めざせ!2020年のオリンピアン選「新体操“技を磨け!美しく舞え!”」 2015.09.15


新体操は4つの演技で競う競技だ!4月。
世界大会に向け個人団体の選考会が開かれた。
個人は日本のトップ8人がそろった。
その中の一人高校チャンピオンの猪又涼子!夢は5年後の東京オリンピックでの金メダルだ。
猪又は手具といわれるリボンやボールなどの扱いが巧みだ。
フープをより高く投げ正確にキャッチ!投げたボールを後ろ向きに受ける!タイミングが僅かにずれただけで失敗する。
その猪又の演技を見つめる…猪又の課題は?金メダルを夢みるネクストエイジのために先輩オリンピアンが立ち上がった!技を磨け!美しく舞え!2人の挑戦が始まった!めざすのは2020年だ!さあ始まりました「めざせ!2020年のオリンピアン」。
今回一緒に若い選手を応援してくれるのは潮田玲子さんです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
さあ今回は新体操。
はい。
競技で使われる手具をご用意しました。
いろいろあるんですけれども…ちょっともう早速やってみませんか今日は。
ちょっといいですか。
これ長さは6メートルあります。
長いんですよね。
ちょっとやってみますね。
ほっ!どうですか?あ〜でもうまい!あ〜上手!うまい!初めて?初めてです。
初めて触りました。
うまいな。
僕もやってみていいですか?やって下さい。
やって下さい。
結構うまい。
そんなにうまくいくもの?ハハハハハハ!すごい順調に絡まってません?すいません新体操選手の皆さん。
こうなりますよ。
リボンが絡まりスタジオは一時ストップ!猪又涼子さん高校3年生17歳。
もう日本代表候補になるほどの選手なんですよね。
でも競技を離れた時はやっぱり何かこうチャーミングな笑顔が印象的でしたね。
あれ何でしょうね?選手の皆さんってやってる時って全然年齢って分かんないですよね。
でもふだんの生活になるとやっぱりまだ高校生なんだっていう感じが…。
しましたね。
さあそんな猪又さんどんな選手なのか早速VTR見てみましょう。
猪又が通う伊那西高校。
長野県有数の新体操強豪校だ。
部員は13人。
3年生になった猪又はもちろんエース!伊那西高校には専用の体育館がないため周りの小学校や自治体などの体育館を借りて週5日練習を行っている。
猪又は新体操選手の中では小柄だ。
きれいな姿勢を作るための基礎レッスン。
何かこうバレエみたいな練習ですね。
はい。
彼女を1年生から教えているのは橋爪コーチだ。
まずは猪又のうまさを見てみよう。
長さ6メートルのリボンを自在に扱うこの演技。
足でスティックを押さえ真上に蹴り上げ…そのまま2回転しキャッチする。
こちらは投げたボールを見る事なく背中で受ける演技。
(2人)お〜!滑らか!落ちてくるボールの勢いを体を斜めにする事で吸収している。
少し角度が違っただけでボールをはじいてしまう。
やっぱ跳ねちゃうんでしょうねボールね。
そうですよね。
そのまま取っちゃうと跳ねますよね。
3月。
高校全国一を競う選抜大会。
猪又は難度の高い技を次々と決めチャンピオンに輝いた。
この優勝のあと猪又は世界に向けての課題を自らに課した。
今猪又は大きく見える動きに取り組んでいる。
リボンやフープを高く遠くへ投げれば高得点を狙えるからだ。
そういうのも狙って投げてるんですね。
しかし当然ミスも多くなる。
リスクは高くなりますもんね。
うん。
小柄な猪又が世界と戦うにはリスクがあってもダイナミックな演技は不可欠なのだ。
ここは猪又たち新体操部の寮。
伊那西高校には長野県内だけでなく県外からの選手もいる。
部員13人中10人がこの寮で生活している。
猪又は長野県安曇野市出身。
新体操に集中したいと寮に入った。
すごいね中学卒業してもう親元離れて。
寮はそれぞれ1人部屋。
親元を離れて3年目に入った寮生活。
試合の時に必ず持っていくものがあるという。
高校1年で初めて全日本選手権に出場した時母親の直美さんがくれた手紙だ。
「最高の舞台いよいよだね。
準備をしっかりして忘れ物ないように…。
肩の力を抜いて深呼吸!いつもどおり涼子らしく伸び伸び大きな演技をして下さい」。
この2年間で急成長の猪又にオリンピアン村田が来ると伝えた。
なるほど〜。
偉いですね親元離れて。
偉い!寮生活して。
しかもさお母さんの手紙をね高校1年生の時にもらったやつ今でも大事に持ってるんですよね。
彼女は手具が得意なんですけどこの手具の扱いっていうのは一見簡単そうに見えても実はすごい難しくて…。
ちなみに潮田さんが持ってくれてるのはボール。
