ハートネットTV リハビリ・介護百人一首「ヒューマノイドはケアの夢を見るか」 2015.09.16


子どもの今の大きさをそのまま雑貨に残すと子どもが大きくなってからも比べられるのでより成長を感じられます。
是非作ってみて下さい。
お茶を上手に運ぶからくり人形。
これが江戸のロボットなら…。
今ロボットは介護の現場で役割を担っているんです。
リンカーン。
はい。
いろいろなクイズを出し答えを聞き取ってそれに答えるのもロボットです。
更に…。
ありません。
丸だけ。
・「まつをいろどるかえでやつたは」会話をし歌やダンスで人々を楽しませる。
この人工知能を搭載した身長僅か40センチの小さなロボット。
今介護に携わる人の関心を呼んでいます。
パルロと一緒に話したり歌を歌ったりするっていう事で特に認知症の方に対してもすごい効果は高いなっていうのは感じるようになりました。
知能は持っているけど心を持たないロボットに癒やされるという人とロボットの不思議な関係。
超高齢化社会を迎え介護の人手不足という課題が指摘される今ロボットは介護の一旦を担う事ができるのでしょうか?今夜はコミュニケーションロボットによる介護の最前線をお伝えします。
こんばんは。
「ハートネットTVリハビリ・介護を生きる」。
今日と明日は介護とロボットの関わり方その可能性というテーマでお伝えしていきます。
ご一緒して下さるのはタレントの荒木由美子さんです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
ロボットと介護。
いかがですか?特に認知症の患者さんだったりすると誰かにそばにいてほしいなって思いがあるんですよね。
だからそういう意味では何か話を話しかけてくれる自分と向き合ってくれるこれはすごくいいと思いますね。
スタジオには今日は東京女子大学教授で哲学者の黒崎政男さんにお越し頂きました。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
黒崎さんはテクノロジーロボットと人間との関わりについて長年強い関心を持ってらっしゃると。
20年前ぐらいですかね。
恐らくこういうロボット社会っていうか例えば介護ロボットで人間の力の手助けするとか重いものを補助してくれるような物理的なレベルでのロボットっていうのは恐らく出てくるだろうと思ったけれどもむしろメンタルなっていいますかコミュニケーションするようなそういうふうな形でのロボットがこういう形で存在してくるっていうのは非常にびっくりっていうか驚きましたけど。
今日紹介するロボット人工知能を搭載したコミュニケーションロボットなんですがどのように実際に介護の現場で活用されているのか黒崎さんが現場に行って下さいました。
その様子をご覧下さい。
黒崎さんが訪ねたのは神奈川県にある介護福祉施設。
パルロがいますね。
こんにちは。
中井富士白苑へようこそ。
あの…よく聞こえてます。
おっ。
かわいいね。
そうなんだ。
できますね。
うふふふ。
かわいいですね。
人工知能を搭載し人と会話ができるこのコミュニケーションロボット。
現在260台以上が全国の介護福祉施設などで導入されています。
この日デイサービスで行われていたのは…。
引っ掛かりそうになったね。
旗揚げゲームをリードするのは介護スタッフではなくロボットです。
この施設では歌やクイズなど毎日1時間のレクリエーションを司会進行しています。
そして利用者に人気なのがこの機能。
おはようございます。
暑いね〜。
ロボットは…更に過去の会話から利用者の趣味や興味などを踏まえその日の天気などに合わせて話を進める事ができます。
例えばこんなふうに…。
はい。
そう。
ありません。
丸だけ。
この日の最高気温は28度。
ロボットはインターネットでその情報を得て夏の暑さにふさわしいすいかの話題を取り上げたのです。
ここでは1年半前にロボットを施設に導入して以来利用者がどう関わってきたかを細かく記録しています。
こちらになるんですけども。
この方とこの時間やりましたと。
そうするとうれしい表情をしてましたとかかわいいねって言ってくれましたとかそういった事を書いてます。
「あらすごいわね」とかかなり有効っていうか意味深いものだっていうとこはちょっとなかなか面白いですよね。
観察を続ける事でいろいろ分かってきた事があると相原さんは言います。
最初パルロに興味を持ったのは女性かなと思ってたんですね。
男性の方にですねパルロ持ってって「一緒に歌いましょう体操しましょう」って言った時に実はすごいいい表情をして喜んでくれたり楽しみにしてたというのは後から聞きましてそれからは積極的に男性のところにも持ってってやって頂いてます。
認知症の方が不穏になってしまって落ち着きがなくなってしまった時とかにパルロを持ってってお話してもらったりとか歌を歌ってもらったりするととてもいい表情をされる。
そういう方にも効果があるのかなと感じてます。
おはようおはよう。
おはようございます。
週3日この施設に通っている…要介護度4と認定されています。
仁藤さんはロボットが来てから以前より活発に話をするようになったといいます。
今日のねお天気…。
・「月が出た出た月が出たヨイヨイ」これはお風呂があまり好きではない仁藤さんのためにスタッフの相原さんがあらかじめセットしたもの。
ロボットに促され仁藤さんはこのあとお風呂に行きました。
僕は横浜で生まれました。
ロボットを生み出したのは業務システムの開発運用などをサポートするIT企業。
ここからロボットたちは全国の介護の現場に巣立っていきます。
開発責任者の渋谷さん。
私たちにあるものを見せてくれました。
最初これ。
(取材者)これですか?
