当番組は同時入力の為、誤字脱字が発生する場合があります。
≫今、映った木の実はスズカケです。
≫こんばんは。
≫早速、今日のコメンテーターをご紹介いたします。
おなじみの憲法学者木村草太先生です。
どうぞよろしくお願いします。
阿蘇山噴火のニュースが今日ずっと流れています。
まず、噴火直後は白い煙でした。
後ほどご説明します。
そして黒煙になりました。
10分ほどしてその黒煙は白い煙に変わりました。
今、後ろに映っているのはちょうど現在の阿蘇山なのですが手前、グリーンに見えるところが緑。
左、こうこうと明かりが明滅しているように見えますがこれは自動販売機の明かりを高感度カメラですので極端に捉えております。
そして緑の後ろ、背景に黒いシルエットが見えます。
これが阿蘇山。
そして画面のほぼ中央部に白い噴煙が上がっているのが見えるでしょうか。
右の方向に行きますと煙に見えるのは雲かもしれません。
そして画面向かって左側の方向に黒っぽく見えているのは煙が西の方向に流れているというふうにみられているわけです。
噴石が火口周辺にも出ました。
そして火砕流が起きたのではないか一部ともいわれています。
≫白く上がっていた煙が瞬く間に黒く変わる。
阿蘇山で爆発的な噴火が起きた。
≫阿蘇中岳の火口から3kmの場所に来ています。
現在も火口からはかなり濃い噴煙がずっと上がり続けています。
≫突然の噴火に驚く住民。
≫阿蘇観光で最もにぎわう場所の1つ草千里のレストハウスの前に来ています。
普段はたくさんの観光客がいるはずなのですが今いるのは警察や消防などの車が多く見られます。
警戒態勢を強めています。
ここからちょうど3km先に中岳の火口があります。
夕方5時半になるのですが今もかなり濃い噴煙が上がり続けています。
≫阿蘇中岳が爆発的噴火を起こしたのは今日午前のことだった。
気象庁の監視カメラの映像。
白く上がっていた噴煙が突然、変化した。
午前9時40分過ぎ真っ黒い噴煙が山肌をはうように広がっていく。
これは火口から東へ3km。
阿蘇火山博物館から見た映像だ。
10分ほどで噴煙が到達。
何も見えなくなった。
このとき付近には多くの人がいた。
高台から火口を撮影していた観光客。
≫駐車場の観光バスが慌てて出て行く。
当時博物館には韓国、台湾、香港から来た観光客が80人ほどいたという。
黒い噴煙から逃げる車。
阿蘇パノラマラインを走っていく。
≫空から噴火を見ていた人もいた。
上空2000mに達した噴煙。
≫爆発的噴火から2時間後。
火口周辺の避難用の建物には大量の灰が降り積もっていた。
午後6時の段階では図に示した火口周辺地域が立ち入り規制になっている。
ここに人が住む住宅はなく最も近いところは北に5kmほどの坊中地区だ。
坊中地区の東側に住む高木正明さん。
田んぼの様子を見ていたとき背後ですさまじい音がしたという。
≫高木さんが撮影した映像。
風は明日にかけて北から北西方向に向かう予想で熊本県内を中心に灰が降る恐れがある。
噴火は、現段階で2種類が考えられる。
1つはマグマが上昇し火口から噴出するマグマ噴火だ。
もう1つは、上昇したマグマが地下水と接触し大量の水蒸気が発生することで起きるマグマ水蒸気噴火だ。
専門家によると映像では噴火直後まず水蒸気によるものとみられる白い噴煙が立ち上りその後、今度はマグマ由来の温度が高い黒色の噴煙に変わった。
≫阿蘇山は数万年前から噴火を繰り返していた。
今回のように火砕流が伴う噴火は1979年以来とされこのときは死者3人重軽傷者11人を出した。
前回の噴火は去年11月小規模な噴火だった。
去年秋からマグマが上昇し山が膨らむ山体膨張が観測されていた。
今後の噴火の見通しは…。
≫4年前にはあの東日本大震災が起きた。
その後、阿蘇山では火口北西側で一時地震活動が活発化。
少量の火山灰を噴出した。
これまで各地の火山は比較的静かだったが今は本格的な活動期に入った見方も出ている。
昨日は諏訪之瀬島でも噴火が発生。
また、桜島やいまだ全島避難が続く口永良部島など各地で噴火が相次いでいる。