つかんではいけません。
なるほど。
こういう事ですね。
そうです。
手でつかむようにして持つと減点。
なので滑らすように扱わないといけない。
更にリボン。
これね実は…ここ見て下さい。
この赤いとこありますよね。
ここをキャッチしてなきゃいけないんです。
投げたあとって事ですか?はい。
ちょっとやってみましょうか。
はい。
はい!ちょっと待って下さい。
何ですか?その「はい!」って。
イメージ。
僕の新体操の入る時のイメージ。
なるほど。
はい!ほらもう…。
難しいんですね。
難しい。
おっいい。
はい!はい!ほっ!ほっ!いける。
うまいな〜。
うまいな〜。
難しい。
でも難しいですこれ。
これそんなに高く投げれなくないですか?うん。
このひもの重さもあるし。
結構投げる時にこのひも引っ掛かりますよね。
引っ掛かりますね。
しかもさっき足で…足でこう投げてましたもんね。
手具が得意な猪又さんなんですがやはりVTR見てたらバレエのような基礎レッスンを結構してましたよね。
やっぱり新体操は美しさや表現力が必要になってくるスポーツなんですね。
じゃあやっぱり手具がうまいだけでは駄目なんですね。
そうなんですよね。
やっぱり自己表現芸術性っていうのが重要な競技になってきますね。
なるほど。
さあそれではいよいよオリンピアン村田さんの指導が始まります。
オリンピアン村田由香里は日本体育大学新体操部の監督を務めている。
こんにちは。
よろしくお願いします。
シドニーアテネとオリンピック2大会連続出場。
村田の演技には華があった。
体の線を生かした繊細な表現力で高い芸術点を獲得していたのだ。
村田はこれまで大会での猪又の演技を見てきた。
こんにちは。
(一同)こんにちは。
日本代表を逃した4月の選考会で「胸が使えていない」と猪又の課題を指摘していた村田。
こんにちは。
(一同)こんにちは。
猪又緊張で前の晩ほとんど眠れなかったらしい。
よろしくお願いします。
お願いします。
(猪又)はい。
お願いします。
まずはボールの演技を見る。
村田が注目したのは投げたボールを…足でキャッチして立ち上がるこの動き。
なるほど。
手を後ろに下げれば自然と胸が張れると村田は教えた。
確かに手をほんの少し後ろに持っていっただけで美しい姿勢になる。
この時も…あ〜本当だ。
違う。
更に胸を張った姿勢のまま立ち上がれと言う村田。
そうすると腰が高く上がり体全体を使った演技につながるのだ。
いきなり変わる。
全然違いますね。
続いてはフープ。
村田はフープを投げる前の動きが減点になると指摘した。
そういうのもあるんだ。
猪又の動きのどこが問題なのか?これまでの猪又は勢いをつけるため体の後ろにフープを振り上げていた。
しかしこの動きが次の技への準備と見なされ減点だと村田は言う。
アドバイス後の猪又は体の回転を利用して投げている。
動きは途切れず一つの演技になっているのだ。
すごく明確ですね指導がもう。
そうそうそうそう。
うん。
飲み込みが早い猪又。
村田の修正をすぐに自分のものにした。
そしてこの日初めて猪又が質問。
(猪又)はい。
これまで猪又はリボンを投げて引き寄せる時数十センチ余らせてつかんでいた。
この余った部分が輪にした部分と絡まってしまうというのだ。
あ〜なるほど。
彼女たちでもあるんですね。
あるんですね。
ここ離してここの…この瞬間だよね。
できるだけ端を持つ事で絡まる確率が低くなると村田は教えた。
経験を積んだオリンピアンならではのテクニックだ。
はあ〜すごいね。
(猪又)はい。
はい。
すごく的確な指導でしたね。
はい。
本当にいつも思うんですけど私たちじゃ到底分からないところに瞬時に気付きますよね。
やっぱりこう何気ない会話の中なんですけどすごく大事なフレーズっていうのがあって…。
「失敗をしないようにしないようになんとなくできていくっていうのがいちばん怖い」って村田さんもおっしゃってましたが潮田さんも何かそういう経験とかってあります?私たちはミスを恐れずに攻めていく姿勢っていうのがすごい大事なんですけどやっぱりこうミスをしないで無難に無難に入れようってすると結局最後の勝負どころで勝てなかったりする事ってあるんですね。
本当にこうライン上に私たちは狙うんですけど本当一歩…5センチ出ればアウトになるところでも思い切って攻めれるか10センチ中を狙うかっていうと全然やっぱ違うところがあるのでそういうところはミスを恐れずにやるっていうのは同じなのかなと思うんですけど。
3日後。
オリンピアン村田が再び猪又の所へ。
こんにちは。
こんにちは。
はい。
お願いします。
