超絶 凄(すご)ワザ!「ホッピング世界記録を目指せ!」(後編) 2015.09.12


・スリーツーワン…。
(ブザー)「凄ワザ!」が…種目はホッピング。
全米で注目を集め世界大会まで開かれているプロスポーツだ。
中でも花形はハイジャンプ!
(歓声)その第一人者がこの男…皆がフレッドに憧れホッピングを始めた。
ところがこの大会ではすっかりその輝きを失っていた。
ホッピング界に下克上を起こしたのはこの男!身長180cmの大男ビフ・ハッチソンだ。
フレッドより一回り大きい体格で力任せの大ジャンプ!その高さ…。
バスケのゴールも上回る超絶の高さ!よ〜し分かった!体格差をものともしないホッピング。
「凄ワザ!」が作ろうじゃないか!最新のホッピング。
実は空気の力で跳び上がる。
その空気侮っちゃあいけない。
こちらのロケット空気の力で地上まで浮き上がりそれからエンジン点火。
200トンのロケットだって軽々持ち上げる。
この力を自在にコントロールできれば産業界に革命が起きるはずだ。
究極のホッピング作りは夢の技術につながっているのだ。
挑むのは日本を代表する凄ワザの持ち主たち。
国内屈指の空圧機器メーカーにあのはやぶさの製造に関わったパッキンメーカー。
前回ありったけの知力と技術を注ぎ込み究極のホッピングを作り上げた。
計算では3m20cm以上跳ぶスーパーホッピングだ!満を持してのテストジャンプ。
ところが!何と2m40cmすら跳べない。
一体何が起きたのか。
こよいついに世界記録に挑戦。
日本の技術を見せつけろ!
(拍手)さあ始まりました。
「超絶凄ワザ!」。
MCの千原ジュニアです。
アナウンサーの池田伸子です。
今回は企業同士が協力してコラボ形式で一つのホッピングを作り上げます。
山内さんバンクーバーまで行って何をしているの。
食事しかもう記憶に残ってない。
あまりにも衝撃すぎて記憶がちょっと飛びそうに…。
実は記録を狙い足を6cm長くしていた。
ホッピングは空気を圧縮した分だけ高く跳べる。
足を長くすれば空気をより圧縮できるはずだ。
しかしこれが裏目に出た。
という事で今回はフレッドさんにもお越し頂きました。
よろしくお願いします。
山内さんがお持ちのものが実際にバンクーバーにテストで持っていかれた試作品です。
そのお隣の宮下さんがお持ちなのが改良を加えていない高さのものです。
とにかくホッピングの性能を上げるという方向で前半取り組んでたんですけれども実際にはそれも使いこなせなければ性能を引き出せなければ全く意味がないものだなと。
(西川)失敗はしたんですけど問題点ってのはいくつかやはり浮き出てきましたのでそういう意味では大きな収穫だったのじゃないのかなと。
ではここから改良に乗り出すわけですけれどもここで何とですね開発チームの前に衝撃的なニュースが飛び込んできました。
これ7月に行われたホッピングの世界大会の様子です。
今跳ぼうとしているこの方がですね今の世界チャンピオンなんですね。
体格すごく大きくて180cm81kgあるんですね。
フレッドさんは175cm70kgです。
体重差でいうと10kg以上違うんですね。
跳びました!この高さ。
この高さがね大変な高さなんですよ。
実は…。
聞こえました?ワールドレコード。
ワールドレコード?自分で塗り替えた?そうなんです。
3m6cmから3m20cmに更新してしまったんです。
14cm!ちょっとフレッドどうするよ。
どうする?どうする?じゃああのバーを上げないといけないんですね。
3m20cm。
この記録を目指す事になります。
これは難しいわ…。
フレッドさんの記録は何cmでしたっけ。
2m84か…。
なので今世界記録保持者であるその選手よりもやや体格で劣るフレッドさんがここからこの記録を超えるには皆さんの力が必要になってくるわけです。
設定のしかたにミスがあったと。