≫阿蘇市、そして南阿蘇村高森町とこの3つ合わせてもおよそ5万人の方々が周辺で暮らしていらっしゃってそこは田畑が広がっていく美しい光景が見られる。
そういうことを考えますと自然と折り合いながら生きていくことの厳しさを感じますし、やっぱり農業被害で火山灰というのは本当に深刻ですしあと降灰があると洗濯物も干せない。
日常の中でつらさというものは出てきているわけですよね。
次のニュースにまいります。
がらっと変わりまして国会前ですが現在の生の映像ですが7時半くらいからかなりの人出ではあったんですがまだ多くの人が国会前でデモをしております。
今日安保関連国会のことも含めましてさまざまなところ後ほどちゃんとお伝えしますがその前に我々のスタッフの1人があるものを発見したのでそちらから先にお伝えします。
集団的自衛権が認められる政府側の大いなる根拠になっているのは砂川判決ということがいえると思います。
今から、およそ55年前1959年砂川判決というのがありました。
これをめぐってはいや、これは米軍駐留が合憲かどうかの判例であってそれ以外関係ないという人といや、これはとっても関係あるんだ。
集団的自衛権のことは含まれちゃってるんだからというのが政府の根拠。
真っ二つですよね。
そういう中で、当時この砂川判決に関わった判事の方その中心人物のお一人の今はもう他界されておりますがそのお宅にお邪魔して書庫でさまざまな資料を見せていただいていたところ最高裁のこの裁判所の判例集というのが見つかりまして、その中で砂川判決に関しまして自筆のこの方が書かれたとみられる細かい達筆の字で書かれたメモが見つかりました。
これを判読していきますとこれ砂川判決から3年後に書かれているようですがこれを判読させていただきますとお隣の木村さんがおっしゃっていたことと合致する話が出てきております。
≫おととい私たちは都内のある家を目指していた。
砂川裁判の判事たちが当時何を考えていたのかその手がかりを得るためだ。
この3か月私たちは砂川判決を出した最高裁判事15人の親族を探し回った。
そして、ようやく1人の人物に行き当たった。
≫テレビカメラが初めて入る書斎。
棚に並んでいるのは戦後、最高裁判所が判断した数々の判例集だ。
この書斎の主だったのは砂川事件判決の最高裁判事、入江俊郎氏。
≫全員一致でもって判決を下した次第であります。
≫入江氏は戦後法制局の中心人物として日本国憲法作成に携わりその後、51歳の若さで最高裁判事に就任した。
以来最も長く最高裁判事を務め砂川事件をはじめ数多くの憲法裁判に関わってきた。
私たちは、本棚から砂川判決の判例を見つけた。
ページをめくると判決文の上の余白に文字が書かれていた。
≫メモがかれたのは昭和37年。
砂川判決から3年後だ。
何が書かれているのか。
≫アメリカ軍の駐留が合憲か否かが争われた砂川裁判。
このメモは判決にどんな意味を込めたのか入江判事自らが解説するものだった。
中でも鍵を握るのはこのくだりだ。
≫政府・与党は砂川判決が認める必要な自衛のための措置の中に自衛隊が他国を防衛できる集団的自衛権の行使も理論上含まれていると主張している。
しかし、その文言の真上に入江氏が記していたのが先ほどの言葉だったのだ。
≫つまり必要な武力や施設といった自衛隊の存在自体について判決はなんら判断していなかったと入江氏は書き残しているのだ。
更に自衛隊の規模や範囲などについても…。
≫判決では戦力の不保持をうたった憲法9条第2項と自衛隊の関係についても全く触れていないというのだ。
そもそも、自衛隊自体の存在にすら踏み込んでいないという砂川判決。
判決が出た1959年は自衛隊が発足して、わずか5年。
武器や装備を米軍の払い下げでまかなっていたほど米軍に頼りきっていた時代だ。
それなのに集団的自衛権の行使まで射程に入れていたなどということがあり得るのだろうか。
専門家はこの入江メモをどう見るのか。
≫長年、入江氏を研究してきた高見勝利教授。
