Updated: Tokyo  2015/09/18 00:17  |  New York  2015/09/17 11:17  |  London  2015/09/17 16:17
 

米ゴールドマン:原油の安値は15年続く-供給過剰で20ドルも視野

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    (ブルームバーグ):供給過剰を背景に向こう15年間にわたって原油が安値で推移するとの見通しを、米ゴールドマン・サックス・グループが示した。

ゴールドマンの商品調査責任者ジェフリー・カリー氏はカナダのアルバータ州レイクルイーズでのインタビューで、原油価格が1バレル=20ドルに下落する可能性は50%未満と予想。製油所が10月か来年3月に定期補修のため稼働を停止した場合に20ドルに下げる可能性が最も高いとの見方を示した。同社は原油価格の長期見通しを50ドルとしている。

ゴールドマンは今月、世界の供給過剰が従来予想より膨らんだ上、減産ペースが不十分であれば、供給過剰が解消されるためには原油価格が20ドル近辺に下落する必要があるかもしれないと指摘。原油価格見通しを引き下げた。カリー氏は16日、在庫が貯蔵能力限界まで増加し一部地域の生産会社が減産を余儀なくされる局面で、価格はその水準まで下落する可能性があるとの見方を示した。

カリー氏は「長期的な原油価格について考えれば、それは1バレル=50ドルだ。ただ、他の商品市場や、より広範囲にわたるマクロ市場で起こっていることを考慮すると、下振れリスクがある」と述べた。

同氏によれば、鉄鉱石や銅、鉄鋼の価格下落に加え資源国通貨の軟化が石油各社のコスト低下につながっている。世界は30年に及ぶ商品サイクルの「投資段階」からシェール層を重要な生産源とする「開発段階」に移行しつつあるとの見方を示した。

原題:Goldman Sees 15 Years of Weak Crude as $20 U.S Oil Looms on Glut(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:カルガリー Robert Tuttle rtuttle@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Pratish Narayanan pnarayanan9@bloomberg.net

更新日時: 2015/09/17 15:32 JST

 
 
 
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