府の命令でサハラ砂漠に赴任して、
そこで働く労働者の「食物と排泄」について研究をしていたので
す。そのとき、「ニワトリと卵の命題」と同じ現象に突きあたる
のです。それは、生体に吸収される元素と、排泄される元素の帳
尻が合わないという現象です。
たとえば、食物で摂取した以上のカリウムが排泄物から検出さ
れるという現象です。研究の結果、ケルヴランは、それは、食物
中のナトリウムが体内でカリウムに元素転換したのではないかと
考えたのです。そこでケルヴランは、それを論文として著作にま
とめています。このケルヴランの本は、1962年に玄米正食マ
クロビオテックの提唱者である桜沢如一氏によって、次の書物に
翻訳されています。
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ルイ・ケルヴラン著/桜沢如一訳
「生体による原子転換」/日本CI刊
http://amzn.to/1ikBpDL
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「ニワトリと卵」の命題に関連して、もうひとつ重要な命題が
あります。それは「植物と動物」の関連の立証です。
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「緑」の草を食べて、どうして「赤」の血が生ずるか
──船瀬俊介著の前掲書より
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動物は緑の植物を食べて赤い血を得ています。食べ物が血にな
るという腸管造血説に立つと、体内において、「葉禄素」(クロ
ロフィル)が「血色素」(ヘモグロビン)に転換していることに
なります。
実は、「葉禄素」(クロロフィル)と「血色素」(ヘモグロビ
ン)の分子式は、添付ファイルにあるように、酷似しています。
異なるのは、中枢に位置する金属元素が違う点だけです。金属元
素は次のように異なっています。
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クロロフィル(葉禄素) ・・・・ マグネシウム
ヘモグロビン(赤色素) ・・・・ 鉄
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これによって次のことが考えられます。ケルヴランの生体元素
転換説が正しいとすると、動物の食べる植物が、生体内でマグネ
シウムが鉄に元素転換されることによって、クロロフィルからヘ
モグロビンが生成されることになります。
これについて千島学説の研究者である忰山紀一氏は、自著で千
島学説とケルヴランの生体内元素転換説には接点があるとして、
次のように述べています。
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クロロフィールとヘモグロビンは、両者とも4つのピロールリ
ングが結合していて、単なる偶然の類似ではなさそうである。葉
緑素と血色素、すなわちクロロフィールがヘモグロビンに転換す
るということが理解できれば、草食動物が草だけを食べていて、
あの巨大な肉体を形成していることの謎が解ける。(中略)この
二つの学説は接点がある。それは、ケルブラン説は原子レベルに
おける転換であり、千島説は細胞レベルの転換ということで、ど
ちらも変化ということを基本にしている点である。
──忰山紀一著
『よみがえる千島学説/間違いだらけの現代医療』
http://bit.ly/1PYoIsF
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しかし、ケルヴランの「生体内元素転換説」は、千島学説と同
様に、ロックフエラーなどの医療マフィアによって抹殺されたの
です。なぜなら、もしこれを認めるとそれまでの生物学や医学は
成り立たなくなるからです。── [STAP細胞事件/094]
≪画像および関連情報≫
●最後の錬金術師/ルイ・ケルヴラン
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ルイ・ケルヴランがその死の間際まで追究し、そして私た
ちに残したもの、それは「生物学的元素転換」と「微量エネ
ルギー元素転換」という二つの命題である。
生物学的元素転換とは、長年の研究によってケルヴランが
見出した特殊な生体作用による現象で、生体内における酵素
やバクテリアの介在によって一つの元素がまったく別の元素
に転換するという現象と定義することができる。
たとえば人体にはアミラーゼやプロテアーゼなどの様々な
酵素が存在しており、生体内の代謝物質を処理する多様な化
学反応を行なっている。ところがケルヴランによると、こう
した酵素のあるものは温度やpHなどの特殊な条件の下では
原子核レベルの反応を生じることがあり、それは原子核物理
学でいうところの核融合・核分裂に相当する現象だというの
である。一方微量エネルギー元素転換とは、このような元素
転換の概念が地質学における変成作用や続成作用、鉱物の相
転移などに適用されたものである。ケルヴランと後の共同研
究者のG・シューベルによると、地表面では主に微生物によ
る元素転換が岩石の変質作用などを生じ、地殻深部では高温
・高圧による花崗岩化作用や変成作用として微量エネルギー
元素転換が生じているというのである。
http://bit.ly/1FDcDnn
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●図の出典/──船瀬俊介著の前掲書/250ページより
緑の植物が赤い血になる謎