≫そして、このメモについて先ほど政権幹部の1人にあてました。
そうしましたらその政権幹部のお一人はメモは集団的自衛権をはっきり否定しているわけではない。
こういうものが出てきても全然動じないという反応がありました。
木村さんが常々おっしゃっていることと全く…。
裏打ちするかのような判事の方の1人のメモが見つかった。
どうでしょうか。
≫今回のメモですけど内容としてはやっぱりそうかという内容ですし私がここでお話したことというのは別に私が勝手に言っていることではなくてほとんどの憲法学者がそうだよねというものを説明しているに過ぎないわけですね。
法解釈や判例分析の訓練を受けた人があの判決文を見ればこういうことをおっしゃっているんだと。
特に自衛の措置とそれから、武力を持っての自衛権の行使を意識的に使い分けているということはすぐわかることなんですね。
≫自衛の措置と自衛権の行使は違うんだと。
≫もちろん、そうです。
自衛の措置というのは本当にいろんな手段があって外交協力とかあるいは文化交流なんかも含むはずですし砂川判決で問題になったように外国軍に駐留してもらうという概念も含んでいるはずです。
その中で、武装組織を組織しての武力行使の自衛というのはその中の一種のわけですけどそれを本当にどこまで自衛の措置として認めているのかということについてあの判例では米軍の駐留ということにしか判断をしていなくて判決の集団的自衛権の行使を認めるつもりであればはっきりと集団的自衛権を行使してよいそのための組織を持ってよいと書いたはずですからそういうことが書いていないということはその点については判断をしなかったのだろうと読むのが普通なわけですね。
これは資料によって証明されたということはこれは解釈に精通した人でなくてもああそうかと納得していただける重要な発見なのではないかと思います。
≫ましてや、あの当時これに関してアメリカからのいろんなプレッシャー的なものがあったともいわれていることまで加味して考えるとそういういろいろな中からああいうメモが記されているような気が勝手ながらちょっとしてしまいました。
≫あのときの裁判所が置かれた立場というのは当然、アメリカや日本政府からのプレッシャーもあったでしょう。
他方で当時の自衛隊違憲論のものすごい強い圧力もあった中でどうせなら自衛隊が違憲と言ってくれというような圧力も当時、あったはずなんですね。
なので、そこであえてその自衛権の行使とか自衛隊の組織には踏み込まなかったということだと思うんですね。
≫それにしても、先生のような専門家に聞くから私もわかるんですけどそうじゃなかったらやっぱり法律の言葉って自衛権の行使と自衛的措置は全く違うというのはわからないんですが混同してしまって難しいですね。
≫法律用語というのは似ているけど全然違うというのはよくありますし私もここでコメントするときにメモばかり見ていると指摘されるんですがこれはやっぱりきちんと言葉を使っていかないといけないから見ているということですね。
大事なのは法律用語というのは全部の体系を勉強しようとするともちろん法学部でちゃんと勉強しなきゃいけないんですけど1つの論点についてしっかり理解しようと思えば普通の方が普通にきちんとした説明を聞けば理解できることだと思います。
砂川判決が根拠にならないというのは今回のお話ではっきりわかっていただけたと思うしそれをわざわざ持ってきたということはその程度の根拠しかないということを逆に示していると思いますね。
≫なるほど。
だけど木村さんがメモばかり読んでいるという批判とかそういう評価を僕は周りで感想を聞いたことがないですけど周りで言われますか?≫やっぱり、ちゃんと前を見てしゃべれと言われることがありますね。
≫主に厳しい奥様じゃ?≫そうですね。
さて、先にこの砂川判決に関するメモについてお伝えしました。
そして…。
≫こうして安保法案をめぐっては今、明らかになるということがある中ですが政府・与党は今週成立させるという方針で揺るぎはありません。