まずはフープ。
本番と同じ曲を使った演技で確かめる。
猪又は指導された部分を自分のものにできているのか?指摘したのはこのあとの動き。
体の回転を使ってフープを投げている。
猪又の動きは村田も驚くほどよくなっていた。
こんなにすぐ修正できるんだ。
そしてリボン。
果たして絡まないように扱えるのか?端をつかむのは難しい。
この2日間必死に練習をしてきた。
猪又確かな感触をつかめたようだ。
村田は更に細かい体の使い方を指導した。
美しい演技のためだ。
現役時代の村田の開脚ジャンプ。
うわ〜すごい開脚ですねこれ!柔軟性もそうだけど引き上げる筋肉。
そうなんですね。
はあ〜なるほどね。
難度の高い技と美しい表現力。
この2つが一体となり一つの作品が生まれると村田は言う。
すごくすぐに吸収してますね。
そうですね。
言った事はすぐできてるって言われてましたもんね。
やっぱり猪又さんすごく…素直さっていうのも才能なんじゃないですかね。
そうですね。
村田さんが言ってる事を多分すぐイメージして自分のものにできるっていうのはすごいですよね。
すごかった。
「技選手権ではなく作品として一つの物語じゃないといけない」っていうのを村田さんがおっしゃってたじゃないですか。
これバドミントンって物語ってあります?自分であえて物語を作るっていうよりは試合の流れだったり相手との駆け引きをずっと組み立てて最後試合が終わった時に初めて物語が出来てたっていう感じですかね。
なるほど。
振り返った時にそれが物語になっていたっていう事ですよね。
そうですね。
2日間の指導が終わったあと猪又はある思いを村田に打ち明けた。
ちょっとねちょっとだけあってもいいかも。
はい。
対談が終わった。
すると猪又…。
すぐ近くにフープを準備していて猪又は質問を始めた。
すごいなこの子。
積極的ですよね。
すごい。
すごい!村田は猪又の思いに応えた。
また2人の練習が始まった。
ひたむき。
ひたむきですね。
もうとにかく教えてほしいっていう気持ちがすごいあるんでしょうね。
応援したくなりますね。
でもこのひたむきさ真面目さがあるからこそ好きで楽しかったはずの新体操がつらさに変わってしまうっていう事もあるのかなと思うんですけど。
本当にでも彼女が一歩ワンステージ上がったからこそぶつかる壁じゃないですか。
それはある意味成長したからこその悩みっていうのでまたそれも更に前向きに捉えてほしいですよね。
そう思います。
さあ今回の2人のぶつかり合いいかがでしたか?何かこうふと見ると静かな感じはしたんですよ。
何かこう静かに…でもその中ですごくしんがあるというか…。
猪又さんもすごい教えてほしい吸収したいっていう気持ちも強かったですし村田さんがそれに対して真摯に答えてあげるというのがすごいこう…やっぱりそこも美しいなって思いましたね。
あ〜確かに。
今日番組史上一番美しいぶつかり合いになった気がしますね。
まさに新体操を象徴するかのような美しいぶつかり合いだった気がします。
5年後に向けネクストエイジの挑戦は続きます。
更なる成長を期待しましょう。
さようなら。
頑張れ〜。
駄目だやっぱ。
絡まってる絡まってる。
2015/09/15(火) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
めざせ!2020年のオリンピアン選「新体操“技を磨け!美しく舞え!”」[解][字]

新体操は技と美の競演。高校選抜で難しい技を次々に決め優勝した猪又涼子に、オリンピアン村田由香里が美しい演技を徹底指導。世界をめざす2人の技と美への挑戦に密着。

詳細情報
番組内容
“技と美”の競演といわれる新体操。いま注目株が今年3月の高校選抜で圧倒的な強さで優勝した猪又涼子。猪又はリボンやボールの扱いが上手く、難しい技を次々に決める技術力の高さが魅力だ。その猪又を指導するのがシドニー・アテネ五輪と2大会連続出場の村田由香里。村田は猪又のある弱点を見抜いた…それは“表現力”。美しく見せるための体の使い方を徹底的に教え込む村田。金メダルを目指す2人の“技と美”への挑戦に密着。
出演者
【司会】北川悠仁,【ゲスト】潮田玲子,【出演】日本体育大学新体操部監督…村田由香里,長野県伊那西高校3年…猪又涼子,【語り】山上智

ジャンル :
スポーツ – オリンピック・国際大会
ドキュメンタリー/教養 – スポーツ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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