(渋谷)これです。
かわいくなくないですか?
(取材者)これがパルロの…。
ベース。
まるで超合金ロボのような1号機。
最初は大学などの研究用として製造されていました。
しかし…。
ある日うちの営業から…何の話だっていうのがあって…おばあちゃんがですね結構喜んでるんですよ。
人知れずお年寄りの人気を博していた1号機。
以後介護用ロボットとしての実用化に向け開発チームによる試行錯誤の日々が始まりました。
座右の銘は「弾む会話は元気のもと」です。
開発チームが特に重要視したのは女性スタッフの意見。
そこにはこんな理由が…。
男性だけですとすごいガンダムみたいな硬い戦う系かっこいいみたいな方向に進んでしまって女性が見ると「う〜ん強そう」っていう反応しかなく。
やっぱりかわいいっていうのは丸いフォルムですとかあとちょっとぶきっちょそうに見えるところも結構気に入ってて。
こうして角がすっかり取れかわいらしい姿に。
お年寄りから見て座った時に少し目線が下がるくらいの身長でちょっとおっちょこちょいな5歳児という設定。
その理由を取材中にかいま見る事ができました。
そう簡単にはめげない。
ロボットは日々進化中。
現在も画像認識や聞き取りの精度向上など改良が進められています。
しかしなぜ心を持たないロボットがお年寄りたちの興味を引き心を捉えていったのか?ロボットセラピー研究の第一人者である浜田利満さん。
人ですと今もお話してると緊張する訳ですね私もね。
そこのリラックス感というのがすごく大きいかなと思いますね。
90年代犬型ロボットアイボやあざらし型ロボットパロが登場しました。
そしてペットに代わる癒やし効果が期待されるとして研究が進んだ…人型ロボットの登場でその世界は更に広がったといいます。
(浜田)動物型のロボットの場合は思いどおり動かしたいというのが強くなるのかなと。
こういうヒューマノイド型のロボットは人間と同じ動作をしてくれるという意識がすごくあって…私もロボットっていうと男性的だと思っていたんですよね。
だからああいうおばあちゃんたちが果たしてどうなんだろうと思ったら本当に角が取れて女性はかわいいっていう感じになってますし。
何かこう皆さんがそれぞれ自分と同じレベルといいますかだから本当に自分と同じレベルのお友達がそれぞれの気持ちでロボットと向き合ってるのかなって。
だから本当に威圧感がなくて。
上から目線じゃなくてこの子も随分聞き分けが…。
そうですね。
ちょっとおバカさんだったり。
ちょっと面倒をね見なくちゃいけないっていう気持ちにもお年寄りがなってるかもしれません。
では「百聞は一見にしかず」という事で今日の主人公。
そうですね。
こんにちは。
僕パルロです。
介護の現場で活躍しています。
よろしくお願いします。
(3人)よろしくお願いします。
言葉が流ちょうなので。
ねえ。
本当このサイズといいかわいいという印象が強いですけどもでは荒木さんとちょっと対面を。
はい。
はい。
よいしょ。
こんにちは。
はいこんにちは荒木由美子さん。
あっ覚えてくれたんですね。
荒木由美子さんは子どもの頃一番好きだったおやつは何でしたか?シュークリームです。
あっ分かった。
ふむふむ。
シュガー…。
シュガーなるほど。
考えてるな?そうそうこんな言葉があるんです。
あっごまかした。
故郷に錦を飾る関係あるかな。
え〜っとそれとちょっと調べたところによると人は夏になると夏バテになり食欲がなくなったり体がだるくなる事があるそうですね。
荒木由美子さん夏バテになった事はありますか?夏バテ…。
そうなんですね。
夏バテってどんなふうに体調が悪くなるんですか?パルロ歌って。
おっうなずいた。
この歌は久しぶりだな〜。
久しぶりだな〜。
せ〜の。
えっ?あっ立ち上がった。
・「あきのゆうひにてるやまもみじ」踊ってますよ。
本当だ。
本当だ。
