人気グループ「嵐」が秋の大型連休(19~23日)中の4日間、宮城県利府町の宮城スタジアムで大規模コンサートを開催するのに合わせ、同町はJR東北線利府駅などで、職員約70人が嵐ファンの案内誘導や公共施設開放で「おもてなし」する。町は「復興に取り組む町を全国に発信する貴重な機会」と張り切っている。
 スタジアムで大規模催事が開かれるたびに周辺の道路が混雑するため、町はその都度、町民に理解と注意を呼び掛けてきた。今回は来場者が20万~25万人と人数、期間ともかつてなく大規模のため、シティーセールスを兼ねて歓迎態勢を組むことにした。
 期間中、担当職員が利府駅からシャトルバスや徒歩で会場に向かうファンの誘導案内と、交通や飲食店の情報提供、苦情や問い合わせに対応。町観光協会が実施する案内図配布や手荷物預かりなども手伝う。
 駅前に復興支援への感謝を記した横断幕を掲げ、地元企業の製品も一部紹介。駅からスタジアムに向かう途中にある町役場はトイレや休憩所として開放する。
 来町者が快適に通行できるように、16日は自発的に職員親睦会の約200人が町役場周辺を清掃した。
 町政策課は「縁あって利府を訪れるファンの皆さんに、よい思い出を持ち帰ってほしい」と話している。