今日の国会での動きそして先ほどチラッと国会前のデモをお伝えしましたけどそうしたデモ、各地で行われています。
昨日、私も大阪で行われたデモの取材に行ってまいりました。
併せてご覧ください。
≫今夜7時半平日にもかかわらず安保法案に反対する人たちが国会前を埋め尽くした。
≫国会正門前です。
今、歩道に多くの人が集まっていまして今、車道にあふれ出そうとしています。
≫当初、警察が歩道にとどめようと抑えていたが声を上げる人たちは勢いを増すばかりで結局、国会前の10車線にわたる車道全てを埋め尽くした。
その数は警察関係者は1万7000人主催者は4万5000人とした。
ノーベル賞作家大江健三郎さんも声を上げた。
≫大阪では昨日目抜き通りの御堂筋を反対の声を上げる人々が3時間近くかけて行進した。
≫大変な熱気が道路を埋め尽くしています。
制服姿の高校生もいます。
老若男女、本当にいろんな方がいらっしゃいます。
≫主催者によると関西では最大規模となるおよそ2万人もの人が集まった。
≫反対の声に包まれた国会。
今日は朝から安倍総理も出席して集中審議が行われた。
目立ったのはこの局面でもなお二転三転する中谷大臣の答弁だ。
≫更に初歩的な質問に答えられない場面も。
≫総理が中谷大臣の答弁を補佐することも多く見られたがその総理自身も…。
≫これまで総理がこだわっていたホルムズ海峡での停戦前の機雷掃海。
≫だが今日、公明党の質問に…。
≫更にPKOについての審議でも紛糾した。
これまで自衛隊が武器使用できるのは基本的には正当防衛だけだった。
今回新たに住民を保護するためにも使えるようにする。
仮に自衛官が武器を使って相手を殺傷した場合罪に問われかねないと指摘された。
≫結局、中谷大臣はこの答弁を撤回した。
この週末「報道ステーション」が行った世論調査。
安倍内閣の支持率は39.8%と2.6ポイント下落した。
安保法案について、政府の説明が十分だと思うとした人は11%。
十分だと思わない人が8割を占めた。
政府・与党が目指す今週木曜の成立をよいと思う人は21%。
思わないが60%だった。
≫今日も国会で…。
今日もというかずっと前から防衛大臣を含めてふらついていますよね。
答弁が。
総理もそうです。
やっぱり、これだけさっきのPKOのことに関してもそれ以外の戦禍に関してもそれから、さまざまな…。
ホルムズ海峡にしてもこれだけ話がふらつくというような印象を受けているとすればもっと時間をとってくださいよというのがあると思いますしまたもちろん賛成のデモもあります、この法案の。
でも、一方では反対のデモもこうやってあるということ。
両方じっと重視したらまた時間が必要なんじゃないでしょうかね。
≫昨日デモを取材してきましたけど法案自体に反対という方も多くいらっしゃいますけれども法案にではなくて法案に賛成とも反対とも言い切れないけど進め方がおかしいよねということで参加していらっしゃる方も多くいらっしゃったんですね。
≫こちら、名護市辺野古では1か月中断していた工事を再開させる準備が進められています。
そんな中ですが今日、翁長知事が仲井真前知事が行った埋め立て承認を取り消すと表明しました。
これは辺野古移設にどう影響していくんでしょうか。
≫翁長知事は工事を1か月中断して行われた政府との集中協議を経て今日、埋め立て承認の取り消しというカードを切った。
そのきっかけは、集中協議での政府側での対応だったという。
≫反対派の住民からは拍手が起こった。
≫しかし、辺野古沖では埋め立て工事に向けた準備が着々と進んでいる。
≫政府が工事継続に自信を持つのには理由がある。
≫沖縄県が正式に埋め立て承認の取り消しに踏み切れば防衛省側は行政不服審査法に基づき不服申し立てをする。
その審査は第三者ではなく同じ政府内の国交省が行う。
国交省が承認取り消しの効力を停止すると判断すれば、辺野古での工事を続けることが可能となる。
沖縄県はその対抗策として工事差し止めの訴訟を起こす可能性もある。
そうなれば政府と沖縄県が法廷で争う異例の事態となる。
