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【東京】

平和願い歌で伝える 26日に府中で「けやきコンサート」

本番に向け、練習に力がこもる団員ら=府中市で

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 核兵器廃絶や平和を訴える「けやき平和チャリティコンサート」が26日、府中市浅間町の府中の森芸術劇場どりーむホールである。平和の思いを後世につなげるため初めて20代の若者を司会者に迎え、市民による合唱団や人気デュオ「カズン」らによる演奏、俳優の宝田明さんの講演で、平和の大切さを考える。 (萩原誠)

 市民有志らで一九八二年に発足した「けやき平和コンサートの会」の主催。コンサートの最後に登場する「けやき平和チャリティコンサート合唱団」は毎週日曜、市内で練習を重ねている。「もっと力強く声を出して!」「ここはもう少し柔らかい表現を」−。本番に向けて団員たちの声にも力がこもる。

 会の副会長でピアニストの斉藤寿美代さん(71)は「戦後七十年を歩んできて豊かになったように見えるが、今の政治状況は昔に逆戻りしそうに感じる。子どもたちのためにも今の平和な社会を守らないといけないという思いを伝えたい」と意気込む。事務局長の志鎌紀美子さん(74)は「歌って平和を訴え続けてきた。遅々とした歩みかもしれないが、続けていくことがとても大事。これからも頑張っていきたい」と話す。

 コンサート当日は、第一部で府中囃子保存会や地域の合唱団らが出演。第二部では宝田さんが「憲法九条は世界の宝だ」と題して講演する。第三部でカズンがオリジナル曲を披露するほか、府中少年少女合唱団とのコラボレーションもある。最後に「けやき平和チャリティコンサート合唱団」が、原爆や東日本大震災を題材にした合唱曲などを披露して締めくくる。

 司会を務めるのは若手声優の眞對(まつい)友樹也さん(24)。戦後七十年の平和の歩みを次世代に伝える意味を込めて、このコンサートでは初めて二十代の司会者をお願いしたという。眞對さんは「出演者一人一人に、それぞれの平和の思いがあると思う。司会者として、その思いを一つにつなげていきたい」と話す。午後一時半開演、入場料大人二千円、高校生・大学生千五百円、小中学生・障害者千円。問い合わせは、志鎌さん=電042(384)8665=または、斉藤さん=電042(366)6452=へ。

 

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