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2007年11月24日
イラクから帰ってこれなかった隊員たちがいる ・・・35名
補給艦「ときわ」が帰ってきた。
「6年間のお役目お疲れさまでした」と、まずはその労をねぎらいたい。
石破茂防衛相と町村信孝官房長官らが整列した乗組員を前に挨拶
中日新聞2007.11.24
794回、約49万㌔㍑の給油活動だった。
海自補給艦が帰還
インド洋給油6年で完結
テロ対策特別措置法の失効に伴い、インド洋での給油活動を終えた海上自衛隊の補給艦「ときわ」(八、一五〇㌧、乗組員約百四十人)が二十三日、東京・晴海埠頭(ふとう)に帰還した。ともに派遣部隊を構成した護衛艦「きりさめ」は二十二日に母港の佐世保基地(長崎県)に帰港しており、二〇〇一年十二月から約六年に及んだ同法に基づく海自の派遣活動は完結した。=関連30面
家族や国会議員ら約三百六十人が出迎える中、ときわは午前八時十分ごろ、埠頭に接岸。石破茂防衛相は整列した乗組員に「完ぺきに補給を実施する海自の世界有数の能力は、テロとの戦いに従事する各国から高い信頼を得た」とねぎらい「政府として、新テロ対策特別措置法案の成立に全力を尽くす」と述べた。
続いて町村信孝官房長官も「新法を成立させ、再びインド洋での給油活動をしていただきたい」とあいさつ。自民党の伊吹文明幹事長も「国連はテロとの戦いを加盟国に要請しており、みなさんはそれに応えて立派に任務を果たしてくれた」と述べた。
指揮官を務めた尾島義貴・第六護衛隊司令(四七)は「テロの抑止に主体的に取り組み、国際社会への責任を果たすことができた」と総括。活動が延長されなかったことに「一自衛官としては後ろ髪を引かれるところがある」と話した。乗組員は約四ヵ月ぶりの家族らとの再会を喜び合った。
海自は米国、英国、フランス、パキスタンなど十一カ国の艦船に七百九十四回にわたって計約四十九万㌔㍑の燃料を無償提供。ときわは今年七月十三日に母港の横須賀基地(神奈川県)を出港し、二十三回(計約五千㌔㍑)の洋上給油を実施した。
出迎えの自衛隊員が見守る中、接岸する海上自衛隊の補給艦「ときわ」=23日午前、東京・晴海埠頭で
しかし、全員が帰ってきたわけではない。
まだ、イラクでは航空自衛隊が空輸活動を継続しているので一区切りついたということである。
航空自衛隊が空輸活動 --> ここ
本来なら華々しく出迎えなければならないが、帰ってこれなかった隊員がいる。その数35名。
テロ対策特措法又はイラク特措法に基づく派遣で隊員が死亡していることがわかった。照屋寛徳議員による質問趣意書に対する政府答弁書で明らかになった。
一人の犠牲者も出していない
政府がずっと言い続けてきた説明だった。
下図の麻生太郎・前外務大臣のページを引用するまでもなく、小泉を筆頭に政府は犠牲者はなかったと説明してきた。
麻生太郎『サマーワからの撤収』
2006年7月号 『サマーワからの撤収』
イラクのサマーワに自衛隊が派遣されてから2年半が経とうとしています。この原稿を書いている段階では、まだ派遣隊員の撤収時期が決定されているわけではありません。しかし6月の第3週ころにはイラク政府に治安権限の一部を委譲することになると予想されます。つまり陸上自衛隊がイラクのサマーワから撤収できる条件が整うであろうということです。
マスコミ世論の関心は自衛隊の撤収時期に集中しています。しかし私は、このイラク派遣で自衛隊が成し遂げてくれた成果に、敬意と感謝を捧げたいと思います。
派遣期間を通して、自衛隊の現地部隊は立派に国民の負託に応えて、素晴らしい実績を挙げてくれました。フランス軍の機関誌「今日の軍隊」に「どうして日本人は成功しているのか?」という一文があるので紹介してみます。紙幅の関係から全部を掲載できないことを、あらかじめおことわりしておきます。