≫ここは国民と県民とを分けずに国民と県民は当然のことながら重なっているわけですからちょっと、なんでこんなふうになっちゃうんだろうという気持ちが強くあります。
いかがですか。
≫法律というのは少なくともこのラインは持ってくださいというラインでして当事者のコミュニケーションが十分で信頼関係があればそれに反するということはないわけですね。
今回、ここまでもつれてしまったのは、やはり国と沖縄県のコミュニケーションが成立しなかったということでこれ自体は非常に残念なことだと思います。
コミュニケーションを円滑にするために最低限守らなければいけない条件はなんなのかということを国のほうにもちゃんと考えてもらう。
ここが出発点になるはずですしそのときに法律を参照するということが大切なのかなと思います。
今、埋め立て承認の取り消しという話ですけど埋め立て承認が合法だというためには環境保全ですとか災害の防止事業の合理性といったさまざまな細かい条件を満たす必要があります。
それが本当に今回あるのかということが今後まず問われる展開になると思います。
私自身はそうした細かい事業自体の条件に加えてそもそも、基地設置によって自治権を制限していい十分な法的根拠があるのかということを問うていくことが大事なのではないかと思います。
今一度思い出してほしいんですけど沖縄国際大学でのヘリの墜落、あるいはこの前の相模原市での火災。
こうしたときにわかるのが基地の設置は自治体の自治権を大幅に制限するということなんですね。
自治権というのは憲法で地方自治の章で保障された憲法に沿って与えられた重要な権限ですからこのときに、日米両政府が合意すればいくらでも制限していいですよというような今の政府が前提にしているルールで本当にいいのかということをもう一度考えてほしいと思います。
訴訟になれば、これが憲法の理念に沿ったルールなのかどうかというのを考えるうえで非常に重要な訴訟になると思います。
≫かねてより、木村さんがおっしゃっている憲法95条住民投票にまでつながっていく1つの憲法で保障されている世界を自治権のためにきちっとやるべきではないかということにつながっていくお話ですねこれは。
≫そうです、自治権を制限するのであれば条約とか政府に丸投げの判断ではなくてこの自治体をこの範囲で権限を制限させてくださいと国会がまず法律で決めてこれでいいですかということを地元の自治体に承認をとる。
こういう手続きを踏むべきですし憲法自身がそれを予定しているといえるわけです。
おっしゃった95条という条文です。
≫そもそも普通に考えても昨年12月の総選挙で信を得たというふうに政権側はおっしゃるわけですけど政策集に一文ちょっと載っている部分でそれが果たして、安保法案安保法制なるものが1つ課題になって論点になって選挙が行われたというかと別問題違うんじゃないかという方も多いんじゃないでしょうか。
一方の昨年の1か月前の11月に行われた県知事選、沖縄の≫毎月1回、東北の被災地の1か所を生中継で見つめさせていただくコーナーをずっと続けておりますが11日ということで先週の金曜日にこちらの宮城県の塩竈と宮城野区この2か所を生中継で結んでということを放送しようとしていましたがあの宮城県で言いますと大崎市を中心とした大変な大雨による被害浸水がありましたのでこのコーナーは延期させていただきました。
まだまだ被害、この副作用後遺症というものがずっと続いている苦しみの中にありますが苦しみの中の希望をということで今日放送させていただくということにいたしました。
ご覧ください。
ここは宮城県・塩竈の老舗のお寿司屋さんすしてつです。
親方のシラハタ・タイゾウさん65歳が握っているお寿司。
タネは今が旬のサンマやメバチマグロ。
今日はシャリに注目してください。
真っ白に光っているこのシャリ。
実は値段は普通の米の3倍近くします。
親方が惚れ込んだこの米は今、映りましたカウンターに座っていらっしゃるスズキ・ヒデトシさん73歳から仕入れています自慢のお米です。
すしてつから10kmほど離れた仙台市宮城野区スズキさんの田んぼが映ってきました。
