2015-09-16

空を飛びたい

空を飛びたい

パイロットになりたかった。

空を飛んで自由になりたかった。

物心ついたときから飛行機戦闘機が好きだった。

プラモデルを見るため、近所にあるおもちゃ屋さんによく遊びに行っていた。そこのおじさんが優しくて、飛行機解説をしてくれたり、プラモデルを一緒に組み立ててくれた。

こんな人が父親ならよかったのにと思っていた。


幼いことから約十年虐待を受けていた。殴る、蹴る、罵倒する、言う事やること全否定、体にタバコの灰を落とす、柱に縛り付けるとかいろいろされていた。


持病が原因で約十年いじめられていた。

きもい等の悪口陰口、クラス全員から無視教科書落書きランドセルゴミ背中に悪口を書いた紙、靴に画鋲、かつあげ、暴行など結構古典的いじめを受けていた。


家にいるのが怖いから、よく近所の公園宿題やったりしていた。

成績はよかった。


十代後半も終わるころ、父親から虐待を受けた。目を蹴られた。失明した。

人生ではじめての彼女は「障がい者と付き合うとかないわ」という理由で別れることになった。

空が憎くなった。「お前は一生飛ぶことができないんだよ 残念だねー」と言っているように見えた。外に出なくなった。

ニュース飛行機話題を見ると死にたくなるからニュースを見なくなった。


一年ほど、無表情無関心の放心状態だったが昨日感情が爆発した。

部屋にあったプラモデルも、自分馬鹿にするから全部壊した。

部屋の壁を殴って穴だらけにした。食器を床に投げつけた。

自分と似たような経験をした人たちに、環境遺伝が悪くても夢をかなえられるということを証明して、勇気を与えたかったが、

残ったのは怒り狂い泣き喚く、哀れで惨めな男だけ。


地を這い蹲りながら、一生を過ごす人生なんて自分にとっては無意味。空へのコンプレックスを抱きながら地上で生きたくはない。

どこまで逃げても、この醜い体と心はついてくる。

なんでこうなったんだろう。

もっと早くに死んでおけばよかった。空に憧れなければよかった。

から逃げればよかった。すべてが無意味だった。全部生まれてきた自分が悪い。

その責任を取って死ぬことにする。死んだらどうなるのだろうか?空を飛べるのだろうか?そんなことを考えつつ、この文章を書いた。首にロープを掛けながら。

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