「自衛隊は確かに戦闘服を着ているが、自衛隊が人道支援を行っているのだということが地元住民からは広く理解されている」。その秘訣は、「自衛隊の部隊が現地に到着したときには、...(中略)... 迅速に現地政府、宗教指導者、現地部族の長に何度も接触した」ことで、「さらに、多くの地元代表団が東京へ招待され、サマーワと日本の各都市との間の交流も深まった。...(中略)... 教育には特別の関心が払われ、...(中略)... また保健・医療問題に特段の関心が払われ、病院、医療施設については、日本人医師が直接現場で関与した」と、「日本人の実践主義や政治的な配慮」を絶賛しています。(防衛庁編集協力情報誌「セキュリタリアン」 2005年8月号より)
考えてもみて下さい。イラク派遣の自衛隊は一人の犠牲者も出していないんです。野球の試合に例えれば、ノーヒット・ノーランみたいな内容じゃないでしょうか。イラクへの派遣部隊が得た高い評価は、これから日本が国際社会において「名誉ある地位」を占めようとするのなら、有効な基盤になることは間違いありません。
実績を挙げたのは陸上自衛隊だけではありません。航空自衛隊もC―130型輸送機を使ってイラクとクウェートとの間で、人道復興支援関連物資を中心とした空輸を継続しています。すでに総重量で400トンくらいの物資の輸送に成功しています。もちろん、海上自衛隊も輸送艦や護衛艦による1万4000キロメートルの航海を経て、自衛隊の車輌をクウェートに陸揚げしております。
医療支援活動の成果も大きいと思います。サマーワの母子病院で、分娩直後の新生児死亡率が、支援開始前に比べて約3分の1に改善しております。
給水活動も大きな成果で、これまで、1人1日当たりに必要な水が4~5リットルと前提をおいた場合、約1200万人分に相当する水を浄化した上で配給しているんです。
彼らの地道な努力と成果に対しては、アメリカ軍はもとより、関係している各国軍隊や国連からも賞賛の声が多く寄せられています。私が参加した5月の「2+2」でも、アメリカ側から重ねて「自衛隊の派遣等、日本に対して感謝する」との言葉がありました。
イラクの危険性を声高に言うことも大切でしょう。しかし、これまでいろいろと書きました側面も正しく評価しないと、公平性を欠くのではないでしょうか。
派遣隊員も「日本が今後国際社会と協調していかねばならない以上、ここでの活動は自衛隊にとっても、日本国にとっても財産となるはずです。そう考えて任務を遂行しています」と言っています。
10次にわたる部隊派遣によって、全国の部隊が一巡したことになります。40度を超す猛暑や砂嵐などの過酷な条件の下でも、派遣隊員の志気は高く、意欲的に任務を遂行しきろうとしています。隊員は、「事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえる」、そう宣誓して自衛隊に入隊しているんです。
しかし、進退何れかを決断するのは自衛隊員ではなく政治家です。従って、日本の国益を考えて決断しなくてはなりません。イラク派遣に深く関わった当時の党三役、またイラク撤収の決定に関わる外務大臣として、改めて任務を立派に遂行された隊員がいることを誇りに思い、心から敬意と感謝を捧げます。ありがとうございました。
あまりにも多い死亡者の数だ
その中でも自殺者とされるものが16名、もっとも多い。
そのほか病死、事故、そして不明まである。不明とはいったいどういうことだ。
とにかく大雑把な説明しかしておらず、事故なのか不明なのかさえ明かさない。
国の仕事に就き、遠い異国で犠牲となられた隊員なのに、なんで政府がきちんと報告しないのか。