テストジャンプの大失敗は足を長くした事にあった。
もっと空気を圧縮したいが足は長くできない。
一体どうする。
最初から空気を目いっぱい入れて強い反発力を得るという。
しかし!この作戦実はフレッドが以前来日した時に試していた。
カッチカチの空気を踏み込めず一度諦めていたぞ。
ここにきて禁断の作戦復活。
カッチカチでも踏み込めるようにできればいけると考えた。
そのためには踏み込みを妨げる抵抗をなくす必要がある。
注目したのは筒の穴。
実はホッピングには空気の部屋が2つある。
上は空気を圧縮。
一方下では空気が出入りしている。
いかに効率よく出入りさせるかがポイントとなる。
そこで強度が許すかぎり穴を増やす設計に。
工夫はまだまだある。
実は山内ある約束をしていた。
ホッピングの足が当たる軸受けにローラーをつけたいという。
本番まで2週間。
土壇場で設計をやり直す。
これまでどんな注文にも応えてきた山内。
真価が問われる。
一方空気漏れを防ぐパッキンも改良する。
空気を目いっぱい入れると内圧が高くなり空気が漏れやすくなる。
これまでより更に丈夫なパッキンが必要だ。
そこでゴムの配合から見直す。
これまでよりゴムを30%硬くする事を目指す。
この先は取材NG。
極秘の調整が続いた。
こうして硬さを増したU字パッキンとフレッドの気持ちに応えたローラーベアリングが完成。
これなら空気を目いっぱい入れても踏み込めるはずだ。
一方フレッドも動きだしていた。
スポーツ科学専門の伊坂教授の下バランス感覚を鍛える。
空中でのフォームを正す事が狙いだ。
日本の仲間の思いに応えたいと特訓に励む。
次に訪ねたのはシューズメーカー。
世界初のホッピング専用シューズを作るという。
担当は研究開発部の…早速足を測定。
すると…。
こちらが測定結果になります。
左右の足に違いが。
踏み込む時に力が均等にかかっていない可能性がある。
こちらがホッピング専用シューズ。
特徴は内側のゴムとくぼみ。
これが筒にぴったりはまり繊細な操作が可能となる。
帰国後も特訓を続けたフレッド。
やれる事は全てやった。
再びチャンピオンになるために日本の仲間のために誰よりも高く跳ぶ!いよいよフレッドの世界記録への挑戦が始まる。
世界大会のルールに基づき…判定は世界大会の公式審判にお願いした。
何か音楽聴いて集中力をね高めてはるんでしょうけども。
ようやくここまで形になりましたので今日是非記録に挑戦して跳び越えてほしいと思います。
出せる力は全て出し尽くしたと思いますのできっといい結果を残してくれると信じてます。
まずはどこからいくんですか?一番最初はですね2m40cmから参ります。
この高さはバンクーバーで…。
あそうか!バンクーバーで失敗した高さなんや。
この2m40からスタートします。
それではお願いします。
(ブザー)え…。
バンクーバーの悪夢がよぎる。
(ブザー)
(拍手)余裕を持って跳び越えました。
すごい余裕あったよね。
今度は高く跳ね上がった。
ホッピングの性能も高そうだ。
さあどれぐらい上げましょう?へ〜85。
一気に上げます。
(山内)いきなりいきますね。
いきなりね…。
力を温存したいフレッド。
一気に45cm上げて自己記録更新を狙う。
より高く跳ぶため空気を更に入れる。
カッチカチにした空気。
踏み込めるのか?かなり表情が引き締まってますね。
緊張感がすごいですね。
それではお願いします。
(ブザー)自己記録への挑戦です。
2m85cm。
強く踏み込みます。
跳び上がった。
あ〜越えた!お〜!一発で自己記録を更新してみせた。
驚異の集中力。
すげえ!やりました。
鳥肌立ちませんでした?
(西川)そうですね。
ちょっと少し泣けてきそうに…。
この時点で泣けてきそうですね。
注目の踏み込み。
かなり深い。
改良が効いている。
踏み込んでなんぼというところはあったのでかなりいいところまでホッピングの性能を引き出してもらえてるとは思います。