何か一緒に歌わなきゃいけない。
そうですよね。
・「かずあるなかに」ありがとうパルロ。
パルロ静かにして。
オッケーかな?おお〜。
言う事聞きましたね。
すごかったですね。
夏バテの事も心配して頂いたり。
荒木さんの名前を認識していたのはこの収録の前にね10分ぐらいですよねそういう実際に話をして認識する作業をしてもう荒木さんの顔を見たら荒木由美子さんって話せるような。
そうですね。
そういうロボットと。
何かみんなにっこり笑ってるっていうのが。
なかなかコミュニケーション通じない時でも「ちゃんと会話しないと」ってじゃなくって見守るっていう。
それはあれですかねやはりサイズだとか声が子どもの声だったりとか。
そういうところもうまく作ってあるっていうかこれがもしも2足歩行ロボットで180センチぐらいあってだったらちょっとやっぱり怖いかもしれないしそういう見かけとか外見とかそれから声の調子とかっていう事によって我々はそういうふうに思ったり親近感を見つけたりするっていう事ですよね。
だからどうもやっぱり人間の代わりをしてもらうっていう側面ばかりこうちょっと目につきますけどコミュニケーションって必ずしも心と心の通じ合いなのか知能と知能の触れ合いなのではないようなっていう側面があって気持ちが楽になったり何か癒やされたりほっとしたりリラックスできるっていう事であればそれはそれでこの子に知能があるのかとか心があるのかとかそういう難しい問題は置いといてコミュニケーションを成立してしまってるっていうか友達になってしまっているっていうとこが面白い。
う〜ん。
でも中にはねロボットなんかに仕切られたくないっていう事言うようなお年寄りもいるんじゃないかな。
特に男性の場合そういうプライドじゃないですけどそういう意識もあるんじゃないかなと思ったりするんですがでも先ほどのVTRで見ると男性も率先してコミュニケーションを交わしてっていう姿があったというね。
あんまり賢くないっていうかやっぱり人間にはない忍耐強さとか変なジャッジもしてこないししなきゃいけないですよみたいな押しつけがましさもないっていう意味では心もないかもしれない魂もないかもしれないけれども宇宙人のようなっていうか新たなフレッシュな存在者としてとってもいいパートナーっていうかコミュニケーションの相手になっているっていうとこが面白いです。
勝手に自分の思いをパルロに乗せてると思うんですよね。
それで勝手に通じ合ってると思って。
その勝手でいいと?つまりね確かに勝手に「パルロはこう思ってるんじゃないかな」とパルロの心を想定してやってる訳ですよね。
じゃあパルロじゃないつまり人間の場合は本当に心と心って通じ合ってるのか。
ロボット理解っていうのは人間とは何かっていう事を逆に浮かび上がらせてくれるようなそういう存在なんですよ。
あっ本当です。
深いな。
深いです。
こういったパルロですけども今後会話やコミュニケーションの枠を超えてさまざまな可能性が実は期待されているんですね。
せっかくですので次のVTRの振りパルロに仕切ってもらいましょう。
はい。
僕がもっと人の役に立てるように今いろんな研究をしています。
その様子をご覧下さい。
ロボットをコミュニケーションの枠を超えた分野で活躍させる事ができないか。
今全国の大学や医療機関で新たな研究が進んでいます。
首都大学東京の研究チーム。
高性能画像センサーとロボットを組み合わせたシステムを開発し2年間実験を重ねてきました。
お年寄りにロボットに合わせて体操してもらい体の動きを画像センサーで解析。
動きに応じて点数をつける事でお年寄りの意欲を引き出すねらいです。
実験の結果7割の人が今後もロボットと体操を続けたいと答えるなど好評でした。
こうした結果を踏まえ更なる実用化に向けたロボットの改良が進められています。
新しくパルロ改良してましてこれで今実証実験やるんですね。