もし、隠し事があって、きちんと国民に報告してないとしたら、
亡くなった人々の英霊は浮かばれない。
以下のような気がかりなニュースが伝えられていた。2005年7月8日
長時間の日本軍基地攻撃はシーア派の敵意増大を反映
8日午後2時30分、イラク南部の都市サマワにある日本占領軍の基地に対して、イラク・レジスタンス勢力は強力なロケット弾と迫撃砲弾を見舞った。
イスラム・メモのサマワ通信員は、レジスタンスの砲撃は1時間15分ほども続き、施設内にサイレンが鳴り響くなかで、濃い煙がたちのぼるとともに、日本占領軍の基地内ではいくつもの二次爆発が発生した。
いわゆる「人道支援イラク日本合同司令部」で通訳として働く基地内の情報筋は、イスラム・メモに対して、この砲撃は日本占領兵にも死傷者を出したが、犠牲者のはっきりした数字を示すことができないと語った。
・・・・・・
ちなみに米軍と有志連合の犠牲者のリストがある。
ここにはお隣、韓国の犠牲者もきちんと掲載されている。
もちろんここには日本国:Japan の文字はない。
イラクにおける犠牲者 Casualties --> こちら
アフガニスタンにおける犠牲者 OEF Casualties --> こちら
衆議院議員照屋寛徳君提出イラク帰還自衛隊員の自殺に関する質問に対する答弁書
--> こちら
一について 我が国は、平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法(平成十三年法律第百十三号。以下「テロ対策特措法」という。)に基づき、延べ約一万九百人の海上自衛隊員をインド洋に派遣してきたところである。二について 我が国がイラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法(平成十五年法律第百三十七号。以下「イラク特措法」という。)に基づき派遣した自衛隊の部隊の一部については、イラクに入国していない場合があることから、お尋ねの人数について確定的にお答えすることは困難であるが、平成十九年十一月七日現在までに、我が国は、イラク特措法に基づき、延べ約五千六百人の陸上自衛隊員、延べ約三百三十人の海上自衛隊員及び延べ約二千八百七十人の航空自衛隊員を派遣してきたところである。
三及び四について テロ対策特措法又はイラク特措法に基づく派遣と隊員の死亡との関係については、一概には申し上げられないが、平成十九年十月末現在で、テロ対策特措法又はイラク特措法に基づき派遣された隊員のうち在職中に死亡した隊員は、
陸上自衛隊が十四人、海上自衛隊が二十人、航空自衛隊が一人であり、そのうち、死因が自殺の者は陸上自衛隊が七人、海上自衛隊が八人、航空自衛隊が一人、病死の者は陸上自衛隊が一人、海上自衛隊が六人、航空自衛隊が零人、死因が事故又は不明の者は陸上自衛隊が六人、海上自衛隊が六人、航空自衛隊が零人である。また、防衛省として、お尋ねの「退職した後に、精神疾患になった者や、自殺した隊員の数」については、把握していない。海外に派遣された隊員を含め、退職後であっても在職中の公務が原因で死亡した場合には、国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号)の規定が準用され、一般職の国家公務員と同様の補償が行われるほか、その尊い犠牲に思いをいたし、哀悼の意を表するとともに、その功績を永く顕彰するため、毎年、自衛隊記念日行事の一環として、防衛大臣の主催により、内閣総理大臣の出席の下、自衛隊殉職隊員追悼式を執り行っている。政府としては、海外に派遣された隊員が得た経験については、今後の自衛隊の活動に最大限いかしてまいりたい。
不明とはどういうことか ほんとに自殺だったのか!?