田んぼの豊饒な水が川を伝って海へと流れ、その養分で育ったプランクトンを魚が食べ魚をとって人間が食し人間がまた田んぼを耕す。
田んぼと海との壮大なる神話性のドラマ。
あの日です。
大津波でスズキさんは弟さんご夫妻を失いました。
自慢の田んぼも水浸しになった塩害とヘドロです。
汚染された表面の土をなんとか全て削り取って新しい土と入れ替えなければ使い物にならない。
これが常識でした。
でも、こんな言葉もあります。
これをどん底だといえる間は本当のどん底ではない。
シェイクスピアの言葉です。
海水とヘドロを全てのみ込まれた田んぼの光景を目にしたときはどん底かと思いましたがしかし、困難の中でチャンスを見出していく人がいるんです。
スズキさんはヘドロは宝だ。
海からの贈り物じゃないかと。
ヘドロに含まれている腐敗菌を分解さえすれば元の土になかったミネラルと養分だけが残って前よりひょっとするといい土になるんじゃないのか。
さあ、スズキさんは思い立ってまず田んぼに水を入れて土をかきならすしろかきで塩分濃度を下げた。
ヘドロと土を一体化させた。
そこへ、乳酸菌、酵母などの微生物を加えてみた。
その微生物はヘドロの中の腐敗菌だけをせっせと分解してくれた。
震災からおよそ3か月後の田植え。
懸命に稲を育てて、夏の夜稲が寝苦しくないようにと深夜まで水をかけ続けた。
そして愛情を込めて津波からわずか半年の秋わずかながらのササニシキとひとめぼれが実ったのだ。
そして今は独自の堆肥を使うなど自然の回復力を高めていくことのみを考え続けて震災前よりも深い味わいになった米がたわわに実っている。
先週の大雨で多くの被害が出ました。
本当につらい。
しかし、ここの稲は被害をもろに受けることはなかったんです。
すしてつの親方シラハタさんはスズキさんの米は程よい粘りがあり食べたあとに甘みが残るんだ。
塩竈の寿司だねとの相性は抜群だとおっしゃいます。
そう、この握り。
海と田んぼが抱き合っています。
鈴木さんご本人にお話を伺います。
鈴木さん今夜はありがとうございます。
逆転の発想といいますかヘドロを排除しないむしろ利用する発想ってどこからきたんでしょうか。
≫以前に微生物のほうをやっていましたのでそういうのはできるんだという。
それからある菌を使っていますがそれは日本橋とかで実証済みというのもあったのでできると思ってやりました。
≫稲、米への愛情ということはもちろん根源だと思いますけどやっぱり自然の一部なんだからいろんな苦しみもそこを転じてというような全て自然を信じるというところからきてるんでしょうか。
≫そうですね。
やっぱり、人間も植物も全部、同じという。
生命力を持ったものですから同じなんです。
≫そう言い切れるところに鈴木さんの自信がうかがえますけど最後に1つご自分の育てたお米を使ってそれをシャリにして握られたお寿司を食べるというのはどんな気分ですか?≫もう、それはなんともいえないです。
こんな自分で作ったものがそういう寿司になったりいろんなものに変わっていってみんなに喜んでもらえるというのは最高の幸せというか作り手の幸せ。
それに尽きると思います。
≫水害が大変な時期でありますがそういう中でも頑張っていく1つの力というものを感じさせてもらったような気がします。
鈴木さんありがとうございます。
今、この稲穂を眺めて改めて思うこと津波も浸水もそしてヘドロの中から土をよみがえらせたのも自然。
自然はあるがままに存在している。
改めて我々は、自然の中で生かされていることを思う。
そして、その思い≫ここでお天気まいります。
林さん、お願いします。
≫なかなか天気が安定してくれませんが今日は全国的に晴れました。
雲画像を見ても日本列島は雲のない晴れのエリアに入っていて明日も列島はこのエリアのままです。
この先も穏やかな天気が続いてほしいところですがなかなかそのようにはいきません。
こちら、大雨被害のあった地域の天気です。
常総市では水曜日の夜から雨が降り出して木曜日と金曜日は各地で雨が強まる可能性もあります。