さあ続いてはどこまでバー上げましょう。
お〜!いく?という事は高さは?3m22.5。
1インチ高いという事だそうです。
めちゃくちゃ高いよね。
これいったらすごいけどな〜。
それではフレッドさん世界新記録に挑戦です。
(ブザー)世界記録への挑戦1回目です。
大きく踏み込んで…どうか。
失敗。
しかし注目すべきは足のライン。
フレッドが本来のフォームで跳べば足は引っ掛からないはず。
さあそれでは世界新記録へ2度目の挑戦です。
(ブザー)さあ大きく踏み込んで3回のジャンプ…。
あ〜!これも近かったか。
近かったか…。
チャンスは残り1回。
極度のプレッシャーがフレッドにのしかかる。
再調整の時間をとり心を落ち着かせようとする。
その時!アクシデント発生!フレッド調整中に抜いた空気を入れ忘れたらしい。
痛めたのは足首の古傷。
足を引きずるフレッドに中止を言い渡す。
フレッドにも譲れない思いがある。
ホッピングと出会ったのは8歳のクリスマス。
ホッピングは引っ込み思案だった少年に自信を与え世界を大きく広げてくれた。
ひたすら練習に打ち込み世界トップクラスの選手に。
ここで逃げるわけにはいかない!絶対痛いんですけどね足。
そうですね。
(フレッド)オーケー。
さあそれでは世界記録へ最後の挑戦です。
(ブザー)フレッドの挑戦。
狙うのは世界記録です。
大きく踏み込みます。
高く上がった。
どうか…。
う〜ん…。
記録更新ならず。
もはや公式記録にはならない。
だがこのまま終わりたくない。
(ブザー)足はすでに限界を超えている。
(ブザー)それでも跳ぶのは日本の仲間に報いたいからだ。
(ブザー)
(拍手)
(一同)ありがとうございます。
(山内)いいもの見させてもらいました。
(フレッド)ありがとうございます。
(拍手)自己ベストは超えましたし新記録を超える以上の何かこう…強いものを見せて頂きましたよ。
ありがとうございます。
ホントにちょっと鳥肌が立ちました。
ベストを尽くした結果ですので後悔もないですし満足してます。
いずれはフレッド選手が世界記録に達するというのを確信を持って期待してます。
ホントに感動的なものを見せて頂きましたけど本来ホッピングってもっと楽しいもんちゃうの?日本の凄ワザとアメリカ人のど根性!彼らが見せた跳躍が未来を切り開く日は近い。
2015/09/12(土) 16:45〜17:15
NHK総合1・神戸
超絶 凄(すご)ワザ!「ホッピング世界記録を目指せ!」(後編)[字][再]

ホッピング高跳び世界記録に挑戦!日本を代表する技術者が結集。しかし、テストジャンプでまさかの大失敗、もう一度開発し直す。ものづくり日本の意地を世界に見せつけろ!

詳細情報
番組内容
日本のものづくり技術を結集し、世界記録に挑戦!今やアメリカを中心に世界大会が開かれる「ホッピング」。その高跳び世界記録3.2mに挑む。鍵は「空気圧」エネルギー。はやぶさプロジェクトにも参加した企業も参加し日本代表チームを結成。だが凄(すご)ワザの限りを注いで開発した試作品で、まさかのテストジャンプ失敗。設計を大幅に変更し開発し直すことに。ものづくり日本の意地を見せて世界記録を打ち立てられるのか!?
出演者
【出演】挑戦企業…コガネイ,三菱電線工業,アシックス,立命館大学教授…伊坂忠夫,【司会】千原ジュニア,池田伸子,【語り】千葉繁

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
バラエティ – その他

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サンプリングレート : 48kHz

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