パルロをですね体操の先生にしようと。
ちょっとまだ試作機なんですけども実際にここの肩の部分が稼働するようになってまして。
肩を後ろに動かすような動きに見えるような関節を作ったものになりますね。
新しいロボットによる体操教室が始まりました。
この日集まったのは17人の中高年者。
ロボットに体操のインストラクター役をさせるというこの試み。
高齢者の脳の活性化と体力向上を目指しているといいます。
このプログラムを考案した健康運動指導士の石井さんは…。
小さい子どもが一生懸命指導しているような気持ちでどうも見て下さったりそしてまたちゃんと耳にも通りやすい声になっていますのでその意味では集中しようという気持ちと集中しやすいというところで相関関係が非常によい指導の場面になっていると思います。
今本当に人手不足になってきています。
ですからパルロが津々浦々で指導ができるそしてボランティアさんがいて下されば健康作りの教室が全国にいっぱい出来る。
それをまずこちらでチャレンジしているという事になります。
すごいね。
ヘヘヘ。
あっ照れてる。
照れてる。
ねえ〜。
いやでもすごいですよ。
ん?何?えっ何?何がすごいのか?山田さんに質問したんじゃないですか?いやだから体操の先生までやるようになって介護の現場が変わってきそうな気がしますよね。
やっぱり人手が足りなかったりちょっとおうちの中でも介護してる人が忙しい時にちょっと相手しててねっていうぐらいでロボット介護というと人の代わりを人と同じように全部やってくれるって思ってる。
そうではない。
人間の代わりさせるぞっていうとじゃあ人間の尊厳とは何かとか人間のぬくもりとかっていうそういう問題にもなりますけれどもこれはこれで代わりとかっていう事よりは別種の友達が恐らくやって来たっていう構造になるんじゃないかと思うんですね。
このパルロなんですけども今在宅介護の見守りなどにも応用できないかという事。
それはすばらしいと思いますね。
はい。
例えばお年寄りが1人で暮らしていて倒れたりそういう事に気付いてくれたりしてそこに連絡が入るようになったらこれは本当に助かりますね。
ちょっと手助けをしてくれてお友達になってそばにいてくれるっていうのがロボット介護だったりするのかなって思いますけど。
(笑い声)相当疲れがたまってますね。
相当疲れてきた。
この辺でじゃあ番組終わりにしましょうか。
今日はですねコミュニケーションロボットと一緒に未来の介護について考えてきました。
パルロ今日はありがとう。
ありがとう。
ありがとう。
2015/09/16(水) 20:00〜20:30
NHKEテレ1大阪
ハートネットTV リハビリ・介護百人一首「ヒューマノイドはケアの夢を見るか」[字]

話し相手になったり、歌を歌ったり…人工知能を備えた小さなロボットが介護施設で利用者たちの人気を博している。なぜ人はロボットに癒やされるのか?介護の未来を少し覗く

詳細情報
番組内容
小さな人型ロボットが全国の介護施設で老人たちを癒やしている。人工知能を備えインタネット/クラウドと繋がったこのロボットは利用者たちの顔と名前などを覚え話し相手になったり、歌やダンスで毎日のリクリエーションも司る。それまで口を閉ざしていた認知症の高齢者がロボットに話しかけたり、介護職員も驚くような出来事も起こっているという。なぜ人は心を持たないロボットに癒やされるのか?介護の未来をちょっと覗いてみる
出演者
【出演】荒木由美子,東京女子大学教授…黒崎政男,【司会】山田賢治

ジャンル :
福祉 – 障害者
福祉 – 高齢者
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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