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【神奈川】

「国民の方を向いて」 横浜で参院特別委の地方公聴会

地方公聴会が開かれたホテルの周辺で、安保関連法案に抗議する人たち=横浜市港北区で

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安保法案、反対の声

 安全保障関連法案に関する参院特別委員会の地方公聴会が開かれた横浜市では十六日、会場周辺に集まった県民らが「法案は憲法違反」「国民の方を向いて」などと訴えた。採決を急ぐ与党に対し、七十年前の戦争を知る元兵士と空襲体験者からは、「米国の戦争に付き添っていくだけでは」などと懸念する声が上がっている。

 地方公聴会が開かれた横浜市港北区のホテル周辺では、「戦争法案絶対反対」「子どもを守れ、平和を守れ」などとシュプレヒコールが上がった。「安保関連法案に反対するママの会@神奈川」を立ち上げた横浜市鶴見区の主婦加藤宏美さん(28)は「未来を考え、今の大人が反対の声を上げないと取り返しが付かなくなる」とデモに参加。「本当に国民を守るつもりなら国民の方を向いて話し合ってほしい」と訴えた。

 友人らと参加した藤沢市の会社員北川康介さん(31)は「憲法壊すな」と書いたプラカードを持って詰め掛けた。「政治家が好き勝手にやってるから、一人一人が声を上げなければと思った。安保関連法案は明確な憲法違反だ」と憤った。二歳の長女を抱えて参加した横浜市瀬谷区の看護師横田織絵さん(36)は「子どもの将来を考えると不安。国民が納得していないし、学者も憲法違反だと言っているのに採決するのは反対だ」と強調した。

 公聴会終了後、会場を後にする議員が乗っているとみられる車にデモの参加者が押し寄せた。重なるように腕を組んで寝転がって道をふさぎ、警察官ともみ合いになった。県警によると、逮捕者やけが人はなかった。そばで見守った大阪市の団体職員山本房代さん(30)は「デモをしても国民一人一人が粗末に扱われているように感じるからだろう。怒りや悲しさ、不安、いろんな気持ちで取った行動だと思う」と話していた。 (猪飼なつみ)

 

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