晴れているうちに流された来た瓶や缶など少しでも危ないものを片付けるようにしてください。
そして大崎市では朝晩は13度前後まで冷える予想で日中でも肌寒い日がありそうです。
そして、また台風です。
今日新たに19号が発生しました。
こちらは日本に影響はなさそうですが実は、もう1つ東側に雲の塊があります。
まだ熱帯低気圧ですが≫各県で被害が出ましたがその中でも鬼怒川の決壊。
これは甚大な被害になりました。
今日5日目ということになりますがさまざまな、現場では動きがあります。
ご覧ください。
≫今日の茨城県常総市の鬼怒川。
≫これだけの量しか流れていない川があのような大災害を起こしてしまいました。
≫いまだ茶色く濁り大量の泥を含んでいるようだ。
堤防決壊から5日が経つ。
今日までに2人の死亡が確認された。
栗田要也さん71歳は倉庫の屋根に逃げたものの家ごと流され遺体で見つかった。
そして布施政昭さん、51歳。
布施さんは隣のつくば市在住だが仕事で常総市を訪れているときに巻き込まれ命を落とした。
≫市によると、いまだ15人と連絡が取れていない。
≫堤防が決壊した付近は水が引いているものの南側では、まだ多くの地域が水没している。
≫決壊した堤防から南におよそ7kmの地点です。
白い建物が小学校なんですがその前、広い範囲にわたってまだ冠水したままになっているんです。
排水ポンプを使って水を出す作業を夜を徹して行っているんですが間に合っていません。
≫台風18号によって甚大な被害が出た関東と東北。
宮城県で61人栃木県が246人茨城県では2644人がいまだ避難所での生活を余儀なくされている。
常総市の避難所では体調を崩す人が増えてきた。
≫被災者が自宅に帰れるめどは立っていない。
高木さんの家には大きな損壊はなかった。
だが、断水や停電が続いており片づけができずまだもとの生活に戻ることはできない。
≫いまだ多くの影響を及ぼし続けている今回の鬼怒川の氾濫。
これは堤防が決壊する2時間前に撮影された川の様子だ。
流れは速くない一方水位は限界近くまで上がっていた。
この直後に川の水は堤防からあふれ出て辺りは冠水。
更に、水は外から堤防を削り越水破堤を引き起こしたとされる。
≫自宅に取り残されるなどして警察や消防、自衛隊に救助された人は2757人に上った。
孤立することになった多くの住民たち。
その一因として避難指示をめぐる常総市の判断と対応を問題視する声も多い。
≫一方で常総市は鬼怒川の氾濫を想定した大規模な訓練を行ったりしてきた。
だが、実際に起きてみると想定どおりにはいかなかった。
常総市の対応能力も限界だったのかもしれない。
≫一方で常総市は今回街の3分の1が浸水しているにもかかわらず市内で避難を完結させようとした。
これは市町村防災という原則にのっとった判断だが隣のつくば市などと協力するという発想にはならなかったという。
ちなみに、つくば市は常総市より高い場所に位置し今回の水害の影響を受けていない。
≫今回の水害では、自分の判断で避難を決めた人も多い。
≫これからは特に川に注意を傾け続けることこれが行政も住民もとても大事だというこれが今回の教訓ではないでしょうか。
ドラえもん募金を小川さん。
≫テレビ朝日では北関東・東北の豪雨で被災された方々を支援するためドラえもん募金を行います。
1回の電話で108円を寄付できるシステムです。
ご協力いただける方はこちらの電話番号にお電話ください。
NTTの固定電話とひかり電話サービスのみご利用になれます。
携帯電話などからはご利用になれません。
お寄せいただいた募金は北関東・東北の豪雨による被災者の支援に充てられます。
≫ここからスポーツまいりましょう。
青山さん、お願いします。
≫はい、お伝えします。
まずは、車椅子テニスの国枝慎吾選手です。
去年の全豪オープンから今年6月の全仏オープンまでシングルスのないウィンブルドンを除く四大大会で5連勝中とまさに最強を誇るんですがまた1つ新たな栄冠を手にしました。