・・・ テロ対策特措法、イラク特措法にもとづく派遣隊員の死亡者数 35名・・・
自殺者 | 病死 | 事故または不明 | 死者総数 | |
---|---|---|---|---|
陸上自衛隊 | 7 | 1 | 6 | 14 |
海上自衛隊 | 8 | 6 | 6 | 20 |
航空自衛隊 | 1 | 0 | 0 | 1 |
計 | 16 | 7 | 12 | 35 |
海外派遣の自衛隊員16人、在職中自殺...対テロ・イラク
政府は13日に閣議決定した答弁書で、テロ対策特別措置法とイラク復興支援特別措置法に基づき海外に派遣された自衛隊員のうち計16人が、在職中に自殺していたことを明らかにした。 社民党の照屋寛徳衆院議員の質問主意書に答えた。答弁書によると、今年10月末現在、両法に基づき海外に派遣された隊員のうち在職中に死亡した隊員は、陸上自衛隊が14人、海上自衛隊が20人、航空自衛隊が1人。このうち、死因が自殺だったのは、陸自が7人、海自が8人、空自が1人だった。派遣と死亡との因果関係については、「一概には申し上げられない」とし、退職後に自殺した隊員の数については、「把握していない」とした。
テロ特措法に基づきインド洋に派遣された海上自衛隊員は延べ約1万900人。イラク特措法に基づき派遣された隊員は、今月7日現在、陸自が延べ約5600人、海自が同330人、空自が同2870人。
(2007年11月13日23時58分 読売新聞)
2007年7月30日
参院選で惨敗したその翌日、
インド洋でイージス艦「きりさめ」海曹長が死亡していた。
安倍政権はこれをひた隠しにしてきた。
が、週間現代にすっぱ抜かれ9月8日(9月22日号)、明らかになった。
40日も隠していたことになる。
しかも、死因も死の状況も明かされていない。
7月30日。参院選の"歴史的大惨敗"翌日、インド洋上で大事件が起きていた――情報を開示しない「疑惑のアフガン支援」の実態は「テロ特措法」をはるかに超えている! 安倍"タイタニック"政権がひた隠す"亡国のスキャンダル"
ミニイージス艦自衛官【『きりさめ』海曹長】の「怪死」
7月13日、海上自衛隊の護衛艦『きりさめ』が長崎県の佐世保基地を出航した。目的地はインド洋。任務は「テロ特措法」に基づき、アフガンに駐留する米軍等の後方支援として多国籍軍艦艇への給油活動を行うことである。
『きりさめ』は「ミニ・イージス艦」と呼ばれる最新鋭の護衛艦だ。イージス艦と同じ形式のミサイル発射機を装備し、同時に多くの目標に即座に対応できる。
インド洋艦船「きりさめ」で自衛官が自殺か2007年09月10日18時54分
防衛省の増田好平事務次官は10日の記者会見で、テロ対策特別措置法に基づいてインド洋に派遣されている海上自衛隊の艦船に乗務していた自衛官が7月末に死亡していたことを明らかにした。増田次官は原因について「自殺の疑いはある」と述べた。乗組員の精神的なケアを行うために要員を派遣したという。
関係者によると、死亡したのは20歳代の男性自衛官。この自衛官が乗船していた護衛艦「きりさめ」は7月13日に長崎県佐世保市の海自佐世保基地を出航し、インド洋上で約4カ月間にわたって補給艦「ときわ」を護衛する任務についているという。
(asahi.comより)
asahi.com 02/12/05
<過労死>インド洋派遣の自衛官死亡 海自が「公務災害」認定
02/12/05・テロ対策支援法に基づきインド洋に派遣され、今年5月、対米支援活動中に死亡した海上自衛隊護衛艦「さわかぜ」の機関科員で海曹長、渡辺省三さん=当時51歳、死亡後准尉に特別昇任=について、海上自衛隊が過労などが引き金となった心筋こうそくと断定し、公務災害と認定していたことが5日分かった。
海自によると、渡辺さんは、死亡する前の1カ月間の残業時間が基準(100時間)を超える約140時間にのぼっていた。このため、猛暑など劣悪な環境下での心労も重なり、心筋こうそくになったとして公務災害と認定。遺族に補償年金が支給されているという。
渡辺さんは今年2月、さわかぜに乗って佐世保基地を出航。インド洋で支援活動にあたっていたが、5月8日、艦内の食堂で同僚と会話をしていたところ突然倒れ、間もなく死亡した。
ウィキペディア
自衛隊の派遣中、戦闘以外の要因で3人の自衛官が死亡している。[1]
* 2002年5月8日、インド洋沿岸国に入港中の護衛艦内で突然の心停止により死亡。
* 2002年6月8日、ドバイ市内での交通事故により死亡。
* 2007年7月30日、洋上の護衛艦内で死亡(自殺の疑いもあるが捜査中)。
補強記事:
http://www.asyura2.com/07/senkyo43/msg/1010.html
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投稿者 hal : 2007年11月24日 05:52
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