くらし☆解説「知ってる?変わる?国勢調査」 2015.09.16


生字幕放送でお伝えします岩渕⇒こんにちは。
きょうのテーマはこちらです。
5年に一度行われる国勢調査についてです。
ことしの国勢調査は初めて全国的にパソコンやスマートフォンでも回答できるようになり調査が進められています。
担当は太田真嗣解説委員です。
早速ですが岩渕さんこの数字なんだと思いますか?1000万世帯。
もちろん国勢調査に関係ある数字なんですよね。
これは今回の国勢調査でインターネットを使って回答する世帯の目標数なんです。
全国、大体日本は5200万世帯ぐらいあるんですが総務省は今回そのうちのおよそ20%程度1000万世帯ぐらいがインターネットを使って回答するのではないかとみています。
しかし、おとといまでの時点でもうすでに934万件の回答が寄せられていまして目標に迫る勢いです。
非常に順調なわけですね。
国勢調査というのは5年に一度行われる調査です。
10月1日現在で国内に住むすべての世帯が対象です。
名前や、そこに何年住んでいるかそして仕事の有無などを調べます。
特に今回は東日本大震災が起きてから初めてで今も避難生活をされている方々がどこにどのぐらいいるかを正確に把握するためにも大事な調査です。
そして今回からパソコンやスマートフォンでも調査ができるようになったんですね。
それがきょうのタイトルの変わる?の部分です。
これまではマークシートの紙を使った回答票だったんですが調査表だったんですが今回からはインターネットでも回答ができるようになりまして先週から受付が始まりました。
調査期間が今月初た20日、次の日曜日までです。
ただ10月1日現在の調査ということなんですよね。
そうなんです。
正確に言いますと10月1日現在の状況を見越して回答するということなんですけれども少し分かりにくいですからまずは今回の仕組みから説明したいと思います。
先週から国内のすべての家庭に回答に必要なIDとパスワードが入った封筒が配られています。
IDとパスワードが入った紙が青い封筒に入って配られています。
パソコンやインターネットで回答するにはまずインターネットにつないで初めに国勢調査の専用サイトを開きます。
そして回答するを押すと初めにという画面が出てきてこの次にIDとパスワードを入れる画面が出ます。
先ほど配られたIDなどをここに入力すればこの期間中24時間どこからでも回答できるということになります。
ただインターネットで回答しないできないという方はどうしたらいいんでしょう。
今回はまずインターネットでの回答状況を調べて、その後インターネットで回答されなかった世帯にのみ改めて調査員が調査票を配ることになっています。
こちらの場合はこれまでと同じ手順で手書きで入力しまして回収に来た調査員に渡すかもしくは郵送で送るということになります。
つまり今回はインターネットの場合ですと、10月1日以前に回答するということになりますから、仮にその後変更があった場合は修正しなければなりません。
その場合は入力したときと同じようなやり方で期間が過ぎたあとでもパソコンやスマートフォンで修正が可能です。
IDがしばらく必要ですね。
さらに一部の地域では例外的にこうしたIDと紙の調査票が同時に配られているところもあるようですがその場合はどちらか片方で回答すればそれで大丈夫です。
ただインターネットで回答するとなるとどうしても情報の流出その点は大丈夫なのかなと思ってしまいますね。
今回インターネットで回答する場合は送信のときにパスワードを本人が変更する仕組みになっていますし送られたデータも暗号化されて外部からは読めないようになっています。
ただ万が一にも情報流出ということがあっては困りますから総務省は外部から攻撃がないか監視するなど万全の体制で臨みたいとしています。
パソコンやスマートフォンで回答できればだいぶ便利にはなると思うんですが、それでもやはり今回見ましたけれども回答項目がいろいろあって面倒だなと思う方もいると思うんですよね。
今回の調査でも全部で17項目あります。
確かに手間がかかるということもあるんでしょうけど、その理由はタイトルの知ってる?の部分実は国勢調査というのは人口を把握するだけではなくてさまざまな分野で幅広く活用されているからなんです。
どういうことですか?例えば、国勢調査では具体的にどこからどこにどんな人が移動しているかやその地域で1人暮らしのお年寄りがどのくらい増えているかといったことなどが分かります。
こうしたデータは自治体が過疎化の対策を考えるときや将来の介護の在り方を検討するときに使われています。
国や自治体が政策を考えるときの参考になるわけですね。
それだけではありません。
結果は個人情報を除いて広く公開されるため民間企業や研究機関などでも幅広く使われています。
昼間と夜間の人口の移動例えばこの場合ですとこの地域は昼間はサラリーマンなどが多いけれども夜になると人口が減ってお年寄りの割合が増えるといったデータは民間の企業などがお店を開くときの参考情報などに使われています。
また地域住民の自宅と職場までの距離をまとめてみれば例えば大規模災害があったときにその地域にどれくらいの人がいるか帰宅困難の人がどのくらい出るかといったことが把握できますから関係機関が具体的な対策を検討するのに非常に役立つということになります。
そう聞くと、なくてはならない調査だと思いますね。
もう1つ、こちらのギョーザ消費量ランキング毎回、浜松市や宇都宮市が激しく争っていることで知られています。
これは国勢調査では分からないでしょう?実は、これ自体は家計調査という政府の別の調査です。
ただ家計調査はサンプル調査なので調査員を選んで調査するわけですけれどもその調査員を選ぶ際偏りがあってはいけませんからこの地域にどんな人がいてどんなふうなサンプルを選べばちゃんとしたデータが得られるのかというのは国勢調査のデータをもとに選択しています。
つまり、こうしたさまざまな調査にも国勢調査が利用されているということです。
本当にさまざまな分野で役立てられているんですね。
このほかにも例えば衆議院選挙の選挙区を決めるといった国の基本に関わることにも国勢調査が使われています。
そこで重要になるのが結果の中身データの正確性ということです。
間違ったデータをもとにしたら大変なことになりますね。
ただ、最近は共働きや単身世帯の増加オートロックマンションの普及プライバシー意識の高まりなどから、なかなか調査員が直接本人に会って調査することができず、正確なデータを集めるのが難しくなっています。
さらに人口減少や高齢化といったことで調査員を集めるのもなかなか難しいのが実態です。
今回オンライン調査を導入したのも、こうした状況を少しでも克服したいという取り組みですけれども今回が初めての取り組みですから例えば大量のデータをきちんとさばけるのかといった問題や先ほども出ましたけれども情報流出は大丈夫かといったことが新たな課題となります。
しかし総務省は今のところ大きなトラブルはないとしていますけれども最後までしっかりやってもらいたいと思います。
そういうところがしっかりしていないと私たちは安心して回答することができませんからね。
正確なデータを集める任務はなにより国民の協力が不可欠です。
実は国勢調査は法律で国が行うことを定められている唯一の調査で国民に回答の義務もあります。
それだけ重要な調査ということですから国や自治体は調査の必要性やシステムの安全性について、もっと国民に理解してもらう必要があります。
一方、国民のほうも国勢調査が正確性を欠いて間違ったデータをもとに誤った政策が行われれば結果的に私たちのほうにも問題が降りかかってくることにもなりますからそういった意味からも当事者意識というものを持っていくことが必要なのではないかと思います。
太田真嗣解説委員でした。
2015/09/16(水) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「知ってる?変わる?国勢調査」[字]

NHK解説委員…太田真嗣,【司会】岩渕梢

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【出演】NHK解説委員…太田真嗣,【司会】岩渕梢

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ニュース/報道 – 解説
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – 健康・医療

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