≫国枝慎吾全米オープン決勝の相手は世界ランク2位フランスのウデ。
第1セットは接戦の末落とすが第2セットラリー戦から画面奥の国枝が見せる。
逆を突かれてもこのターン。
最後はバックハンド。
4度のブレークに成功。
第2セットを奪う。
勢いに乗った国枝は最終セット見事なリターンエース。
そして…。
第2セット以降は相手を圧倒した国枝。
全米オープン、2年連続6度目の優勝を飾った。
≫初日黒星の横綱・白鵬。
2日目の相手は過去9戦負けなしの嘉風。
白鵬、敗れる。
初日からの連敗は横綱になってから初めてで小結だった2005年以来10年ぶりだ。
取組後、白鵬は左ひざに違和感があると明かし横綱昇進後初の休場を示唆した。
≫プロ野球まいりましょう。
西武の秋山選手昨日、2本のヒットを放ち201。
史上6人目となるシーズン200安打を達成しました。
日本記録までは、あと13本残りは12試合です。
≫秋山は6回の第3打席。
レフトフライ。
楽天、則本からここまでヒットを放つことができない。
8回、ランナーを1塁に置き迎えた第4打席。
秋山にヒットは生まれずチームも連敗となった。
≫2位日本ハムは5連敗。
この間、ソフトバンクの優勝マジックは一気に減って2となった。
今日負けるとマジックはついに1。
どうなる!≫日本ハムは4回ランナーを置いて4番、近藤。
近藤の2打席連続タイムリーなどで日本ハムが序盤に5点をリードする。
8対4で迎えた9回。
抑えの増井が連打を浴び1点差に迫られる。
なおもツーアウト満塁で打席には3番、糸井。
≫メジャーリーグア・リーグ東地区2位のヤンキース。
負ければ自力優勝が消滅するという首位との直接対決で田中将大投手気迫あふれるピッチングです。
≫田中は0対0の2回ワンアウト2塁のピンチを背負う。
2塁への牽制はセーフとなるもビデオ判定の結果、アウト。
ショートとの息の合った連係でここを切り抜けるとヤンキースはその裏1点を先制しなおもワンアウト1塁3塁。
≫アレックス・ロドリゲスが激走。
気迫のこもったプレーでリードを広げる。
絶対に勝つんだと強い気持ちを持ってマウンドに上がったという田中。
首位ブルージェイズに対し7回無失点で12勝目。
≫先ほど入ってきたニュースです。
埼玉県熊谷市の住宅で50代の夫婦とみられる男女が血を流して倒れているのが見つかり病院で死亡が確認されました。
警察は2人が事件に巻き込まれた可能性もあるとみています。
現場は上熊谷駅近くの住宅街です。
≫まだ詳しいことは全くわかっておりません。
2015/09/14(月) 21:54〜23:10
ABCテレビ1
報道ステーション[デ][字]
安保法案最終局面…発見!!“砂川判決は根拠にならない”を示す重要文書▽「ヘドロは宝物」津波被害を超え、ササニシキ復活にかけた思い…被災地から中継
詳細情報
◇番組内容
緊迫感や速報性を重視したニュースと元気で明るいスポーツ、硬軟取り混ぜた時代を映し出す特集に季節感あふれる天気予報と情報満載です。
◇出演者
【メインキャスター】
古舘伊知郎
【サブキャスター】
小川彩佳
【コメンテーター】
立野純二(朝日新聞論説副主幹)、ショーン・マクアードル川上(経営コンサルタント)、中島岳志(北海道大学公共政策大学院准教授)、木村草太(首都大学東京准教授)
【スポーツ】
松岡修造、澤登正朗、中山雅史、稲葉篤紀
【特別リポーター】
長野智子
【スポーツアナウンサー】
青山愛
【天気予報】
林美沙希
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/hst/
放送内容が変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
ニュース/報道 – 経済・市況
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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